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農業界で生きる彼女の今を徹底取材

あなたは食を通して、
体と魂が喜んでいる感覚を
感じた事はありますか?

調味料を使用せずお野菜本来の状態を食べて
あまりの美味しさに感動した事はありますか?

私は、彼女と彼女の母が作るお野菜を食べたとき
人生で初めてこの感覚を体感した。
その日から私は
彼女たちの作るお野菜に魅了されている

食べた人の心を動かす彼女たちのお野菜は
どのように育てられているのか?
第一回となる本日は農業界を生きる彼女に
インタビューをさせて頂きました

1. 彼女が農家の道を選んだきっかけ

□農家になる前の彼女の人生とは



佐賀県で生まれ育った彼女は
工場勤務への就職を機に愛知県へ
その後、転職を機にタイへ生活の拠点を移すが
コロナ第一波により祖父母が住む宮崎へ帰国
祖父母の死をきっかけに
農業の世界へ足を踏み入れることに

しろハピ農園の山下 真季さんのInstagram

https://instagram.com/shirohapifattoria?igshid=MzRlODBiNWFlZA==

□祖母の想い

彼女が農業の道を選んだきっかけは祖母からの
思いがけない一言だった

私「真季さん(以降:マッキーさん)は農業にもともと興味があったのですか?」

マッキーさん「全くです(笑)祖母と母のお手伝いという感覚でした」

私「そんなマッキーさんが農家になったきっかけを教えて下さい」

マッキーさん「工場勤務を経験して、会社員という働き方が私には向いていないなぁと感じていた矢先、祖母が亡くなって…
亡くなった後に病室に駆け付けたら祖母からの声が聴こえたんです」

私「え?!(笑)声が聴こえた…?というと?!」

マッキーさん「畑は宜しくね。みたいな事を言われて…」

私「マッキーさんだから頼まれたのかも知れないですね」

マッキーさん「自称なんですが私はおばあちゃんっ子だったから、孫の中で一番かわいがられてたんです。多分(笑)
母が引き継ぐとしても一人で出来る仕事量でないのは分かっていたので、祖母の想いを汲み取りとりあえずやってみようと思ったのが始まりです」

私「ちなみに畑はもともとお祖母ちゃん一人でされてたんですか?」

マッキーさん「祖父と祖母がふたりで始めました
ただ、祖父が作業中に倒れてしまって作業が出来なくなりました
そのタイミングで母が佐賀県から宮崎に戻り
祖母のサポートをしていたんです
そして祖父が亡くなり、祖母も亡くなりました」

私「そうだったんですね…
お爺ちゃん お祖母ちゃんの想いが詰まった場所を
マッキーさんとお母さんが残していらっしゃるんですね」

2.独自の育て方と購入方法

□自然の摂理に沿ったお野菜の育て方

私「全国に農家さんは沢山いらっしゃいますが、
しろハピ農園の特徴を教えて頂けますか?」

マッキーさん「お野菜はいつも声をかけて育てていますし、潮の満ち引きに合わせて種を植えたり収穫を行うというところです」

私「かける言葉によってお水の味が変わったり、
お米の腐るスピードが大きく異なるという記事を見たことがあります!」

マッキーさん「もちろん品種やお野菜自体の能力もあるけれど、育てる側の使う物や・育てる人の状態によっても味は変わるんじゃないかと思っています」

私「扱う人によって変わるということは、
おそらく農業にとどまらず何事にも当てはまる気がしますね」

マッキーさん「そうだと思っています」

私「今お話し下さった育て方は、農業を始めた時から取り入れていらっしゃるんですか?」

マッキーさん「いえいえ
お祖母ちゃんから紹介してもらった、肥料屋さんにアドバイスをもらいながら作っています」

私「なるほど
他に何か取り入れている育て方はありますか?」

マッキーさん「後は、苗半作を取り入れています」

私「苗半作とは何か詳しく教えて頂いてもいいですか?」

マッキーさん「お野菜を育てる上で、健康的な苗はとても重要になります。苗の出来によって、収穫できる量も違うとも言われてるんです!だからこそ、苗半作といって肥料や水・環境を工夫したりしています」

