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ホラクラシー憲法v5.0βを全文翻訳していく

こちらを随時、翻訳していきます。和訳や直訳以上に解釈を入れた翻訳として、日本語でも分かりやすく読めるよう努めます。

v5.0はβ版なので、どの原文を訳したものなのか分かりやすいよう原文と翻訳を交互に記載します。

「憲法」なので、読めばすぐに理解できるものでもないと思います。私自身もまだまだ理解が及んでいないところがたくさんあるので、今後、章ごとに解説や解釈をまとめていこうかなと思っています。

なお筆者は、(一応) 帰国子女で某大学英文学科卒なので、一定レベルの担保はご安心いただけると嬉しいです。。気になるところやアップデート情報はコメントいただけると大変ありがたいです。それでは始めます!

以下は、9 May 2020 に最終コミットされた状態の憲法です。

序章

「批准者」(※1) は 「組織」 の正式な権力構造としてこの 「憲法」 を採用する。組織のガバナンスとオペレーションに参加する批准者や全ての 「パートナー」(※2) は、ここに定義されるルールやプロセスを実行しなければならない。 批准者やその後継者はこの憲法を採用した際の権限でこの憲法を修正したり、廃止したりする。憲法の修正は書面で行い、全てのパートナーに周知する必要がある。

(※1) 「批准者」とは、憲法の採用可否の決定を下す人のこと
(※2) ホラクラシーでは組織に関わる全ての人を「パートナー」と呼ぶ

Preamble

The “Ratifiers” are adopting this “Constitution” as the formal authority structure of the specified “Organization”. The Ratifiers and all other “Partners” the Organization has engaged to take part in its governance and operations must do so in alignment with the rules and processes defined herein.
The Ratifiers or their successors may amend this Constitution or repeal it using whatever authority they relied upon to adopt it. Amendments must be in writing and published to all Partners. 

第1章: 組織構造

1.1 ロールの定義

「ロール(役割)」 とは、組織を代表して誰かが担い、意欲的に活動していくもので、これが組織を構成する。ロールには、説明的な名前がつけられ、以下のうち1つ以上が定義される。

(a)「目的」:ロールが、追求もしくは作り出す可能性や成果物
(b)「領域」:そのロールだけが、目的のためにコントロールしたり制限することができる資産やプロセス。1つとは限らない。
(c)「責務」:ロールの目的に近づけるためや、他のロールのために、ロールが管理および実行する継続的な活動。1つとは限らない。

ロールは、権限の付与と制限に関することや、ロール内の活動に関する特別なルールを定めた 「ポリシー」 を持つこともできる。

Article 1: Organizational Structure

1.1 Role Definition
A “Role” is an organizational construct that someone can fill and then energize on behalf of the Organization. A Role definition consists of a descriptive name and one or more of the following:

・(a) a “Purpose”, which is a capacity, potential, or goal that the Role will pursue or express.
・(b) one or more “Domains”, which are assets, processes, or other things the Role may exclusively control and regulate as its property, for its purpose.
・(c) one or more “Accountabilities”, which are ongoing activities the Role will manage and enact in service of other Roles or to support its Purpose.

A Role may also hold “Policies”, which are grants or constraints of authority, or special rules that apply to operations within that Role.

1.2 ロールへのアサイン

「ロールへのアサイン」を領域にもつロールは、誰をどのロールにアサインするかコントロールすることができる。 そのような領域をもつロールに就いている人は、本人が承諾すれば誰に対してもロールにアサインすることができる。アサインされるパートナーは複数人でも良い。このように「ロールへのアサイン」を領域にもつロールにアサインされた人はつまり 「ロールリード」 となる。ロールリードは別段の合意がない限り、いつでも辞めることができるし、アサインをコントロールしている人は誰でもロールリードのアサインをいつでも解くことができる。ポリシーにより、ロールへのアサインや解任を制限することができる。

1.2 Role Assignment
A Role may control who fills another Role through a Domain of Role assignment for that Role. Anyone controlling such a Domain may assign the target Role to anyone who accepts the assignment, including to several people simultaneously. Anyone so assigned then fills the Role as its "Role Lead". A Role Lead may later resign from the assignment at any time, unless they’ve agreed otherwise. Whoever controls the assignment may also remove a Role Lead from the assignment at any time. A Policy may further constrain Role assignments or removals.

1.2.1 デフォルトのアサイン

誰もアサインされていないロール(空きロール)があった場合、そのロールのアサインをコントロールする人が自動的に空きロールのロールリードと見なされる。

あるロールのロールリードに組織のパートナーが含まれていない場合、アサインをコントロールするパートナーが自動的にその空きロールのロールリードと見なされる。しかし、このアサインのデフォルトは、通常通りアサインされた人が積極的に責任や義務を果たしていない場合にのみ適用される。

1.2.1 Default Assignment

When a Role is unfilled, anyone who controls the assignment is automatically considered a Role Lead of the unfilled Role as well.

When a Role has no Partners of the Organization among its Role Leads, then any Partner who controls the assignment is automatically considered a Role Lead of that Role as well. However, this default assignment only applies to the extent that those normally assigned are not actively fulfilling the responsibilities and duties that come with the assignment.

1.2.2 焦点を絞ったアサイン

ロールへのアサインを行う人は、ある特定の分野や背景に焦点を絞ってアサインをすることができるが、そのロールの定義は全てその分野や背景と関連している必要がある。焦点を絞ったアサインが行われた場合、それぞれが完全に独立したロールのように扱われ、そのロールの目的・領域・責務はアサインにより指定された焦点(分野や背景)の中でのみ適用される。

1.2.2 Focusing an Assignment

A Role assigner may focus an assignment on only a specific area or context, if all elements in the Role definition are still relevant within that focus. When a focus is used, each assignment focus is treated like an entirely separate Role, and the Role's Purpose, Accountabilities, and Domains apply only within the focus specified for each assignment.

1.3 ロールに就いた人の責任

ロールに就いたら、あなたは以下の責任を負う。

1.3 Responsibilities of Role-Filling
When filling a Role, you have the following responsibilities:

1.3.1 ひずみを処理すること

ロールの目的と責務に関して、現状と理想の状態を比較し、ギャップ(=ひずみ)を見つけ出す義務がある。ひずみを特定したら、それらが解決するよう努力する責任がある。

1.3.1 Processing Tensions
You are responsible for comparing the actual expression of your Role’s Purpose and Accountabilities to your vision of their ideal potential, to identify gaps between the two (each gap is a “Tension”). You are then responsible for trying to resolve those Tensions.

1.3.2 目的と責務を処理すること

あなたは以下を明示することにより、ロールの目的と責務をどのように実現していくか常に考える責任がある。

(a) 「ネクストアクション」:優先順位を考慮しなければ、すぐに行動に移すことができる有用なアクション
(b) 「プロジェクト」:優先順位を考慮しなければ、目的の実現を前進させることのできる有用な具体的な成果

1.3.2 Processing Purpose & Accountabilities

You are responsible for regularly considering how to enact your Role's Purpose and each Accountability, by defining:

(a) “Next-Actions”, which are useful actions that you could take immediately, at least in the absence of competing priorities; and
(b) “Projects”, which are specific outcomes that would be useful to work towards, at least in the absence of competing priorities.

1.3.3 プロジェクトをブレイクダウンすること

自分のロールが遂行中のプロジェクトに対して、それぞれ定期的にネクストアクションを定義する責任がある。

1.3.3 Breaking Down Projects
You are responsible for regularly defining Next-Actions for each of your Role's active Projects.

1.3.4 プロジェクト・ネクストアクション・ひずみを追っていくこと

自分のロールの全てのプロジェクトとネクストアクションをリストに書き出して、進捗を追っていく責任がある。ひずみに関しても、解決したいものが最低でもプロジェクトかネクストアクションに落としこまれるまでは、進捗を追わなければならない。また、これらのリストを定期的に見直し、更新することで、ロールの仕事に対する信頼できる情報源として維持する責任もある。

1.3.4 Tracking Projects, Next-Actions, & Tensions
You are responsible for capturing and tracking all Projects and Next-Actions for your Role in written lists. You must also track Tensions you intend to resolve, at least until you process them into Projects or Next-Actions. You are also responsible for regularly reviewing and updating these lists, to maintain them as a trusted source of the Role’s potential work.

1.3.5 ネクストアクションを実行すること

そのロールとして行動する時間がある時はいつでも、取るべきネクストアクションについて考え、組織に最も価値を提供できるものを実行する責任がある。

1.3.5 Executing Next-Actions
Whenever you have time available to act in a Role, you are responsible for considering the Next-Actions you could take, and executing whichever would add the most value to the Organization.

1.4 サークル

「サークル」 は共通の目的持つロールとポリシーをまとめる入れ物である。サークル内のロールとポリシーは活動的な 「ガバナンス」 を構成する。

1.4 Circles
A “Circle” is a container for organizing Roles and Policies around a common Purpose. The Roles and Policies within a Circle make up its acting “Governance”.

1.4.1 ロールのブレイクダウン

ロールはそれぞれサークルでもある。ロールの内部にあるサークルは、ロールやポリシーを保持して、そのロールの業務を分解して整理することができる。ただし、別表Aにて定義されているロール(サークルリード・サークルレップ・ファシリテーター・秘書)はそれ以上ブレイクダウンされることがないので、これは当てはまらない。

ロールの内部にあるサークルは、外側にサークルに対して 「サブサークル」 と考えられ、その外側にあるサークルは 「スーパーサークル」 となる。

1.4.1 Breaking Down Roles
Every Role is also a Circle internally. A Role's inner Circle can hold Roles and Policies to break down and organize the work of that Role. This does not apply to the Roles defined in Appendix A, which may not be further broken down.
A Role's inner Circle is considered a “Sub-Circle” of the broader Circle that holds the Role, while that broader Circle is its “Super-Circle”.

1.4.2 領域の委譲

サークルがロールの1つに領域を付与すると、そのロールのロールリードはサークルを代表してその領域をコントロールすることができる。ロールに付与される領域は、サークル自身の領域に該当するものか、サークル内部のプロセスにのみ関連するものに限られる。

ロールが領域をコントロールし始めると、そのロールは自身のガバナンス内で領域を規定するポリシーを作ることができる。ただし、領域をロールに委譲してもなお、サークルはその領域を管理するポリシーを定義する権利がある。矛盾が起こった時は、サークルが規定したポリシーが、ロールが規定したポリシーよりも勝る。

ロールに領域を与えても、明白に指定されていない限り、サークルがもつ金銭や資源の支出をコントロールする権利を委譲することにはならない。

1.4.2 Delegating Domains
When a Circle grants a Domain to one of its Roles, any Role Lead for that Role may control that Domain on behalf of the Circle. A Circle may only grant Domains to its Roles that fall within the Circle's own Domains, or that are only relevant within its own internal processes.

Once a Role controls a Domain, it may create Policies governing that Domain within its own Governance. However, the Circle that delegated the Domain retains the right to define its own Policies governing that Domain as well. Any such Policies trump those defined by the Role in the event of a conflict.

Granting a Domain to a Role does not delegate any rights the Circle has to control spending of money or assets, unless explicitly specified.

