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「好きがくれるパワー 〜憧れが日常を彩る瞬間〜」
最近、ふと「芸能人ってすごいな」と思った出来事がありました。
私の友人、H子ちゃんはインテリアの会社で働いています。彼女の仕事は、デパートの催事場でインテリアを販売すること。そのインテリアは、デパートで売られるような高級なもので、価格もかなり高め。私は不安になり、「こんな不景気でも売れるの?」と聞いたことがありました。すると、H子ちゃんはにっこり笑ってこう答えました。
「ふらっと来たお客さんが、10万、20万のものをポンと買っていくんだよ。ここにいると、不景気なんて存在しない空間だね。」
そんな話を聞いて、私は思わず驚きました。でも、彼女が語った話の中で、一番印象に残ったエピソードがありました。
ある日、仕事でデパートに出ていたH子ちゃんの前に、舞台で見ている大好きな女優さんが現れたのです。H子ちゃんは、その女優さんが登場した瞬間、自分の脳内でこんな気持ちが溢れたそうです。
「小さい頃から見ていた女優さんだ!先月の舞台も見た!あぁ、美しい…可愛い…」
でも、彼女はあくまでも店員として冷静に対応しなければなりません。大好きな女優さんに会えて嬉しさを隠しつつ、普通に接客をしていたのだとか。
その話を私に興奮しながら話してくれたH子ちゃんは、話の終わりにこう言いました。
「今の仕事をして本当によかった。だって、あの場所にいなかったら、大好きな女優さんに会うことも、話すこともできなかったから。」
その言葉を聞いたとき、私は改めて思いました。芸能人の力、恐るべし。H子ちゃんはその後、今の仕事に対する不満もたっぷり話してくれましたが、それを全て吹き飛ばすくらい、あの瞬間の感動は彼女にとっての宝物になったのでしょう。
最近、うちの長女は韓国の女性アイドルが大好きです。コンビニとのコラボ商品が出るたびに、その商品を買ってはパンをむしゃむしゃ食べ、包装紙を洗って干して、乾いたらアイドルの写真がプリントされている部分を切り取って自分の机に飾っています。
「推し活」が流行っている今、その熱量に驚かされることがよくあります。好きなものに対して、ここまでの情熱を注げるエネルギーって、ほんとうにすごいなと感心するばかりです。そして、その「好き」という気持ちが伝わってくると、見ているこちらもなんだか嬉しくなりますよね。
好きなことに夢中になれる力や、憧れの人と触れ合うことで得られる充実感。それは本当に特別なもので、どんなに忙しい日々でも、心にパワーをくれるものです。