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薄明かりの絵画(19世紀ヨーロッパ美術編)

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薄明かりの絵画に関する12記事
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#薄明かり

カーネーション、ユリ、ユリ、バラ

『カーネーション、ユリ、ユリ、バラ』人気 twitterのbot、薄明かりの絵画では、約1,000件の画像を登録していましたが、最も人気のあった(いいね!が多い)のは、ジョン・シンガー・サージェントの『カーネーション、ユリ、ユリ、バラ』でした。必ずしも、人気がある絵=良い絵、というわけではないと思います。また、私は、薄明かりの絵は、どれも好きで、順位をつけるつもりはないですが、人気がある、ということは、それだけ本作について知りたい方が多いのかな、とは思います。以下、本作を所

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ジョン・アトキンソン・グリムショー

英語の記事を読んでまとめる必要があったため、本記事は有料としております。なお、概ね英語版Wikipedia及びテート美術館のウェブサイトを参照して記載しています。

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連載12/12 モーリス・ドニとシダネル

ナビ派 1868年に、ルドルフ・ジュリアンによりパリ芸術アカデミーの予備校としてアカデミー・ジュリアンが設立されました。ブーグローやジュール・ルフェーヴルが教鞭をとり、学生はローマ賞にも応募できる、名門美術学校でした。 1880年代に、アカデミズムに反発し、ゴーギャンを模範とした、アカデミー・ジュリアンの学生数人が「ナビ派」を組織しました。「ナビ」とはヘブライ語で「預言者」の意味で、古代の預言者がイスラエルを奮起させたように、新しい表現様式を生み、芸術の活性化を目指しまし

連載11/12 ミュンヘン派

ミュンヘン派の指導者 19世紀ドイツのアカデミズムは、デュッセルドルフ派もありますが、その期間は1819-1918年に及び、「デュッセルドルフ派」と分類される画家は4,000人に上ります。100年間の長期間に輩出された数千人という画家が、一つの傾向によって分類できるか疑問ですし、多すぎて手に負えないので、取り上げないことにします。ミュンヘン・アカデミーを中心とする「ミュンヘン派」はカウルバッハとピロティが学長をつとめた1850-1918の期間で、代表的な画家は100人もいる