1.4.3 アンカーサークル

組織全体の目的を持った最も大きなサークルは 「アンカーサークル」 となる。アンカーサークルは、その組織がコントロールする全ての権限と領域を保持する。そこにはスーパーサークルや責務は存在しない。アンカーサークルはポリシーによってアンカーサークルの目的を変更することができる。

批准者はこの憲法を採用する際に、アンカーサークル内の初期構造や全てのガバナンスを定義することができる。

1.4.3 Anchor Circle
The broadest Circle that holds the Purpose of the whole Organization is its “Anchor Circle”. The Anchor Circle holds all authorities and Domains that the Organization itself controls, and has no Super-Circle and no Accountabilities. The Anchor Circle may change its own Purpose via a Policy.

The Ratifiers may define an initial structure and other Governance within the Anchor Circle upon adopting this Constitution.

1.4.4 サークルへのリンク

ロールは、他のサークルまたはそのスーパーサークルのポリシーにより招待されると、そのサークルにリンクすることができる。

他のサークルにリンクされると、そのロールはそのサークルのガバナンスの一員だと見なされる。サークルはロールに対して何かを追加したり、その追加をあとで変更したりできるが、ロール自体を削除したり、別のサークルにより追加されたものを変更したりすることはできない。ロールへのアサインの追加や変更に関しては、元のサークルが権限を持つ。ロールがリンクしたサークルは、スーパーサークルとはならず、ロールが持つ内部サークルもそのサークルのサブサークルとはならない。

サークルは、ロールを招待した際に使用したポリシーを削除するか、そのポリシーで定義された他の仕組みにより、ロールのリンクを解除することができる。ロールは、自身のポリシーやスーパーサークルによる定めがない限り、自らサークルとのリンクを解除することができる。サークルとのリンクが解除されれば、そのサークルにより追加された全てのガバナンスは自動的に削除されることになる。

1.4.4 Linking Into Circles
A Role may link into another Circle if a Policy of that other Circle or any Super-Circle thereof invites it.

Once linked into another Circle, a Role is considered part of the Governance of that other Circle. That Circle may add to the Role and later change what it adds. However, it may not delete the Role nor change anything added by another Circle, and nor may another Circle change or remove anything it adds. The authority to add or change assignments into the Role stays with its source Circle. The Circle a Role links into is not considered its Super-Circle, and nor is the Role's inner Circle considered its Sub-Circle.

A Circle may unlink a Role by removing the Policy that invited it to link, or by another mechanism defined in that Policy. A Role may also opt to remove itself from a Circle it linked into, unless a Policy within or acting upon the Role's Super-Circle says otherwise. Once unlinked from a Circle, any Governance added to the Role by that Circle is automatically removed.

1.4.5 ロールを横断したサークルの作成

2つ以上のロールは、ロール同士で共通の目的を管理するためにいつでも新しいサークルを作ることができる。それには、創設ロールが新しいサークルの目的(後にポリシーにより変更される場合もある)に合意する必要がある。その新しいサークルは、創設ロールがリンクされ、リンクを招待したポリシーを持ってスタートする。このようにして作られたサークルは、基本的にスーパーサークルや責務、そして領域を持たないが、別のサークルでそれらのどれか一つをコントロールする権限をいずれかのロールに与えていた場合は例外となる。このようなサークルは、リンクされたロールがなくなったら、直ちに解散となる。

1.4.5 Creating Circles Across Roles
Two or more Roles may create a new Circle at any time to govern a shared Purpose across the Roles. To do so, the founding Roles must agree on a Purpose for the new Circle, which it may later change via a Policy. The new Circle starts with the founding Roles linked into it, and a Policy inviting those links. A Circle created this way has no Super-Circle and no Accountabilities, and no Domains unless a Policy of another Circle delegates control of one to it. Such a Circle is immediately dissolved if it has no Roles linked into it at any point.

1.5 サークルリード

ロールリードとなっている人は、自動的にそのロールの内部サークルの 「サークルリードロール」 となり、その立場で行動しているときはつまり 「サークルリード」 となる。サークルリードロールは別表Aで定義づけられている。スーパーサークルのないサークルは、サークルのポリシーに別段の定めがない限り、サークルリードは存在しない。

1.5 Circle Leads
Anyone serving as a Role Lead for a Role also automatically fills a “Circle Lead Role” within that Role's internal Circle, and is thus a “Circle Lead” while acting in that capacity. The Circle Lead Role has the definition given in Appendix A. A Circle with no Super-Circle has no Circle Leads, unless a Policy of the Circle says otherwise.

1.5.1 優先順位と戦略の定義

サークルリードは、ロール間での優先順位の混乱が起きないよう、サークルがこれから達成する成果の価値を相対的に判断しなければいけない。サークルリードはサークル内の優先順位を決める 発見的問題解決法 となる 「戦略」(※) を一つもしくは複数定義することができる。

(※)発見的問題解決法(="heuristics")は、ホラクラシーの「戦略」の概念を一言で表したような専門用語で、「刻一刻と行われる意思決定や優先順位の決定に役立つ経験則」のことである。「AよりもBを優先しよう」といったような内容で、一般的な「戦略」とはかなり異なるので、要注意

1.5.1 Defining Priorities & Strategies
A Circle Lead may judge the relative value of potential Circle efforts to resolve priority conflicts across Roles. A Circle Lead may also define a “Strategy” for the Circle, or many Strategies, which are heuristics that guide prioritization in the Circle.

1.5.2 外部参照の手順 

サークル外のガバナンスが、サークル自体またはサークル内のロールを参照する場合、サークルリードはその参照を更新して、代わりにサークル内の別のロールを参照することができる。この明確化は、そのサークルのガバナンスの変更とはみなされない。

1.5.2 Routing External References
Whenever Governance outside the Circle references the Circle itself or any Role in the Circle, a Circle Lead may update that reference to instead refer to another Role in the Circle. This clarification is not considered a change to that Circle's Governance.

1.5.3 サークルリードロールの修正

サークルは、サークルリードロールの目的を修正したり、ロールを削除したりすることはできない。

サークルはサークルリードロールに責務や領域を追加することができ、それらは全てのサブサークルのサークルリードロールにも適用される。サークルは、責務や領域をそのサークル自身のサークルリードロールのみに追加することはできない。

サークルは、そのサークル自身のサークルリードロールが持つどんな責務や領域、権力や機能でも削除することができる。これを行うには、サークル内の他のロールにそれらを移管するか、それらを実現する他の手段を定義する必要がある。これを行うことで、それらの権限は、他のロールへの委譲が続いている限り、自動的にサークルのサークルリードロールから削除される。

1.5.3 Amending the Circle Lead Role
A Circle may not modify the Purpose of its Circle Lead Role, nor remove the Role.

A Circle may add Accountabilities or Domains to its Circle Lead Role, and those additions automatically apply to every Sub-Circle's Circle Lead Role as well, recursively. A Circle may not add Accountabilities or Domains just to its own Circle Lead Role.

A Circle may remove any Accountabilities, Domains, authorities, or functions of its own Circle Lead Role. It can do this either by placing them on another Role in the Circle, or by defining an alternate means of enacting them. Doing this automatically removes the relevant element from the Circle's Circle Lead Role, for as long as the delegation remains in place.

第2章: 他のロールに対する義務

ロールリードとして、組織内の他のロールリードが自分のロールを代表して行動しているときには、以下の義務がある。

Article 2: Duties to Other Role-Fillers

As a Role Lead, you have the following duties to other Role Leads in the Organization when they're acting on behalf of their own Roles.

2.1 透明性の義務

要求があれば以下の全てにおいて透明性を提供する義務がある。

(a) プロジェクトとネクストアクション:自分のロールが追っている全てのプロジェクトとネクストアクションを共有しなければならない

(b) 相対的な優先度:自分のロールのプロジェクトやネクストアクションとあなたの注意を引くあらゆる物事の相対的な優先度の判断を共有しなければならない

(c) 見積もり:自分のロールのあらゆるプロジェクトやネクストアクションがいつ完了するかの見積もりを提示しなければならないが、これは現状や優先順位を考慮した大雑把な見積もりで十分である。詳細な分析や計画は必要ないし、この見積もりを厳守する必要もない。ガバナンスによる定めがない限り、この見積もりが変わったとしても、それを守ったり、見積もりを伝えた相手に報告したりする義務もない。

(d) チェックリスト項目:ロールもしくは組織のパートナーとして、繰り返し行われるタスクが完了しているか確認する必要がある。これらの確認を定期的に共有することを要求されれば、彼らにとって有用でないとあなたが思う時まで続ける必要がある。

(e) 指標:ロールもしくは組織のパートナーとしてあなたが抱えているあらゆる指標を共有しなければならない。これらを定期的に共有することを要求されれば、彼らにとって有用でないとあなたが思う時まで続ける必要がある。

(f) 進捗状況:最後に共有した時以降の、自分のロールかロールのプロジェクトの進捗の概要を共有しなければならない。これらを定期的に共有することを要求されれば、彼らにとって有用でないとあなたが思う時まで続ける必要がある。

2.1 Duty of Transparency
You have a duty to provide transparency in any of the following areas upon request:

(a) Projects & Next-Actions: You must share any Projects and Next-Actions you are tracking for your Roles.
(b) Relative Priority: You must share your judgment of the relative priority of any of your Role's Projects or Next-Actions vs. anything else competing for your attention.
(c) Projections: You must provide a projection of when you expect to complete any of your Role's Projects or Next-Actions. A rough estimate is enough, considering your current context and priorities. Detailed analysis or planning is not required, and this projection is not a commitment in any way. Unless Governance says otherwise, you have no duty to track the projection or follow-up with the recipient if it changes.
(d) Checklist Items: You must verify completion of any recurring actions that you perform for your Roles or as a Partner of the Organization. If requested, you must continue to share these verifications regularly, until you believe they are no longer useful.
(e) Metrics: You must share any metrics you collect in your Roles or as a Partner of the Organization. If requested, you must continue to share these metrics regularly, until you determine they are no longer useful.
(f) Progress Updates: You must share a summary of progress you've made in your Role or towards any of your Role's Projects since the last update you shared. If requested, you must continue to share these updates regularly, until you determine they are no longer useful.

2.2 処理の義務

以下のように、あなたはメッセージや要求を迅速に処理する義務がある。

(a) 処理の要求:他のパートナーから、あなたのロールの目的や責務、もしくはプロジェクトを処理するよう依頼されることがある。その際、処理を進めるために実行できるネクストアクションがあれば、それを決めて伝えなければならない。実行できるネクストアクションがなければ、実行の前に何を待っているのか伝えなければならない。もしそのネクストアクションや待機中のものが、ロールが追求する広範の結果の一部である場合、それをプロジェクトとして記録し、伝える必要もある。

(b) プロジェクトとネクストアクションの要求:他のパートナーはあなたのロールに具体的なネクストアクションやプロジェクトを引き受けるよう依頼することができる。その依頼が、優先順位を考慮しなければ、あなたのロールが引き受けることに意味があると考えられる場合は、その依頼を引き受け、状況を追っていかなければならない。もし引き受けないのならば、その理由を説明するか、代わりに依頼者の目標を達成すると思われる別のものを提案する必要がある。

(c) 領域への影響の要求:他のパートナーが、あなたのロールが管理している領域に影響を与えることの許可を求めることがある。それによってあなたのロールの目的や責務を果たす能力を低下させる理由がない場合は、許可しなければならない。もしそうした理由があるのであれば、要求者に説明しなければならない。

(d) 情報の要求:他のパートナーは、あなたのロールに関連した質問をしたり情報提供を要求したりすることができる。あなたはそれに対して、少なくとも簡単な答えや、持ち合わせている情報で誠実に答えなければならない。

2.2 Duty of Processing
You have a duty to promptly process messages and requests, as follows:

(a) Requests for Processing: Others may ask you to process the Purpose or any Accountability or Project of your Role. You must then determine and communicate a Next-Action to move it forward, if there are any you could take. If there are not, you must instead share what you’re waiting on before you can take a Next-Action. If the Next-Action or waiting-on you share is part of a broader outcome for your Role to pursue, you must also capture and communicate that as a Project.
(b) Requests for Projects & Next-Actions: Others may ask you to take on a specific Next-Action or Project in your Role. You must accept and track it if you believe it would make sense to work towards in your Role, at least in the absence of competing priorities. If you don't, then you must either explain your reasoning, or suggest something else that you believe will meet the requester’s goal instead.
(c) Requests to Impact Domain: Others may ask to impact a Domain controlled by your Role. You must allow the impact if you see no reason it will reduce your capacity to enact your Role's Purpose or Accountabilities. If you do see such a reason, you must explain it to the requester.
(d) Requests for Information : Others may ask you questions or request information relevant to your Role. You must respond in good faith with at least brief answers or any information that's readily available to you.

