【日刊辛愛媛】地方百貨店の将来
◎地方の百貨店が相次いで閉店。四国で唯一2店舗を持つ松山も、1店舗はカウントダウン間近と囁かれている。
地方の百貨店がいま存続の危機にある。徳島、島根、岐阜、山形は自県から百貨店が消えた。そして、四国の他2県も百貨店が1店舗となって久しい。松山は何とか2店舗を維持しているが、うち1店舗は看板をいつ下ろすのか懸念の声が高まっている。
買い物の始点と終点にある2百貨店
松山の中心部は大街道(おおかいどう)が南北に、銀天街(ぎんてんがい)が東西に連続して、左右反転L字型のアーケード商店街を形成する。
大街道の北端にはM百貨店があり、銀天街の西端には四国唯一の地下街まつちかタウンを経てT百貨店がある。約1.5キロの始点と終点に百貨店があると、買い物にもストーリー性があって、筆者の経験からは、始まりはM百貨店で→大街道→銀天街→まつちかタウン→T百貨店で〆るというイメージが強い(T百貨店には昔そごうが入っていたので、昭和世代は、そごうがしっくりくるかもしれない)。
そしてT百貨店は即ち伊予鉄道松山市駅の駅舎を兼ねており、そこから路面電車・校外電車、バス・タクシーが縦横無尽に発着するターミナルそのもので、中心部からやや西寄りに外れたJR松山駅を圧倒する。
ところが近年、始点または終点のMは市内最古の老舗ながら売上で伸び悩みTとの差は歴然だ。そこで店舗を大改装し、ホテルや書店をテナントに入れ、百貨店としての売り場面積を縮小しながら何とか存続の道を模索中である。昨日のニュースでもダイソー(※)が店舗に入ることが決まったと報道された。これに対する市民の反応は様々だが、これではもう百貨店と言えないとの声が相次いだ。
(※まもなく旧駅舎となるJR松山駅店は9/16に閉店、本文後段にて逆提案)
このまま万策尽きた場合の衝撃
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