私「本当に努力の積み重ねがあって、私たちはお野菜を食べられているんですね」

マッキーさん「ただ、基本的には直接農業者に栽培方法などを指導する普及指導員がいて、その方たちが教える方法が多く用いられているかな」

私「なるほど
やはり作り手によって育て方も違うからこそ、食物の味も変わってくるということですね」

マッキーさん「後は、大体の農家さんは畑の規模がかなり大きいんです。だからこそ1つ1つのお野菜を手にかけることは難しくて、悪い事ではないけれどどうしても機械化が進んでしまいます。
ただ、しろハピ農園の規模はそこまで大きくはないので1つ1つのお野菜と接する時間に差はあると思います」

私「なるほどですね
だからこそよりマッキーさんやお母さんの愛情が
ダイレクトに消費者へ伝わっているのかも知れないですね」

□立ちはだかる苦悩と乗り越え方

このテーマについてお話を聞いていたところ
彼女ならではの独特な苦悩が見えてきました

私「実際に農業をお仕事にする中で苦悩や挫折はありますか?」

マッキーさん「私と母の手が持っている電気のエネルギー量が普通の人達とは違うということです」

私「ん~っと…どういうことでしょう?(笑)」

マッキーさん「手にもつ電気量があまりにも高いと、触れた植物自体が電気ショックを受けた状態になって成長が止まったり うまく育たないんです…」

私「ちなみに電気量ってどうやって測るんですか?」

マッキーさん「電気量を計測できる電気伝導度計で測れるんです!」

私「へぇ~!そんな機械があるんですね(笑)」

マッキーさん「だからこそ普通の農家さんと同じように、肥料の量などを使っても上手く育たない事もあるんです。
今は試行錯誤しながら実験中です」

私「この電気量の話を農家さんに話すとどんな反応ですか?」

マッキーさん「『何を言ってるんだ』っていう感じです(笑)今は電気量も考えたうえで私たちに合う作物を模索中です」

3.彼女なりの農業界との向き合い方

□直接販売・ネット販売を行う理由

私「今お野菜はどこで販売されているんですか?」

マッキーさん「主にネット販売と直売所です
割合は半々くらいなんですが、今後はネット販売に力も入れていきたいと思ってます!」

私「ネット販売に力を入れたい意図はありますか?」

マッキーさん「どうしても直売所だと価格競争が起きるんですよね。
値下げ合戦で、より安い物がいいという流れがあったりします。ただ、私たちは適正な価格で売りたいと思っているので、関東や都会にお住いの方は適正価格でも購入して下さるからです」

私「確かに土地により、食に対しての価値観も異なるかも知れないですね」

マッキーさん「はい
もちろん直売所でも、適正価格で購入してもらえるように様々な工夫は必要だと考えています」

私「私も何度かしろハピ農園のお野菜を頼んで食べていますが、適正価格だとしても金額以上の価値は感じています…(笑)」

マッキーさん「ありがとうございます!
確かに一度食べて貰えると価値を感じて購入して下さるんですが、知ってもらうまでのハードルがまだまだ高い気がします」

私「だからこそ差別化をしていく必要性も感じますね」

□オーガニックや有機野菜って実際どうなの?