2.3 優先順位に関する義務

あなたは以下に従って、優先順位をつける義務がある。

(a) 処理:通常、他のロールからのメッセージに対する処理を、自分のネクストアクションを実行するよりも優先しなければならない。ただし、十分に迅速であるならば、都合の良いタイミングにまとめて処理しても良い。メッセージの処理には、この章にあるあらゆる義務に関する内容や、メッセージをどのように処理したかを要求に応じて共有することも含まれる。これにより追加されたネクストアクションやプロジェクトの実行は、処理には含まれない。

(b) 会議:自分のネクストアクションを実行するよりも、この憲法に定義されているあらゆる会議に出席することを優先しなければならない。ただし、特定の会議においてこの優先度が明白に要求されている場合に限る。もし会議の時間帯に既に別の予定がある場合は出席を断ることができる。

(c) サークルの優先順位:何から取り掛かるか決める際、自分のロールが含まれるサークルもしくはスーパーサークルのあらゆる公式な戦略や関連する優先順位を考慮しなければならない。 公式な優先順位とは、サークルリード、または優先順位の衝突を解決し、サークルの戦略を決める権限を持つ他のロールやプロセスによって定められたものである。あなたはこの公式の優先順位を、個人的な優先順位や、自分の組織に対する優先順位の感覚よりも重要なものとして扱う必要がある。

(d) 締め切り:組織やサークルのあらゆる公式な戦略や優先順位に、何をいつまでに完了させるかを明確にした締め切りが盛り込まれていたとしても、あなたは必ずしもその締め切りを守らなければならないわけではない。その代わり、その締め切りを守るための行動を、他のサークルのための行動よりも公式に優先しているのだと捉え、適切に行動しなければならない。サークルリード、またはロール間の優先度の衝突を解決する権限をもつ他のロールやプロセスは、この優先順位づけのルールを覆すことができる。

2.3 Duty of Prioritization
You have a duty to prioritize your attention in alignment with the following:

(a) Processing: You must generally prioritize processing inbound messages from other Roles over executing your own Next-Actions. However, you may delay processing messages until you can batch process at a convenient time, as long as your processing is still prompt. Processing includes engaging in any duties in this Article, and then sharing how you processed the message upon request. Processing does not include executing upon any Next-Actions or Projects you capture.
(b) Meetings: You must prioritize attending any meeting defined in this Constitution over executing your own Next-Actions, but only when this prioritization is explicitly requested for a specific meeting. You may still decline the request if you already have plans scheduled over the meeting time.
(c) Circle Priorities: When choosing what to work on, you must consider any official Strategies or relative prioritizations of the Circle holding your Role or any Super-Circle thereof. Official priorities are those defined by a Circle Lead, or by any other Roles or processes with the authority to resolve priority conflicts and define Strategies for a Circle. You must then treat these official priorities as more important to the Organization than your own individual priorities or your own sense of the Organization's priorities.
(d) Deadlines: If the Governance or any official Strategy or prioritization of a Circle includes a deadline specifying when something must be done by, you do not necessarily have to meet that deadline. Instead, you must interpret that as an official prioritization of any actions needed to hit that deadline over any other actions for that Circle, and act accordingly. A Circle Lead or another Role or process with the authority to resolve priority conflicts across Roles may overrule this prioritization.

第3章:タクティカルミーティング

ロールとしてあらゆるパートナーは、他のロールに彼らの責任や義務を果たすよう 「タクティカルミーティング」 を開催することができる。

Article 3: Tactical Meetings

In service of a Role, any Partner may convene a “Tactical Meeting” to engage other Roles in their responsibilities and duties.

3.1 参加者

タクティカルミーティングを開催するパートナーは、その会議に参加してほしいロールを選ばなければならない。それらのロールの全てのロールリードは、開催者が一部のロールリードに限定しない限り、招集される。

3.1 Attendance
The Partner convening a Tactical Meeting must name the Roles desired in that meeting. All Partners serving as Role Leads of those Roles are then invited to attend, unless the convener narrows the invite to include only a subset of Role Leads for a Role.

3.2 ミーティングプロセス

タクティカルミーティングの開催者はファシリテーターを見つけなければならない。ポリシーによる定めがない限り、ファシリテーターは以下のプロセスを使わなければならない:

(a) チェックインラウンド:参加者は順番に、自分の今の状況を共有したり、会議の開始にあたって何かコメントをする。これに対する応答は許可されていない。

(b) チェックリストレビュー:参加者はそれぞれ、ミーティングで定期的に報告している、繰り返し行われるアクションが完了しているか確認する。

(c) 指標レビュー:参加者はそれぞれ、自分のロールがミーティングで定期的に報告している指標があれば共有する。

(d) 進捗状況の共有:参加者はそれぞれ、ミーティングで定期的に報告している全てのプロジェクトや取り組みの進捗を説明する。共有する進捗は、前回の共有以降に更新された内容だけでよく、作業の一般的な状況の共有は不要である。

(e) アジェンダの構築:参加者は、このミーティング内で処理すべきひずみのアジェンダを構築する。各参加者は希望するだけの数のアジェンダ項目をそれぞれ短い言葉で追加することができる。ここでの説明は不要で、ディスカッションも許されていない。参加者はこの手順後、既出のアジェンダを処理している間にも、さらにアジェンダ項目を追加することができる。

(f) ひずみのトリアージ:各アジェンダ項目を処理するため、そのアジェンダ項目を提出した人は、パートナーとしての一般的な立場の参加者や、あるいは参加者が代表しているロールに対して、要求を行うことができる。ただし、ロールへの要求は、要求者がそのミーティングで代表しているロールとしてのみ行うことができる。ファシリテーターは全てのアジェンダを処理できるよう時間を管理し、時間がなくなった場合には処理を中断することができる。

(g) クロージングラウンド:参加者は順番に、ミーティングの終了に際し感想を共有する。これに対する応答は許可されていない。

サークルのポリシーは、サークルのロールにより開催されたタクティカルミーティングの代替プロセスを定めたり、規定のプロセスの修正をすることができる。

3.2 Meeting Process
The Partner convening a Tactical Meeting must find someone to facilitate it. Unless a Policy says otherwise, that person must use the following process:

(a) Check-in Round: Each participant in turn shares their current state, or offers another opening comment for the meeting. Responses are not allowed.
(b) Checklist Review: Each participant verifies completion of any recurring actions that they are regularly reporting on for their Roles in the meeting.
(c) Metrics Review: Each participant shares any metrics that they are regularly reporting on for their Roles in the meeting.
(d) Progress Updates: Each participant highlights progress in any Project or other initiative that they are regularly reporting on for their Roles in the meeting. Participants may only share progress made since a prior report, and not the general status of any work.
(e) Build Agenda: Participants build an agenda of Tensions to process within the meeting. Each participant may add as many agenda items as desired by providing a short label for each, with no explanation or discussion allowed. Participants may add more agenda items after this step, between the processing of any existing agenda items.
(f) Triage Tensions: To process each agenda item, the agenda item owner may make requests of another participant, either in that participant's general capacity as a Partner, or to a Role that participant represents in the meeting. However, requests to a Role may only be made in service of a Role the requester represents in the meeting. The person facilitating the meeting manages the time allowed for each agenda item to allow space for the entire agenda, and may cut off processing any item after its due share of meeting time.
(g) Closing Round: Each participant in turn shares a closing reflection on the meeting. Responses are not allowed.
A Policy of a Circle may specify an alternate process or amend this default process for Tactical Meetings called by any of the Circle's Roles.

3.3 欠席者の代理人

タクティカルミーティングに招集されたロールが、何らかの理由でそのロールを代表できない場合、そのロールがいるスーパーサークルのサークルリードが、その会議中は代わりにそのロールを代表することができる。

3.3 Surrogate for Absent Members
If any Role defined by a Circle and invited to a Tactical Meeting is unrepresented in the meeting for any reason, a Circle Lead of that Role's Super-Circle may instead represent that Role during the meeting.

第4章:権限委譲

この憲法を採用することにより、批准者は、批准者が委譲する権限を持たない場合を除き、組織を統治し運用していく権限を、このルールとプロセスに委ねるものとする。 パートナーとしては、この憲法を採択する前に批准者が有していた権限の範囲内で、憲法によって付与された権限に依存することができる。

Article 4: Power Shift

By adopting this Constitution, the Ratifiers cede their power to govern and run the Organization into the rules and processes herein, except for any powers that the Ratifiers lack the authority to delegate. As a Partner, you may rely upon the authorities granted by this Constitution to the full extent the Ratifiers held such authorities before adopting it.

4.1 ロールの権限

ロールリードとして、あなたは自分のロールの目的や責務を果たすために、この憲法で定められたルールに違反しない限り、あらゆる行動や決断をする権限を持つ。

自分が取っていく行動に優先順位をつけたり選定したりする際、それぞれの行動の組織にとっての相対的な価値について、自らの合理的な判断を下す権限がある。

また、この憲法や憲法に記された全ての権限についても、自らの合理的な判断に基づいて解釈することもできる。そしてさらに、直面するあらゆる状況においてこの憲法がどのように適応されるか解釈し、あなたのその解釈に基づいて行動することができる。ただし、全てのガバナンスを、ガバナンスに含まれるサークルの目的や責務の観点を踏まえて解釈しなければならない。矛盾する解釈であれば、使うことはできない。

4.1 Authority of Role-Fillers
As a Role Lead, you have the authority to take any action or make any decision to enact your Role’s Purpose or Accountabilities, as long as you don't break a rule defined in this Constitution.

When prioritizing and choosing among your potential actions, you have the authority to use your own reasonable judgment of the relative value to the Organization of each.

You may also use your reasonable judgment to interpret this Constitution and anything under its authority. You may further interpret how these apply within any specific situation you face, and act based on your interpretations. However, you must interpret all Governance in the context of the Purpose and Accountabilities of the Circle containing it. You may not use any interpretation that conflicts with this context.

4.1.1 ポリシーに違反してはいけない

ロールとして行動している間、ロール自身のポリシーやそのロールが含まれるサークルのいかなるポリシーにも違反してはならない。

4.1.1 Don't Violate Policies
While acting in a Role, you may not violate any Policies of the Role itself or of any Circle containing the Role.

