![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/54886614/rectangle_large_type_2_2bc46778350006c0883f46fe401bc543.jpeg?width=1200)
あじさいへ手紙を書きました
おうちの庭にも、畑の隅にも、校舎の裏にも、道路の脇にも、あじさいが咲きました。
あじさいたちが、どれもあんまりきれいだったので、雨の日の朝、お手紙を書くことにしました。
「白いあじさいさん。また背が伸びましたね。あなたたちはお日様に向かって大きくなっているでしょう?雨だけでなくて、お日様とも仲良しなのね。お日様の光のように白く輝くすがたが、とてもすてきです。これからも元気に咲いてくださいね。」
「青いあじさいさん。昨日はまだ薄い水色だったのに、今日は深い水色になってきましたね。とても静かに色を変えてゆくのね。どこまで青くなるのかしら。楽しみにしていますね。」
「みなさんは、ひとつの木に住んでいるのに、どうしてこちらはピンクで、こちらはブルーの花が咲くのですか?不思議です、まるで魔法の木みたいで、ずっとずっと見ていたくなります。あいだのムラサキさんもとてもやさしい色ですね。ピンク、ブルー、むらさき、何色の花になるのか、みなさん相談してきめているのですか?こんど遊びにいってとき、おしえてくださいね。」
お手紙は、私の庭のカエルの郵便屋さんに届けてもらいましょう。
「ほいきた、まかせとけ。」
張り切って届けてくれましたよ。
雨、早くやまないかしら。雨があがったら、まだ小屋の中でグウグウ寝ている黒い犬さんを連れて、雨粒でキラキラ光るあじさいさんに会いにいきましょう。