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JK、インドで常識ぶっ壊される

中学生が親の都合でインドに行くことに。

大人は出来上がった常識を壊されないようにするが、子供はそれができずないため簡単にぶっ壊される。しかしぶっ壊されるからこそ、再構築できるのかと思った。すでにあるものを足場にして活動を始める大人と、いったん無くしていちからその場所での常識を作り直して活動を始める子供。

前半のインドに対する漠然としたイメージは自分とほぼ変わらなかった。実際に触れた文化の印象が書かれている。街、人、食事、習慣驚きはたくさんあったと思うがその中から厳選して取り上げたのだと思うが、どれも日本よりも明確にある格差が根底にあることを作者自身気がついている。

後半、子供達の境遇について活動が書かれている。格差が全ての原因ではない事は、大人になるとわかるが、根本の原因を治すのは複雑になりすぎて簡単なことではないし時間がかかる。選択権のない子供を救う活動、今、ここで困っている子供を今救うということだ。

世界がコロナによるロックダウンがすすみ、作者は帰国することになる。形成されつつある、常識、価値観を揺るがす事態が自分の意思とは関係なくやってくる。しかし、なすがままになる年齢でも、作り上げられたものに固執する年齢でもない作者は、それぞれの考え方をもとに、自分なりの常識を作って行ける、またそうしたタイミングでそういう体験ができた事は良かったんだろうと思った。

自分がその年齢の時、そんな常識もそういう考え方も何もなかったな。


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らんさぶ
街歩きがさらに楽しくなるものがあるといいな