4.1.2 領域に影響を及ぼす場合は、事前に許可を取ろう

自分のロールの役割を果たすために、自分のロールの領域に影響を与え、コントロールする権限を持つ。

自分のロールを含むサークルが保有し、他ののどこにも委譲されていない領域や、サークル自体が影響を与えうるような領域にも影響を与えることができる。しかし、もしこの影響を取り消すことが著しく困難だったり、コストがかかる場合は、事前に許可を得る必要がある。

許可を得ない限り、自分のロールが含まれていないロールやサークルの領域に重大な影響を与えたり、コントロールすることはできない。また同様に、他の主権者が所有する領域も許可なく影響を与えてはいけない。

ある領域に影響を与えるために許可が必要な場合、その領域をコントロールしている人から許可を得ることができる。あなたは、取りたい行動の意図を表明し、また関係する領域の人からの異議はないか確認することによっても許可を得ることができる。その際には、回答を得るのに妥当な時間待たなければならない。時間内に異議を唱える人がいなければ、組織の中で周知が行き届いたいずれかのロールがもつ領域に影響を与える許可を得たことになる。書面での周知は、そのチャンネルで通常メッセージを読んでいる全ての人に届いたと見なすことができる。このように与えられたあらゆる許可は、周知した特定の行動を取っている間だけに適用される。ポリシーによりこのプロセスを変更したり制限したりすることができる。

4.1.2 Get Permission Before Impacting Domains
In service of your Role, you have the authority to impact and control your Role's Domains.

You may also impact any Domain held by a Circle containing your Role and not further delegated, or any Domain such a Circle itself may impact. But if you believe your impact will be substantially difficult or expensive to undo, you need to get permission.

You may not exert control or cause a material impact on a Domain delegated to a Role or Circle that doesn't contain your Role, unless you get permission. Nor may you do so on a Domain owned by another sovereign entity without permission.

When you need permission to impact a Domain, you may get it from whomever controls that Domain. You may also get permission by announcing your intent to take a specific action, and inviting anyone with a relevant Domain to object. You must then wait a reasonable time to allow responses. If no one objects in that time, you then have permission to impact any Domains owned by any Role in the Organization that your announcement reached. You may assume a written announcement reached anyone who typically reads messages in the channel you used. Any permission so granted only applies while taking the specific action you announced. A Policy may change or constrain this process.

4.1.3 金銭の支出の前に許可を得よう

許可を得るまでは、ロールとしていかなる金銭や資産の支出もすることはできない。この権限は、支出する目的でそれらの資源をコントロールする権限を既に持つロールやサークルにより与えられることになる。サークルの重要な財産を処分する場合や、サークルの権利を著しく制限する場合も、支出と見なされる。

支出の許可を得るため、欲しい権限をもつロールやサークルに対し、書面で支出の意図を知らせなければならない。この書面は相手のロールのロールリードをしている全てのパートナーがいるところか、そのサークル内の人が通常見るところで共有しなければならない。また、その書面にはその支出の理由と、支出をするロールを記載する必要がある。その後、検討と回答をするのに妥当な時間待たなければならない。書面を受け取った人は誰でも、追加で検討するためにそれをエスカレーションすることができ、その間あなたは支出を進めることはできない。ただし、相手のロールのロールリードか、サークルのサークルリードはこのエスカレーションを取り消すことができる。妥当な時間が過ぎ、エスカレーションが起こらなかったら、あなたのロールはそれらの資源をコントロールする権限を得る。それらを自分が述べた目的のために使うことができるし、さらに他の人に権限を与えることもできる。あなたにコントロールする権限を与えてくれたロールやサークルは、今度はこの権限を失うことになるが、そのロールリードやサークルリードはいつでもこの権限委譲を取り消すことができる。

ポリシにーより、このプロセスをどのような方法にも変えることができ、また、あるロールに直接サークルの資源を支出することをコントロールする権限を与えることもできる。

4.1.3 Get Authorization Before Spending Money
While energizing your Role, you may not spend any money or other assets unless you first get authorized to do so. This authorization must come from a Role or Circle that already has control of those resources for spending purposes. It counts as spending if you dispose of significant property of the Circle, or significantly limit any of its rights.

To get authorized to spend, you must announce your intent to spend in writing to the Role or Circle you're seeking authorization from. You must share this announcement where all Partners serving as Role Leads of that Role or within that Circle will typically see it. Your statement must include the reason for the spending, and the Role you'll spend from. You must then wait a reasonable time to allow consideration and responses. Any recipient of your announcement may escalate the spending for extra consideration, and you may not proceed with the spending if escalated. However, a Role Lead or Circle Lead of the target Role or Circle may reverse an escalation, as may the person who escalated it. Once a reasonable time has passed and no escalations stand, your Role gains control of those resources. You may spend them for your stated purpose, or further authorize others to. The Role or Circle you got authorization from in turn loses this control, however a Role Lead or Circle Lead of that Role or Circle may revoke the authorization at any time.

A Policy may change this process in any way, or directly authorize a Role to control spending of the Circle's resources.

4.2 個人的意思決定

組織のパートナーとして、状況によっては自分のロールの権限を超えた行動や、この憲法のルールを破る 「個人的意思決定」 を取る権限がある。

4.2 Individual Initiative
As a Partner of the Organization, in some cases you are authorized to take “Individual Initiative” by acting beyond the authority of your Roles or by breaking rules in this Constitution.

4.2.1 個人的意思決定が認められる状況

以下の全てに当てはまる場合に限り、個人的意思決定を取ることができる。

(a) あなたは組織にあるいくつかのロールとして、真摯に目的を果たそうと行動したり、責務を実行したりしている。

(b) 自分の行動により、今後組織で作られる可能性のあるひずみよりも、より多くのひずみを解決したり防げたりすると確信している。

(c) 自分の行動により、自分に権限を与えられている支出量を超えて、組織に支出させることがない。

(d) もしあなたの行動がポリシーや領域に違反する場合、許可を得たり、ガバナンスを変更したりして遅れてしまうことで、多くの価値が失われてしまうと確信している。

4.2.1 Allowed Situations
You may only take Individual Initiative when all of the following are true:

(a) You are acting in good faith to serve the Purpose or express the Accountabilities of some Role within the Organization.
(b) You believe your action would resolve or prevent more Tension for the Organization than it would likely create.
(c) Your action would not commit the Organization to any spending beyond what you’re already authorized to spend.
(d) If your action would violate any Policies or Domains, you believe much value would be lost from delaying to get permission or change Governance.

4.2.2 コミュニケーションと復旧

個人的意思決定を取ったら、重大な影響を及ぼされたと思われる全てのロールリードに自分の行動を説明しなければならない。それらのロールリードから要求があった場合は、自分の個人的意思決定に基づいた行動により発生したあらゆるひずみを解決するために、さらなる行動をする必要がある。影響を受けたロールリードから今回のような個人的意思決定をしないで欲しいと要求があれば、今後は慎まなければならない。

あなたはこのコミュニケーションと復旧を通常の業務よりも優先しなければならない。ただし、あなたの個人的意思決定に影響を受けた全てのロールが含まれるサークルのサークルリードは、この既定の優先順位を変更することができる。

4.2.2 Communication & Restoration
Upon taking Individual Initiative, you must explain your action to any Role Leads who may be significantly affected. Upon request of any such Role Lead, you must take further actions to help resolve any Tensions created by your Individual Initiative. You must also refrain from taking similar Individual Initiative upon request of any such Role Lead.

You must prioritize the communication and restoration required by this section over your regular work. However, a Circle Lead of a Circle that contains all Roles affected by your action may change this default priority.

4.3 過去の権威の扱い方

この憲法を採用する前から実際に組織に存在していたあらゆるポリシーやシステムは、憲法のプロセスを経ずに作られた権限や制約を含んでいたとしても、憲法の採用後も完全に効力を持ち続ける。しかし、これらの古いポリシーやシステムは、それ以上追加されたり変更されたりすることはなく、それらに代替されるものや矛盾するものがこの憲法のプロセスで作られればすぐに消滅することになる。

それ以上に、組織のパートナーとしてのあなたの全ての責任と制約は、この憲法とそのプロセスの結果や、組織を代表として行動している間は組織に対する法的義務により生じるものである。暗黙の期待や制約は存在しないので、いかなる重みや権威も生まれることはない。また、この憲法を採用する前の組織の古い権力構造で発令されたいかなる命令も同様である。

4.3 Navigating Legacy Power
Any existing policies and systems the Organization had in effect before adopting this Constitution continue in full force after adoption, even if they include authorities or constraints that were not created under the Constitution's processes. However, these legacy policies and systems may not be expanded or modified, and lose all weight and authority as soon as this Constitution's processes create something that replaces or contradicts them.

Beyond that, all of your responsibilities and constraints as a Partner of the Organization come from this Constitution and the outputs of its processes, and from your legal duties to the Organization and while acting on its behalf. No implicit expectations or constraints carry any weight or authority. Nor do any dictates issued under the Organization's old power structure before it adopted this Constitution.

第5章:ガバナンス

サークルのガバナンスを変更するには、ここに定義された 「ガバナンスプロセス」 が必要となる。

Article 5: Governance

Changing a Circle's Governance requires using the “Governance Process” defined herein.

5.1 ガバナンスの参加者

サークルにはそれぞれ、ガバナンスプロセスにおいてロールを代表する 「サークルメンバー」 のグループがある。

サークルメンバーにはサークルリードロールを担っている全てのパートナー、およびサークル内のロールのロールリードを担っているパートナーが含まれる。あるロールに複数のロールリードがいる場合は、サークルがガバナンスプロセスにおいてそのロールを代表するパートナーの数を制限するポリシーを採用することができる。

5.1 Governance Participants
Each Circle has a group of "Circle Members" who may represent its Roles in its Governance Process.

A Circle's Circle Members include all Partners filling its Circle Lead Role, as well as each Partner serving as Role Lead for a Role in the Circle. If a Role has multiple Role Leads, a Circle may adopt a Policy to limit how many of them represent that Role as Circle Members in its Governance Process.

5.1.1 サークルレップ

サークルメンバーの誰でも、サークルの 「サークルレップ」 の交代選挙の要求をいつでもすることができる。このサークルレップは、より広いサークルにおいて、そのサークルの代表となる。選ばれたサークルレップは別表Aに定義された 「サークルレップロール」 となる。

サークルレップを選出する方法は、ポリシーにより別のプロセスが定義されていない限り、ここで定義される統合的選挙プロセスを使わなければならない。サークルレップになる資格があるのは、サークルメンバーだけである。サークルのサークルリードは、サークルレップを兼任することはできない。サークルのポリシーが許可しない限り、同時に複数人がサークルレップを務めることはできない。

選ばれたサークルレップは、ロールとしてのサークルを含むあらゆるサークルのサークルメンバーになり、ロールリードのようにそのロールを代表する権限をもつ。外側のサークルは、ポリシーによってこれらのサークルレップがサークルメンバーになることを制限したり回避したりすることができるが、その場合は、そのロールがサークルを代表することと同等の手段がなければならない。

サークルは自身のサークルレップに対して、責務や領域を追加することができ、またその追加を修正したり削除することもできるが、いかなるサークルもサークルレップロールの本来の目的や責務を修正したり削除することもできなければサークルレップロール自体を削除することもできない。

5.1.1 Circle Reps
Any Circle Member of a Circle may request an election at any time to select or replace someone as the Circle's "Circle Rep" to help represent that Circle within any broader Circle containing it. The selected Circle Rep fills the "Circle Rep Role" in the Circle, as defined in Appendix A.

The Circle must use the Integrative Election Process defined herein to select a Circle Rep, unless a Policy defines an alternate process. Only a Circle's Circle Members are eligible to serve as its Circle Rep. Anyone serving as a Circle Lead for the Circle may not also serve as its Circle Rep. No more than one person may serve as a Circle's Circle Rep at a time, unless a Policy of a containing Circle allows it.