私「東京に住んでいるとより流行の流れを感じるのですが、オーガニックや有機野菜って実際どうなんですか?」

マッキーさん「有機食品を認証する有機JAS制度っていうのがあって、JAS法に基づいてJASに適合した生産が行われてる食品を認証する制度なの。
そこで認証された方が作る食品は有機表示が許されるんです。
ただ、JASマークを取得するには申請手続きがかなり大変なのがリアルで、正式に取得しようとすると2年はかかっちゃうんだよね」

私「ということは一切農薬を使用していなくても
JASマークを取得していなければ、オーガニックや有機野菜という言葉を使うことはNGってことですか?」

マッキーさん「そういうことです
ただオーガニックや有機野菜だからといって、化学肥料が使われていないという訳ではないのが意外と盲点なんです」

私「逆の視点でみると、化学肥料=体に悪い
と決めつけてしまうことも一度考える必要があるかも知れないですね」

マッキーさん「食用の酢をかけて育てる人も居るんですがルールでは食用の酢も農薬になるんですよね」

私「私には全く知らない事実ばかりです…
化学肥料であれ取り入れる量が一つの基準になる気がしますね」

マッキーさん「私もそう感じています
有機栽培と聞くと無農薬だと認識する方も多いと思いますが、有機栽培にも様々な種類があるんですよね。
農薬を使用していても有機栽培としてうたえる種類もあります」

私「何が良い悪いはおそらく一人一人違うので、最終ジャッジはそれぞれですもんね」

マッキーさん「良くも悪くも情報が溢れ過ぎていると感じます。私たちからすると食べ時だと思う状態も、腐ってるからと破棄するように情報を出している人も居たり…」

私「しろハピ農園のお野菜をネットで購入すると
お野菜によっての食べ頃や保存方法を書いた説明書が同封してあるので、無知な私には非常に有り難い情報です(笑)」

マッキーさん「そう言って頂けて嬉しいです」

□彼女にとっての原動力とは

私「今まで農業界のリアルな部分も伺いましたが、農業と聞くと休みという概念がないと思うんですね。そのうえ体力や忍耐力が必要だから大変なイメージがありますが、マッキーさんはリアルにどう感じていますか?」

マッキーさん「今日種を植えたからあした収穫が出来る訳でもないし、植えて経過観察をしながら、いろいろ試している段階で…ただ、大変っていう感覚はないんです」

私「本当に尊敬します…(笑)
このお仕事の遣り甲斐や原動力はどこにありますか?」

マッキーさん「直接販売だからこそリアルに購入者さんの嬉しい声を聴いた時です!
『もうしろハピのお野菜しか食べれないです!』なんて言葉を伝えてくれる方もいらっしゃるので嬉しいです」

私「どんな方がどんな想いで作っているのかを知っていると安心感もありますし、より美味しく感じるかも知れないですね」

マッキーさん「はい
だからこそ直接販売やネット販売に力を入れて
より多くの方にしろハピ農園を認知してもらえるように頑張ります」

4.成し遂げたい今後の展望

私「では最後に今後の夢や展望をお聞かせください」

マッキーさん「しろハピ農園の購入者さんが
実際に農業を体験できる機会を作りたいと思っています」

私「その体験会すごく素敵ですね
どんな場所でどんな風に作られているのか?
リアルに体験することで美味しさも増し気がしますね!」

マッキーさん「はい
誰でも来てくださいというよりは購入者さん限定で考えています」

5.しろハピ農園のお野菜購入方法

□直接販売

・道の駅つの

・Aコープ都農店

□ネット販売


こうしてお野菜の食べ頃や保存方法を教えてくれるんです!


このさつま芋とズッキーニ本当に美味しいので
ぜひ皆さん一度感動を味わってみて下さい!

6.徹底取材を終えて

同じ作り方をしていても
気候や環境によって毎年毎年、
同じにようには育たない
種の蒔き方・育て方・収穫の仕方
全てにおいて"正解"がない農業の世界を
自分なりに考え行動にし、挑戦し続ける
そんな彼女の姿は勇敢だ

どんな時も購入する側の立場になって考え
一つ一つのお野菜と向き合い、
愛情をダイレクトに伝え続ける彼女だからこそ
体や魂が喜びを感じるお野菜を
提供できるのだと確信しました

『周りに助けてもらったから恩返しをしていきたい』
最後に彼女はこう口にした

ただ、彼女の作るお野菜の優しさに
助けれた人も多いのではないでしょうか?

それでは最後までご覧いただきまして
ありがとうございました

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