2020.11.21<マグノリア>
帰ろう、まっすぐ君の胸に、やわらかな香りに誘われて、僕らは抱いて抱かれて歩いているよ、流れる星を見よう、きっとうまくいくよ、
baby,your my home
いつもであれば、ここに書く内容にはよどみも迷いも一番ないのに、今日は自分に集中しているせいか何を書けばいいかわかりません。でも、ここに何を書くかは決まっていて、そう、それはあおくんへのラブレターであり、朔さんへのラブレターであり、あみちゃんへのラブレターです。私がいつもわからなくて、それでも私を生きようとしていて、そのどの瞬間もいてくれたのが3人です。私はこれから、見果てぬ夢を本気で自分のこととして追いかけていこうと思います。昨日の夜の嗚咽を今ならよくわかります。どうしても認められなかったのは自分だったのです。朔さんなら認めてくれたのに、あおくんなら「そうなんだね」と興味深く聞いてくれたのに、あみちゃんなら「え?いつものことだね」と流してくれたのに、私だけはそうはいきませんでした。
いつものことで、いつものように乱れていった自分。いつも見つめては無視していた自分。そんなことを思っても、そんなことを嘆いていてそれは始まりではないし、ましてや終わらせることもできませんでした。
私に足りなかったものは何か。そう述懐してわかっことがあります。でもこれは何よりも大切なものですから、絶対に口外しません。口外してしまうと、青い鳥のように逃げて行ってしまうのです。だから3人に感謝だけ伝えて、きちんと胸にとどめておきます。
今朝の窓辺にも、歩いている道すがらにも私の体には枯れ葉がまといました。金色のイチョウだったり、桜だったり、種類は違えど秋は金色によく遭遇します。葉が落ちないと木は雪に耐え切れず死んでしまいます。自己犠牲のものへは最大の賛辞が贈られるべきですから、枯れ葉というのは美しい色をしているのでしょう。私の金色の枯れ葉は、出会うすべての人への恋心への応答でした。私の金色の枯れ葉は、長い間拘束し続けていた常識という猿ぐつわでした。金色の枯れ葉を落とし、冬へ向かう私。その困難を忍耐をもって歩み続ければ、きっと春が待っています。大丈夫、私は冬生まれです。少々の寒さに恐れはありません。むしろ夏よりも私でいられるでしょう。
動き出した運命を止めることができませんように。帰れますように、やわらかな香りがする私と未来の私が「僕ら」となり、香りが同じことを知れますように。