The selected Circle Rep becomes a Circle Member of any Circle containing that Circle's outer Role, with the authority to represent that Role just like a Role Lead. A containing Circle may limit or prevent these Circle Reps from becoming its Circle Members via a Policy, but only if its Roles have another way to enjoy comparable representation within that Circle.

A Circle may add Accountabilities or Domains to its own Circle Rep Role, as well as amend or remove those additions. No Circle may amend or remove the Purpose or any Accountabilities on the Circle Rep Role, nor remove the Role.

5.1.2 ファシリテーターと秘書

サークルメンバーが2名以上いるサークルには、別表Aで定義された 「ファシリテーターロール」「秘書ロール」 が含まれる。そのような役割を果たす人は、それぞれサークルの 「ファシリテーター」「秘書」 となる。サークルメンバーは誰でもサークルのファシリテーターと秘書の着任もしくは交代の選挙の要求をいつでもすることができる。

サークルは、ここに定義される統合的選挙プロセスを使ってファシリテーターと秘書を選ばなければならない。いかなるロールやポリシーでもこれらのロールのアサインを決めたり、他の手段でアサインを解除することはできなければ、この必要なプロセスを変更することもできない。ただし、サークルやスーパーサークルのポリシーにより、資格のある候補者を追加したり制限したりすることはできる。

サークルは自身のサークルにおけるファシリテーターや秘書の責務および領域を追加することができ、その追加を修正したり削除したりすることができるが、いかなるサークルもそれらの本来の目的や領域および責務を修正したり削除することはできなければ、それらのロール自体を削除することもできない。

5.1.2 Facilitator and Secretary
Any Circle with more than one Circle Member includes a “Facilitator Role” and a “Secretary Role”, as defined in Appendix A. The person acting in each becomes the Circle’s “Facilitator” and **“Secretary” ** respectively. Any Circle Member of a Circle may request an election at any time to fill or replace someone as the Circle's Facilitator or Secretary.

The Circle must use the Integrative Election Process defined herein to select a Facilitator and Secretary. No Role or Policy may assign these Roles or remove an assignment via any other means, nor change this required process. Normally, the only candidates eligible for these elections are a Circle's Circle Members. However, a Policy of the Circle or any Super-Circle may add or limit eligible candidates.

A Circle may add Accountabilities or Domains to its own Facilitator or Secretary Role, as well as amend or remove those additions. No Circle may amend or remove the Purpose, Domain, or any Accountabilities on either Role, nor remove the Role.

5.2 ガバナンスの範囲

サークルのガバナンスプロセスの中で、サークルメンバーは以下のことを行うことができる

(a) サークルのロールを定義、修正、または削除する
(b) サークルのポリシーを定義、修正、または削除する
(c) サークルのロールやポリシーをサークル内のサブサークルやさらにその中のサブサークルに移行すること。ただし、そのサブサークルの目的や責務を果たす場合に限る
(d) サブサークルやさらにその中のサブサークルのロールやポリシーをサークルに移行すること。ただし、そのサブサークルはもうその目的と責務とは関連がなくなる場合に限る
(e) サークル内で選出されるべきロールの選挙を開催すること

この他の決定は、サークルのガバナンスプロセスによる成果として有効ではない。

5.2 Scope of Governance
Within a Circle's Governance Process, its Circle Members may:

(a) define, amend, or remove the Circle's Roles; and
(b) define, amend, or remove the Circle's Policies; and
(c) move the Circle's own Roles or Policies into a Sub-Circle or any Sub-Circle thereof, but only if they enact the Purpose or Accountabilities of that Sub-Circle; and
(d) move Roles or Policies from within a Sub-Circle or any Sub-Circle thereof out into the Circle, but only if they are no longer relevant to enacting the Purpose or Accountabilities of that Sub-Circle; and
(e) hold elections for any elected Role within the Circle.

No other decisions are valid outputs from a Circle's Governance Process.

5.2.1 ポリシーの範囲

ポリシーは、以下のうち1つ以上の項目で作られる

(a) サークル内にあるロールの権限に対する制約
(b) ロールに対してサークルやサークルリードがもつ権限の付与
(c) サークルのドメインをコントロールしたり影響を与える権限がない人やロールに対する権限の付与。また、権限がある場合はそれの制約
(d) 明示的に許可されている場合、この憲法の既定のルールやプロセス変更するルール

特に明記されていない限り、権限を付与および制限するポリシーは、全てのサブサークルにも適用される。この憲法の既定のルールやプロセスを変更するポリシーに関しては、ポリシーを保有するサークル内にのみ適用されるが、もし明記されていれば、全てのサブサークルにも適用されることになる。後者の場合、元のポリシーで禁止されていなければ、サブサークルは自身のポリシーによりそのポリシーを無視することができる。

5.2.1 Scope of Policy
A Policy may only be one or more of the following:

(a) a constraint on the authority of one or more of the Circle's contained Roles; or
(b) a grant of an authority the Circle or Circle Lead holds to one or more Roles; or
(c) a grant of authority that allows people or Roles not otherwise authorized to control or impact one of the Circle's Domains, or a constraint on how they may do so when otherwise authorized; or
(d) a rule that changes a default rule or process in this Constitution, if that change is explicitly allowed.

A Policy that grants or constrains authority applies in all Sub-Circles as well, recursively, unless otherwise stated. A Policy that changes a default rule or process in the Constitution applies only within the Circle that holds the Policy, or, if explicitly stated, within all Sub-Circles as well, recursively. In the latter case, a Sub-Circle may still override that Policy via one of its own, unless explicitly forbidden in the original Policy.

5.2.2 無効なガバナンスの排除

全てのパートナーはサークルの秘書に対して、サークルやサブサークル内のあらゆるガバナンスの有効性について判断を仰ぐことができる。秘書が憲法のルールに違反していると結論付けた場合、秘書はそのガバナンスをサークルの記録から抹消しなければならない。その後、秘書は削除した内容とその理由をそのサークルのサークルメンバー全員に速やかに伝えなければならない。

5.2.2 Striking Invalid Governance
Any Partner may ask a Circle's Secretary to rule on the validity of any Governance within that Circle or any Sub-Circle thereof. If the Secretary concludes it violates the rules of this Constitution, the Secretary must strike it from the Circle's records. After doing so, the Secretary must promptly communicate what they struck and why to all of that Circle's Circle Members.

5.3 ガバナンスプロセス

サークルのサークルメンバーは、ガバナンスに対する変更を提案することにより、ガバナンスプロセスを開始することができる。これを行うには 「提案者」 がまず、秘書が許可するコミュニケーション手段を用いて、他の全てのサークルメンバーに 「提案」 を書面で共有しなければならない。共有されたサークルメンバーは、提案内容が明確になるような質問をしたり、リアクションを示したり、その提案を承認することによる懸念を提起することができる。それぞれの懸念事項がここの基準を満たす場合は、それらは 「異議」 となり、異議を提起した人は 「異議申立人」 となる。

各サークルメンバーが提案に意義がないことが確認されると、それは採択され、サークルのガバナンスは変更される。異議が提起された場合は、提案が採択される前に、提案者と各異議申立人はその意義を対処する方法を見つけなければならない。異議が一つ解決されると、全てのサークルメンバーには別の異議を提起する機会が与えられる。サークルは、異議申し立ての期限を定めたポリシーを採用することができ、それを過ぎても回答のない者は異議申し立てがないものとみなされる。

提案または異議申し立てを行う際、サークルメンバーはロールリードやサークルレップとして、サークル内のロールを代表することができる。サークルメンバーはまた、許可があれば一時的にいずれかのロールリードを代表することができる。ただし、代表できるのはその許可の有効期限が切れるか、取り消されるまでとなる。

5.3 Governance Process
Any Circle Member of a Circle may initiate its Governance Process by proposing a change to its Governance. To do so, the “Proposer” must first share a “Proposal” in writing with all other Circle Members, using any communication channel allowed by the Secretary. Those other Circle Members may then ask clarifying questions, share reactions, and raise concerns about adopting the Proposal. Each concern is an “Objection” if it meets the criteria herein, and the person who raised it is the “Objector”.

Once each Circle Member confirms they have no Objections to a Proposal, it is adopted and amends the Circle's Governance. If Objections are raised, the Proposer and each Objector must find a way to address the Objections before the Circle adopts the Proposal. After any such effort, all Circle Members must be given another opportunity to raise Objections. A Circle may adopt a Policy to define a time limit for raising Objections, after which anyone who has not responded is assumed to have no Objections.

When making Proposals or raising Objections, a Circle Member may only represent the Roles in the Circle that they either fill as Role Lead or represent as Circle Rep. A Circle Member may also represent a Role that they have permission to temporarily represent from one of its Role Leads, until that permission expires or is withdrawn.

5.3.1 有効な提案の基準

有効な提案をするために、提案者は以下を満たさなければならない。

(a) 提案者が担うロールの一つとして、処理すべきひずみを述べることができる
(b) そのひずみが示す、過去または現在の実際の状況の例を共有することができる
(c) その例において、この提案がどのようにひずみを減少させられるか合理的な説明ができる

ファシリテーターは、この提案が上記の基準を満たしていないと明白になった時点で、提案を却下しなければならない。

5.3.1 Criteria for Valid Proposals
For a Proposal to be valid, the Proposer must be able to:

(a) describe a Tension that the Proposal would address for one of the Proposer's Roles; and
(b) share an example of an actual past or present situation illustrating that Tension; and
(c) give a reasonable explanation of how the Proposal would have reduced the Tension in that example. If at any point it becomes clear to the Facilitator that a Proposal does not meet these criteria, the Facilitator must discard the Proposal.

5.3.2 有効な異議の基準

提案を採択することに対する懸念は、異議申立人が以下の基準を全て満たす理由を合理的に説明できる場合にのみ、異議として見なされる。

(a) 提案が、サークルの目的や責務を達成するための能力を低下させうること
(b) 提案が、異議申立人が組織の他のロールを一つも担っていなかったとしても、異議申立人がそのサークルで代表しているロールの目的や責務を達成するための能力を低下させうること
(c) この提案がない場合には、その懸念が存在しないこと。つまり、この提案を採択した時に初めて作られるひずみであること
(d) 提案が必ず影響を引き起こす、または、引き起こす可能性がある場合、重大な損失が起きてしまう前にそれに対応する十分な機会が与えられないこと

上記の基準にかかわらず、提案が憲法のルールに違反する場合には、懸念は常に有効な異議として見なされる。

5.3.2 Criteria for Valid Objections
A concern about adopting a Proposal only counts as an Objection if the Objector can provide a reasonable argument for why it meets all of the following criteria:

(a) The Proposal would reduce the capacity of the Circle to enact its Purpose or Accountabilities.
(b) The Proposal would limit the Objector's capacity to enact the Purpose or an Accountability of a Role the Objector represents in the Circle, even if the Objector filled no other Roles in the Organization.
(c) The concern does not already exist even in the absence of the Proposal. Thus, a new Tension would be created specifically by adopting the Proposal.
(d) The Proposal would necessarily cause the impact, or, if it might cause the impact, the Circle wouldn't have an adequate opportunity to adapt before significant harm could result.

However, regardless of the above criteria, a concern always counts as a valid Objection if adopting the Proposal would violate a rule in this Constitution.

