安心と美味しさ”和牛様の献立を考える”
2003年アメリカ産牛肉BSE事件が起こった。
BSEは肉骨粉を牛に与えたことにより脳がスポンジ状になる病気のこと。
現在肉骨粉を食べた牛が市場に出回ることは100%無い。しかしこの事件をきっかけに自店が取り扱わせていただく牛肉が一体何を食べて育てられたのかを知りたいと強く思うようになった。現在も「知らない事は罪なのだ」と自分に言い聞かせ、いつでもわが子に安心して食べさせられる美味しい黒毛和牛様を求めつづけている。
当店が一頭買いさせていただいている黒毛和牛様の献立はこのような条件をクリアしている。
① 遺伝子組み換え穀物を使用していないこと。
② モネンシンを使用していないこと。モネンシンは国産牛や黒毛和牛の飼料に一般的に使用されている。これを食べて育った牛さんは、系統の良い黒毛和牛様であっても脂の融点が高くなり脂も固くなりやすい。
③ 生まれてから10ヵ月まではしっかり草類を食べさせること。
この期間にヘイキューブ(アルファルファを乾燥して固めたもの)やチモシー、麦などこれらをしっかり食べて育った系統の良い和牛様は筋肉の間にコザシがはいりやすくなる。またしっかり草類を食べた和牛様は健康な内臓が出来る。内臓が健康だとそれを支える筋肉も動いて発達し、良い肉牛になる。
④ 和牛様の健康を考えカルシウムの質にこだわること。高価だが水溶性の高いカルシウムを食べて育てられることで尿石が出来たりせず、肉の香りも柔らかくなる。
⑤ サシの素と言われるホミニーフィードやエクストスーダー処理大豆を与えないこと。但馬系統本来の自然な霜降りが美味しい。
⑥ トウモロコシの質にもこだわること。脂の融点や質。肉の旨味に大きく関係する。また同じコンテナのトウモロコシでも上部と下部では重圧の関係で品質が異なる。上部の上質なトウモロコシを食べて育った和牛様は美味しい。
⑦ 糠選びにこだわること。系統が良いことは前提となるが、フスマではなく 脱脂米糠を使用する農家さんの和牛様は足の先まで美味しい。
愛媛県に上記の和牛専用献立をお持ちの一貫生産農家さんがおられましたら是非ご紹介下さいませ。