5.3.3 異議の検証

ファシリテーターが異議申立人に対して、異議が必要な基準を満たしているか、また、どのように満たしているかを尋ねることにより、提起された異議の有効性を検証することができる。 回答を評価する際、ファシリテーターは、異議申立人が各基準に対する論拠を論理的な理由で示したかどうかのみを判断することができる。ファシリテーターは、論拠の正しさや、対処する重要性に基づいて判断することはできない。

提案の採択が憲法を違反するという理由で異議が提起された場合、ファシリテーターはサークルの秘書にその解釈を求めることができる。秘書が違反しないと判断した場合、ファシリテーターはその異議を却下しなければならない。

5.3.3 Testing Objections
The Facilitator may test the validity of a claimed Objection by asking the Objector if the Objection meets the required criteria, and how. When assessing responses, the Facilitator may only judge whether the Objector presented arguments for each criteria using logical reasoning. The Facilitator may not judge on the basis of an argument’s accuracy or the importance of addressing it.

When an Objection is claimed because adopting a Proposal would violate the Constitution, the Facilitator may ask the Circle’s Secretary to interpret if that's true. If the Secretary rules that it is not, the Facilitator must then dismiss the Objection.

5.3.4 統合のルール

異議の解決を試みる間、以下のルールが適用される

(a) サークルメンバーにより要求があった場合、ファシリテーターは異議の検証をしなければならない。有効性の基準を満たしていなければ、ファシリテーターはそれを却下しなければならない。

(b) 異議申立人は、異議を解決し、かつ提案者のひずみが対処できるような修正案を見つけなければならない。異議申立人がそのような試みを誠実に行っていないとファシリテーターが判断した場合、異議は放棄されたものとみなし、それを却下なければならない。

(c) 提案の背景にあるひずみ、または提案者がひずみを説明するために共有した例について、それらをより明らかにするような質問を全てのサークルメンバーは提案者に聞くことができる。ファシリテーターが、提案者がそれに対して誠実に答えていないと確信した場合、ファシリテーターは提案が棄却されたものと見なさなければならない。

(d) 異議申立人は提案の修正案を提示し、なぜそれがひずみを解決することになるのか合理的な論拠を示すことができる。そして異議申立人の要求に応じて、提案者はなぜ修正案が、ひずみを説明するために使った例のうち少なくとも一つのひずみを解決することができないのか、合理的な論拠を示さなければならない。必要であれば提案者は、修正案がなぜひずみを解決することができないのかを説明する別の例を追加することができる。提案者がこれを行うことができない、もしくは行う意思がないとファシリテーターが判断した場合、提案は棄却されたと見なさなければならない。

5.3.4 Rules of Integration
While attempting to resolve an Objection, the following rules apply:

(a) The Facilitator must test an Objection if requested by any Circle Member. If it fails to meet the validity criteria, the Facilitator must discard it.
(b) The Objector must attempt to find an amendment to the Proposal that will resolve the Objection and still address the Proposer’s Tension. If the Facilitator believes the Objector is not making a good faith attempt to do so, the Facilitator must deem the Objection abandoned and drop it.
(c) Any Circle Member may ask the Proposer clarifying questions about the Tension behind the Proposal, or about any examples the Proposer shared to illustrate the Tension. If the Facilitator believes the Proposer is not answering them in good faith, the Facilitator must deem the Proposal dropped.
(d) The Objector may suggest an amended Proposal, and offer reasonable arguments for why it should resolve the Tension. Then, upon the Objector’s request, the Proposer must present a reasonable argument for why the amended Proposal would fail to resolve the Tension in at least one of the examples the Proposer used to illustrate the Tension. If needed, the Proposer may add another example to illustrate why the amended Proposal would fail to resolve the Tension. If the Facilitator believes the Proposer is unable or unwilling to do so, the Facilitator must deem the Proposal dropped.

5.3.5 統合的選挙プロセス

全てのサークルメンバーは、サークルレップやファシリテーター、秘書の選挙を要求することによって、サークルのガバナンスプロセスを開始することができる。ファシリテーターは以下の 「統合的選挙プロセス」 を実施しなければならない。

(a) ロールの説明:はじめに、ファシリテーターは該当のロールを明確にし、選挙の時期を決める。ファシリテーターはその選挙に関連する他の情報を提示することもできる。このステップと次のステップの間は、誰も候補者について話してはいけない。

(b) 候補者の指名:サークルメンバーはそれぞれ、そのロールに適任だと思う候補者の名前を投票用紙に書いたり、その他のプライベートな場において指名する。サークルメンバーは自分の名前も起票しなければならず、棄権したり、複数人を指名することはできない。

(c) 候補者共有ラウンド:このステップでは、ファシリテーターはサークルメンバー全員と候補者を共有する。それぞれの候補者に対して、推薦者がなぜその人がそのロールに適任だと思うのかその理由を説明する。これに対して誰も反応はできない。推薦者は、候補者以外に推薦される可能性のあった人について話すことはできない。

(d) 指名変更ラウンド:全ての指名された候補者が発表されたら、サークルメンバーは理由を説明して指名を変更することができる。これに対する反応は許されていない。

(e) 提案の作成:ファシリテーターは、指名数を数え、最も多い候補者を選出する提案を行う。同数の候補者がいれば、ファシリテーターは以下のいずれかを行うことができる
(ⅰ) もし片方の候補者が自らを指名していた場合、その人を提案する
(ⅱ) もし片方の候補者が現状もそのロールを担っていた場合、その人を提案する
(ⅲ) ランダムで暗黙にどちらかを選び、その人を提案する
(ⅳ) 前のステップに戻り、同数の候補者以外を指名していたサークルメンバーに、どちらにかに指名を変更するよう求める

(f) 異議申立てラウンド:ファシリテーターは各サークルメンバーに対して、提案に異議があるか尋ねる。何かしらの異議が出てくれば、ファシリテーターはそれが解決するよう議論することを許すか、提案を棄却することができる。棄却されたら、ファシリテーターは前のステップに戻り、棄却された候補者の指名を全て無視し、代わりに別の候補者を提案できるルールを適用して、別の候補者を選択しなければならない。

サークルは、統合的選挙プロセスにおいて、候補者の指名または提案への回答の制限時間を定義するポリシーを採用することができる。その制限時間に達した後、ファシリテーターは回答しなかった人を残りのプロセスから除外しなければならない。

5.3.5 Integrative Election Process
Any Circle Member may also initiate the Circle's Governance Process by calling for an election for a Circle Rep, Facilitator, or Secretary. The acting Facilitator must then enact the “Integrative Election Process” as follows:

(a) Describe Role: First, the Facilitator identifies the target Role and chooses a term for the election. The Facilitator may also present other information relevant to the election. During this step and the next, no one may comment on any potential candidates.

(b) Nominate Candidates: Each Circle Member uses a ballot or another private forum to name the eligible candidate whom the Circle Member believes is the best fit for the Role. Circle Members must label their ballot with their own name as well, and no one may abstain or nominate multiple people.

(c) Nomination Sharing Round: During this step, the Facilitator shares each nomination with all Circle Members. For each one, the nominator states why he or she believes their nominee would be a good fit for the Role, and no one else responds. The nominator may not comment on other potential candidates beyond their nominee.

(d) Nomination Change Round: Once all nominations are shared, any Circle Member may change their nomination and explain the reason for the change. No responses are allowed.

(e) Make a Proposal: The Facilitator counts the nominations, and makes a Proposal to elect the candidate with the most. If there is a tie, the Facilitator may do any one of the following:
(i) if only one of the tied candidates has nominated himself or herself, propose that person; or
(ii) if the person currently filling the Role is among those tied, propose that person; or
(iii) blindly select one of the tied candidates randomly, and propose that person; or
(iv) go back to the previous step and ask each Circle Member who nominated someone other than a tied candidate to change that nomination to one of the tied candidates.

(f) Objection Round: The Facilitator asks each Circle Member if they see any Objections to the Proposal. If any Objections surface, the Facilitator may either allow discussion to attempt to resolve them, or discard the Proposal. If discarded, the Facilitator must then go back to the prior step in this process, ignore all nominations for the discarded candidate, and apply the rules of the prior step to select another candidate to propose instead.

A Circle may adopt a Policy to define a time limit for nominating a candidate or responding to a Proposal during the Integrative Election Process. After that time limit is reached, the Facilitator must exclude anyone who has not responded from the remainder of the process.

5.3.6 ファシリテーターと秘書の代理人

ファシリテーターと秘書を担っている人がいない間は、代理人がそれらのロールを務めることができる。代理人はまた、本来のファシリテーターと秘書が出席できない場合や、他の理由で要求された場合に、役目を果たすことができる。

代理人が必要な時は、以下の優先順位で決められる。

(a) 代理人として指名された人
(b) ファシリテーターにはサークルの秘書。秘書にはサークルのファシリテーター
(c) サークルのサークルリード。複数のサークルリードがいる場合は、代理人として最初に立候補した人
(d) 代理人として最初に立候補したサークルメンバー

5.3.6 Surrogates for Facilitator & Secretary
A surrogate may act as Facilitator or Secretary while the Role is unfilled. A surrogate may also fill in when the normal Facilitator or Secretary is unavailable when needed, or requests a surrogate for any reason.
Whenever a surrogate is needed, the surrogate is, in this order of precedence:

(a) someone specified by the person to be replaced; or
(b) for Facilitator, the acting Secretary of the Circle, and for Secretary, the acting Facilitator of the Circle;
(c) the Circle Lead of the Circle, or, if there are multiple Circle Leads, the first one to declare themselves acting as surrogate; or
(d) the first Circle Member to declare themselves acting as surrogate.

5.4 ガバナンスミーティング

ミーティング外で非同期的に作られた提案を処理することに加え、それぞれのサークルはサークルのガバナンスプロセスをリアルタイムで実行するため、定期的に 「ガバナンスミーティング」 を開催する。サークルが非同期的に提案を処理している間のどのタイミングでも、全てのサークルメンバーはそのまま進める代わりに、その提案をガバナンスミーティングで処理するよう要求することができ、要求されたら直ちに非同期的処理を中止しなければならない。

サークルの秘書はそのガバナンスミーティングのスケジューリングに責任があり、ファシリテーターはここにあるルールの順序に沿って会議を進行する責任がある。定例開催されるサークルのガバナンスミーティングに加えて、秘書はサークルメンバーからの要求に応じて、速やかに特別なガバナンスミーティングを開催しなければならない。要求した人は、特別なガバナンスミーティングの開催意図と、ミーティングで変更できる内容の制限をさらに指定することができる。これには、特定のひずみにミーティングを集中させることや、特定のロールの変更のみに制限することを含むことができる。その場合、特別なガバナンスミーティングの権限としては、述べられた開催意図に沿ってのみひずみを処理していくことや、述べられた制限の範囲内のみで変更を加えていくということになる。

5.4 Governance Meetings
In addition to processing Proposals made asynchronously outside of meetings, each Circle will also hold regular "Governance Meetings" to enact the Circle’s Governance Process in real time. At any point while the Circle is processing a Proposal asynchronously, any Circle Member may request the Proposal go to a Governance Meeting for real-time processing instead, and the asynchronous processing must then immediately stop.

The Circle's Secretary is responsible for scheduling its Governance Meetings, and its Facilitator is responsible for facilitating them in alignment with the rules herein. In addition to any regularly-scheduled Governance Meetings of the Circle, the Secretary must schedule special Governance Meetings promptly upon request of any Circle Member. The requester may further specify an intention for a special Governance Meeting and any limits on what the meeting may change. This may include focusing the meeting on a specific Tension, or limiting it to only modifying certain Roles. In that case, the authority of that special Governance Meeting is constrained to only processing Proposals for the stated intent, and only making changes within the stated limits.

5.4.1 出席者

サークルの全てのサークルメンバーはガバナンスミーティングに参加することができる。ファシリテーターと秘書に関しては、そのサークルのメンバーでなくとも参加することができる。その場合、彼らはそのミーティングの間は一時的にサークルメンバーとなる。

サークルのサークルレップは、自分のサークルを直接内包するあらゆるサークルの任意のパートナーをガバナンスミーティングに招待することができる。招待は一度に1人のパートナーにのみ行うことができ、自分が代表しているサークルに影響を与えている特定のひずみを処理することを支援するためにのみ行うことができる。サークルレップ自身もこのひずみを感じていなければならず、サークル内で処理することが理にかなっていると確信していなければならない。招待されたゲストは、そのミーティングの間、もしくは招待を取り消すまでは一時的にサークルメンバーとなる。招待されたゲストは、会議で特定のひずみを処理している間だけ、サークルレップと共にサークルを代表することができる。

上記以外にサークルのガバナンスミーティングに参加できる人はいない。

5.4.1 Attendance
All Circle Members of a Circle may participate in its Governance Meetings. The acting Facilitator and Secretary may also participate even if they are not Circle Members of the Circle. In that case, they become temporary Circle Members for the duration of the meeting.

As a Circle Rep for a Circle, you may invite any Partner to join the Governance Meeting of any Circle immediately containing your Circle. You may only extend this invitation to one Partner at a time, and only to aid in the processing of a specific Tension affecting the Circle you represent. You must sense this Tension yourself as well, and believe it makes sense to process in the Circle. Your invited guest becomes a temporary Circle Member for the duration of the meeting, or until you withdraw the invitation. Your guest may represent your Circle along with you in the meeting, but only while processing that specific Tension.

Beyond the above, no one else may participate in a Circle’s Governance Meetings.

5.4.2 通知と所要時間

サークルは、秘書がサークルメンバー全員に対して合理的な事前通知を行った場合にのみ、ガバナンスミーティングを開催することができる。また、ポリシーによる定めがなければ、ガバナンスミーティングを開催するために必要な最低人数は定められていない。

ガバナンスミーティングは、秘書によって最初に決められた終了時間になると終わる。秘書は、サークルメンバーから終了の要望がない場合に限り、ミーティング中に時間を延長するか選ぶことができる。

ガバナンスミーティングの一部または全部を欠席したサークルメンバーは、そこで作られた全ての提案に対する懸念を提示する機会があったと見なされる。それゆえサークルは、欠席したメンバーを考慮することなく、ガバナンスミーティングで提案を採択することができる。

5.4.2 Notice & Duration
A Circle may only conduct a Governance Meeting if the Secretary gave all Circle Members reasonable advance notice of the meeting. Beyond that, there is no quorum required for a Circle to conduct a Governance Meeting, unless a Policy specifies one.

Governance Meetings end once they reach the duration initially scheduled by the Secretary. The Secretary may choose to extend the duration within the meeting, but only if no Circle Member requests otherwise.

Any Circle Member who misses part or all of a Governance Meeting counts as having had a chance to raise concerns about any Proposals made therein. Thus, a Circle may adopt Proposals in a Governance Meeting without regard for absent members.

5.4.3 ミーティングのプロセス

ファシリテーターはガバナンスミーティングにおいて以下のプロセスを使わなければならない。

(a) チェックインラウンド:参加者は順番に、自分の今の状況を共有したり、会議の開始にあたって何かコメントをする。これに対する応答は許可されていない。
(b) アジェンダの構築と処理:ファシリテーターは処理すべきひずみのアジェンダを構築し、順番に処理していく。
(c) クロージングラウンド:参加者は順番に、ミーティングの終了に際し感想を共有する。これに対する応答は許可されていない。

このプロセスのどの時点でも、参加者は 「タイムアウト」 による会議の中断を要求することができる。ファシリテーターはその要求を許可するか却下するか選ぶことができる。参加者はタイムアウト中に、運営上の問題か、この憲法のルールについて議論することはできるが、ひずみや提案、異議の解決に向けて時間を使うことはできない。ファシリテーターはいつでもタイムアウトを終了させ、通常のミーティングプロセスを再開することができる。

サークルのポリシーにより、このプロセスに何か追加することはできるが、憲法のこの章で定義されているいかなるルールや要件と矛盾してはならない。

5.4.3 Meeting Process
The Facilitator must use the following process for Governance Meetings:

(a) Check-in Round: Each participant in turn shares their current state, or offers another opening comment for the meeting. Responses are not allowed.
(b) Agenda Building & Processing: The Facilitator builds an agenda of Tensions to process, then processes each agenda item in turn.
(c) Closing Round: Each participant in turn shares a closing reflection on the meeting. Responses are not allowed.

At any point during this process, a participant may request a “Time Out” pause. The Facilitator may choose to grant or deny this request. During the Time Out, participants may discuss administrative issues or the rules of this Constitution. They may not use the Time Out to work towards the resolution of a Tension, Proposal, or Objection. The Facilitator may end a Time Out at any point and resume the normal meeting process.

A Policy of the Circle may add to this process, but may not conflict with any rules or requirements defined in this Article of the Constitution.

5.4.4 アジェンダの構築

ファシリテーターは、全ての参加者からアジェンダ項目を募集し、処理すべきひずみのアジェンダを構築する。ファシリテーターはこれを事前にではなく、ミーティング中に行わなければならない。各参加者は望むだけたくさんのアジェンダ項目をそれぞれ短い言葉で追加することができる。ここでの説明は不要で、ディスカッションも許されていない。参加者は、既出のアジェンダを処理している間にも、さらにアジェンダ項目を追加することができる。

通常のガバナンスミーティングの場合は、ファシリテーターは処理するアジェンダの順番を決めることができる。ただし、参加者からの要求があれば、選挙を必要とするアジェンダを他のアジェンダよりも優先させなければならない。参加者の要求により設定された特別なガバナスミーティングの場合は、その参加者がアジェンダの順番を選ぶことができる。

アジェンダ項目は1つずつ処理されていく。選挙を要する場合は、ファシリテーターは統合的選挙プロセスを使う。その他の処理に関しては、ファシリテーターは以下に定義された統合的意思決定プロセスを使う。

5.4.4 Agenda Building
The Facilitator builds an agenda of Tensions to process by soliciting agenda items from all participants. The Facilitator must do this in the meeting and not beforehand. Each participant may add as many agenda items as desired by providing a short label for each, with no explanation or discussion allowed. Participants may add more agenda items during the meeting, between the processing of any existing agenda items.

For a regular Governance Meeting, the Facilitator may choose the order in which to process agenda items. However, on request of a meeting participant, any agenda item calling for an election must go before all others. For a special Governance Meeting scheduled on request of a participant, that participant may choose the agenda order.

Agenda items are processed one at a time. To process a request for an election, the Facilitator uses the Integrative Election Process. To process anything else, the Facilitator uses the Integrative Decision-Making Process defined below.5.4.5 統合的意思決定プロセス

ファシリテーターは以下の 「統合的意思決定プロセス」 を行わなければならない。

(a) 提案の提示:まずはじめに、提案者はひずみの説明とそれを処理するための提案を提示する。提案者の要求に応じて、ファシリテーターは他の人にその提案の作成を手伝わせることができる。ただし、ファシリテーターはその助言が、提案者のひずみを処理するための最初の提案に対して行われているか注視しなければならない。ファシリテーターは、提案に関する他のひずみや懸念についての議論を許可してはならない。

(b) 明瞭化する質問:提案者が提案を作成したら、他の人は提案やその背景にあるひずみについてより理解するための質問をすることができる。提案者は質問にそれぞれ回答することもできるし、それを拒否することもできる。ファシリテーターは、提案に対するリアクションや意見の表明に関しては止めなければならず、いかなる議論も行われないようにする必要がある。このステップの間、もしくは、参加者が話すことを許されている間は、参加者は秘書に提案を読み上げることや現状のガバナンスの表示を求めることができ、秘書はそれを行わなければならない。

(c) リアクションラウンド:次に、提案者を除く各参加者は、一人ずつ提案に対するリアクションを共有することができる。ファシリテーターは、自分の順番ではない人のコメントや、他の人を対話に巻き込もうとする試み、提案ではなく他の人のリアクションに対してのリアクションに関しては、直ちに止めなければならない。

(d) 修正と明瞭化:次に、提案者はリアクションに応じてコメントし、提案に修正を加えることができる。ただし、あらゆる修正においてもっとも優先すべきことは、提案者のひずみがより良く処理されることであり、他の人が提示したひずみを処理することではない。ファシリテーターは、提案者と秘書以外の人のコメントは直ちに止めなければならない。秘書に関しては、修正された提案を記録することにのみ集中しなければならない。

(e) 異議ラウンド:次に、各参加者は一人ずつ、この提案が採択されることに対する反対意見を述べることができる。ファシリテーターはあらゆる類の議論や反応を止めなければならない。ファシリテーターは異議の検証を行い、全ての有効な異議を記録しなければならない。有効な異議がなければ、提案は採択される。

(f) 統合:有効な異議があれば、ファシリテーターは一つずつ焦点を当てる。参加者はそれぞれの異議に対してブレインストーミングを行い、解決になりうる提案の修正点を探す。異議申立人は、その修正案にもう異議するところがなくなったことを確認し、かつ提案者がその修正案でもひずみを処理できることを確認できれば、ファシリテーターは解決済みの異議として印をつける。このステップでは、ファシリテーターはこの章で示されている統合のルールを採用しなければならない。全ての異議が解決されれば、ファシリテーターは修正案を持って異議ラウンドに戻る。

5.4.5 Integrative Decision-Making Process
The Facilitator must enact the “Integrative Decision-Making Process” as follows:

(a) Present Proposal: First, the Proposer may describe the Tension and present a Proposal to address it. On the Proposer's request, the Facilitator may allow others to help craft a Proposal. However, the Facilitator must focus this help solely on getting to an initial Proposal to address the Proposer's Tension. The Facilitator must disallow discussing other Tensions or concerns about the Proposal.
(b) Clarifying Questions: Once the Proposer makes a Proposal, others may ask questions to better understand the Proposal or the Tension behind it. The Proposer may answer each question, or may decline to do so. The Facilitator must stop any reactions or opinions expressed about the Proposal, and prevent discussion of any kind. Participants may also ask the Secretary to read the Proposal or show any existing Governance, during this step or at any other time when the participant is allowed to speak, and the Secretary must do so.
(c) Reaction Round: Next, each participant except the Proposer may share reactions to the Proposal, one person at a time. The Facilitator must immediately stop any out-of-turn comments, any attempts to engage others in a dialog, and any reactions to other reactions instead of to the Proposal.
(d) Amend & Clarify: Next, the Proposer may share comments in response to the reactions and make amendments to the Proposal. However, the primary intent of any amendments must be to better address the Proposer’s Tension, and not Tensions raised by others. The Facilitator must immediately stop comments by anyone other than the Proposer or Secretary. Any engagement by the Secretary must focus solely on capturing the amended Proposal.
(e) Objection Round: Next, each participant, one at a time, may raise potential Objections to adopting the Proposal. The Facilitator must stop and disallow discussion or responses of any kind. The Facilitator may test Objections, and must capture any valid Objections. If there are no valid Objections, the Proposal is adopted.
(f) Integration: If there are valid Objections, the Facilitator then focuses on each one, one at a time. For each, the participants brainstorm to find a potential amendment to the Proposal to resolve the Objection. The Facilitator marks an Objection resolved once the Objector confirms that the amended Proposal would not trigger the Objection, and the Proposer confirms that it still addresses the Tension. During this step, the Facilitator must apply the rules of integration described in this Article. Once all Objections are resolved, the Facilitator moves back to the Objection round with the amended Proposal.

5.5 解釈の衝突

パートナーとして、本憲法および組織のガバナンスに対するあなたの解釈が、他のパートナーの解釈と衝突することがあるかもしれない。衝突したら、いずれの当事者も、影響のあるサークルの秘書に、どちらの解釈を使用するかについて判断を仰ぐことができる。秘書が返答するまでは、当事者はそれぞれ自分の解釈を使うことができる。秘書の返答後は、関連する文言や内容が変更されるまで、全員が秘書の判断に従わなければならない。

解釈に関する裁定後、秘書は裁定とその背景にあるロジックを公表することができる。公表された場合、その秘書のいるサークルやそのサークルが内包する全てのサークルの秘書は、今後のあらゆる裁定に関してもそのロジックに沿うようにしなければならない。しかしながら、止むを得ない新しい環境がそのロジックを廃退させることになれば、秘書はそのロジックを否定することができる。

秘書の解釈については、スーパーサークルの秘書に訴えることができる。スーパーサークルの秘書は、全てのサブサークルの秘書の解釈を覆すことができる。

5.5 Conflicts of Interpretation
As a Partner, your interpretation of this Constitution and the Organization's Governance may sometimes conflict with another Partner's. When that happens, either party may ask the Secretary of any affected Circle to rule on which interpretation to use. Before a Secretary responds, each party may use their own interpretation. After a Secretary responds, everyone must align with that Secretary's ruling until the relevant text or context changes.

After ruling on an interpretation, a Secretary may publish the ruling and the logic behind it. If published, the Secretary of that Circle and any contained Circles must attempt to align with that logic in any future rulings. However, a Secretary may still contradict it once a compelling new circumstance renders the logic obsolete.

You may appeal a Secretary's interpretation to the Secretary of any Super-Circle. A Super-Circle Secretary may overrule the interpretation of any Sub-Circle Secretary.

5.6 プロセス障害

「プロセス障害」 は、サークルがこの憲法のルールを違反する行動や成果のパターンを示した時に起こる。サークルのファシリテーターと秘書は、合理的な判断により、自身のサークルやサブサークルにおいてプロセス障害を宣言することができる。

5.6 Process Breakdown
A “Process Breakdown” occurs when a Circle shows a pattern of behavior or output that violates the rules of this Constitution. The Facilitator or Secretary of a Circle may declare a Process Breakdown in their own Circle or any Sub-Circle, using their reasonable judgment.

5.6.1 ガバナンスの失敗による障害

サークルのファシリテーターは、障害に対して妥当な時間と労力をかけたにもかかわらず、提案が解決に至らなかった場合も、サークル内でプロセス障害を宣言することができる。

5.6.1 Breakdown from Failed Governance
A Circle's Facilitator may also declare a Process Breakdown in the Circle if a Proposal fails to reach a resolution after those involved spend a reasonable amount of time and effort seeking resolution.

5.6.2 プロセスの復旧

サークル内で権限のある人々がプロセス障害を宣言した場合、以下が発生する。

(a) ファシリテーターが、サークル内の提案や異議を有効にするためのあらゆる議論のロジックと妥当性を判断する権限を得る
(b) スーパーサークルのファシリテーターが、サークルの本来のプロセスを復旧するためのプロジェクトを持つ
(c) スーパーサークルのファシリテーターが、そのサークルのファシリテーターもしくは秘書として引き継ぐ権利を得る
(d) スーパーサークルのファシリテーターは、プロセス障害の期間中、追加のサークルリードをアサインすることができる。その人がサークルリードとして下すあらゆる決定は、他のサークルリードによる相反する決定よりも勝り、これを阻止する。

これらの権限は、スーパーサークルのファシリテーターが本来のプロセスが復旧したと判断した時点で終了する。

プロセス障害を起こしたサークルにスーパーサークルがなかった場合、上記の権限は全てそのサークルのファシリテーターに与えられる。

5.6.2 Process Restoration
Whenever an authorized party declares a Process Breakdown within a Circle, the following occurs:

(a) the Facilitator gains the authority to judge the logic and relevance of any arguments made to validate Proposals or Objections in the Circle; and
(b) the Facilitator of the Super-Circle gains a Project to restore due-process within the Circle; and
(c) the Facilitator of the Super-Circle gains the authority to take over as Facilitator or Secretary of the Circle; and
(d) the Facilitator of the Super-Circle may assign an additional Circle Lead to the Circle for the duration of the Process Breakdown. Any decisions that person makes as Circle Lead trumps and prevents any conflicting decision by another Circle Lead.

These authorities end as soon as due process is restored in the Circle, as assessed by the Facilitator of the Super-Circle.
If the Circle in Process Breakdown has no Super-Circle, then the powers above all vest with its own Facilitator instead.

5.6.3 プロセス障害のエスカレーション

あるサークルで起きたプロセス障害は、そのままスーパーサークルのプロセス障害だと見なされることはない。しかし、障害が妥当な期間を越えて起こり続けた場合には、スーパーサークルもプロセス障害が発生していると見なされる。

5.6.3 Escalation of Process Breakdown
A Process Breakdown in one Circle is not automatically considered a Process Breakdown of its Super-Circle. However, if it remains unresolved for an unreasonable time, then the Super-Circle is also considered in a Process Breakdown.

第6章:人々とパートナーシップ

6.1 パートナー関係

組織は、この憲法を遵守することに同意した全ての人にパートナーとしての地位を与えることができる。これにより、その人と組織の間に 「パートナー関係」 が生まれる。パートナーとしての地位の付与に関連して、お互いがお互いへ行った約束は、そのパートナー関係の一部である。別段の合意がない限り、これらの契約を変更するには、相手方の同意を必要とする。ただし、いずれの当事者も、相手の同意なくパートナー関係を解消することができる。その場合、パートナーとしての権利と責任は直ちに終了する。

Article 6: People & Partnership

6.1 Partner Relationships
The Organization may grant Partner status to anyone who has agreed to abide by all relevant terms of this Constitution. This creates a “Partner Relationship” between that person and the Organization. Any promises either party makes to the other in conjunction with the grant of Partner status are part of that Partner Relationship. Unless otherwise agreed, each party needs the other's consent to change these agreements. However, either party may still end the Partner Relationship without the consent of the other. Doing so immediately ends that person's rights and responsibilities as a Partner.

6.2 ワーキング・アグリーメント

組織のパートナーは 「ワーキング・アグリーメント」 を互いに結ぶことができる。これは、パートナー同士がどのように協力し合うか、あるいはパートナーとしての一般的な役目をどのように果たすかについての合意である。これらは、仕事の基盤となる行動を形成することに焦点を当てなければならない。ワーキング・アグリーメントでは、あるロールが行う仕事の期待値や、パートナーが異なるロール間でどのように優先順位づけをするかについての期待値を設定してはならない。具体的な行うべき行動や、行動上の制約を明確にするだけである。特定の成果を達成する約束や、抽象的な品質を具現するといった約束を含むことはできない。

パートナーは、個人的な意向、または自分のロールの役割を果たすため、他のパートナーにワークング・アグリーメントを要求することができる。要求されたパートナーは、自分の意向でそれを承認もしくは却下することができる。別段の合意がない限り、いずれの当事者も、相手の同意を得ることなく後にワーキングアグリーメントを解消することができる。

パートナーは、自分で作ったあらゆるワーキング・アグリーメント従って行動する義務がある。会議やプロセスをファシリテートする人も、憲法に違反しない限り、会議やプロセスの中でワーキング・アグリーメントを実施することができる。

6.2 Working Agreements
The Organization's Partners may make “Working Agreements” with each other. These are agreements about how the Partners will relate together or fulfill their general functions as Partners. They must focus on shaping behaviors that generally underpin work. They may not set expectations of work to do in a Role, nor expectations about how a Partner will prioritize across different Roles. Further, they may only specify concrete acts to do or behavioral constraints to honor. They may not include promises to achieve specific outcomes or embody abstract qualities.

As a Partner, you may request a Working Agreement of another Partner for your own personal preferences or to serve a Role you fill. That Partner may accept or reject the requested Working Agreement based on their own personal preferences. Either party may later terminate the agreement without the consent of the other party, unless otherwise agreed.

As a Partner, you have a duty to align your behavior with any Working Agreements you have made. Anyone facilitating a meeting or process may also enforce Working Agreements during that meeting or process, as long as they don't conflict with anything defined in this Constitution.

別表A

サークルリード

目的:サークルリードは、サークル全体の目的を保持する
領域
・サークルにあるロールへのアサイン
責務: サークルリードは、サークルのロールやプロセスでカバーしきれていない範囲を含めて、サークル上の全ての責務を負う

Appendix A

Circle Lead
Purpose: The Circle Lead holds the Purpose of the overall Circle.
Domains:
Role assignments for the Circle's Roles
Accountabilities:
The Circle Lead holds all Accountabilities on the Circle to the extent they are not covered by the Circle's Roles or processes.

サークルレップ

目的:外側のサークルのプロセスと関連するひずみを引き出し、解決すること
責務
・サークル内のロールから伝えられたひずみを理解しようと努めること
・外側のサークルで処理するのに適切なひずみかどうか見定めること
・サークルの制約を取り除くために、外側のサークルでひずみを処理すること

Circle Rep
Purpose: Tensions relevant to process in a broader Circle channeled out and resolved.
Accountabilities:
・Seeking to understand Tensions conveyed by Role-fillers within the Circle
・Discerning Tensions appropriate to process within a broader Circle that holds the Circle
・Processing Tensions within a broader Circle to remove constraints on the Circle

ファシリテーター

目的:憲法に沿ったガバナンスとオペレーションの実践を行うこと
責務
・サークルやロールのガバナンスプロセスとタクティカルミーティングを進行すること
・依頼に応じて、または適切なミーティングにおいて、他のサークルメンバーに憲法のルールやプロセスを教えること
・依頼に応じてサブサークルの会議や記録を監査し、プロセス障害が見つかれば宣言すること

Facilitator
Purpose: Circle governance and operational practices aligned with the Constitution.
Accountabilities:
・Facilitating the Governance Process and Tactical Meetings of the Circle or for its Roles
・Coaching other Circle Members on the Constitution's rules and processes, either on request or when needed for effective meetings
・Auditing the meetings and records of Sub-Circles on request, and declaring a Process Breakdown if one is discovered

秘書

目的:サークルのガバナンスの記録を管理し、記録保管方法を安定させること
領域
・サークルの全てのガバナンスの記録
責務
・サークルのガバナンスミーティングとタクティカルミーティングの予定を設定すること
・ガバナンスミーティングとタクティカルミーティングの結果を記録し、公開すること
・選出されたロールの任期満了後、選挙を要求すること
・依頼に応じて、憲法やその権限下にあるものを解釈すること

Secretary
Purpose: Steward the Circle’s governance records and stabilize its record-keeping process.
Domains:
・All governance records of the Circle
Accountabilities:
・Scheduling Governance Meetings and Tactical Meetings for the Circle
・Capturing and publishing the outputs of Governance Meetings and Tactical Meetings
・Requesting elections for elected Roles after each term expires
・Interpreting the Constitution and anything under its authority upon request



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