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旅行×生成AI
百聞は一見に如かず(Seeing is believing)
という言葉がありますが、デジタルで社会が便利になってきたからこそ、リアルな体験価値が際立ってきたように思います。
そのリアルな体験価値向上の一つである”旅行”に関しても、楽しみ方がアップデートされていることを肌で感じたこともあり、今回は旅行×生成AIについて書いてみたいと思います。
(2024年12月担当した澤円さんの講演の一部でも、旅行でのchatGPTの使い方についてお話されていて、早速実験してみた次第です)
さて、2024年12月後半に、以前から行ってみたかったイタリア(ローマ→フィレンツェ→ベネチア)を体験してきたのですが、代表的な生成AIであるchatGPTを活用し、満足度を大きく高められたと実感しましたので、ご紹介いたします。
既に同じように活用している方もいらっしゃるかもしれませんが、まだ使い始めたばかりor使ったことのない方には参考にできる部分もあるかと思いますので、是非試していただけると幸いです。
活用した部分をマクロとミクロにざっくり分けてご説明します。
マクロ視点
まずマクロ視点ではスケジュールの立て方について。
個人的にはガチガチにスケジュールを立てて旅行をするよりも、気ままに楽しみたいところですが、一生に一度訪れるかわからないような海外の都市の場合は後悔の無いように過ごしたいものですね。
そこでまずは自分にフィットするオリジナルな予定を立てる手助けをしていただきました。
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【質問】
あなたはイタリア専門家です。 12月24日に一日ローマを楽しみたいです。 ランチのスケジュールとかも入れて安全で満喫できるプランを教えてください。
と質問したところ、、下記のような回答をいただきました。
【ChatGPT回答】
朝: 古代ローマを満喫
8:30 - コロッセオ訪問
開館時間に合わせて訪れるのがベスト。事前にオンラインでチケットを購入しておくとスムーズです。
コロッセオからはパラティーノの丘やフォロ・ロマーノへ徒歩でアクセスできます。
所要時間: 約2時間
10:30 - フォロ・ロマーノ散策
古代ローマの中心地を歩き、歴史の息吹を感じてください。
12:00 - ヴェネツィア広場とヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂
フォロ・ロマーノの出口からすぐの場所にある壮大な建物。展望台からローマの街を一望できます。
昼: ランチと市街地散策
12:30 - ランチ: ローマ名物「カルボナーラ」
おすすめレストラン:
Roscioli: 地元の人気店で、本格的なカルボナーラが楽しめます(要予約)。
Armando al Pantheon: パンテオン近くの伝統的なローマ料理店。
14:00 - トレビの泉とスペイン階段
トレビの泉でコインを投げて願いを込める定番スポット。徒歩でスペイン階段へ向かい、美しい街並みを楽しみましょう。
所要時間: 約1時間
午後: ヴァチカン市国で荘厳な体験
15:30 - ヴァチカン市国訪問
サン・ピエトロ大聖堂はクリスマスイブの特別な雰囲気が味わえます。ただし、混雑が予想されるので早めに到着を。
もし時間に余裕があれば、ヴァチカン美術館やシスティーナ礼拝堂もおすすめです(事前予約必須)。
夕方: のんびりとローマの夜景を楽しむ
18:00 - カンポ・デ・フィオーリまたはナヴォーナ広場
クリスマスマーケットやライトアップされた広場でロマンチックな時間を過ごせます。
19:30 - ディナー: 地元のトラットリアでゆっくりと
おすすめレストラン:
Trattoria Pennestri: アットホームな雰囲気でローマ料理を楽しめます。
Emma: 美味しいピザや前菜が人気のスポット。
夜: 安全にホテルへ戻る
22:00ごろにはホテルへ戻ることをおすすめします。タクシーを利用する場合は、公式タクシー乗り場やアプリ(Free Nowなど)を活用してください。
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一発目で上記のような回答が出てきたことには驚きました。
上記をたたき台として、具体的な自分や妻の好みを入れ込みつつ、何度かやり取りをしながらスケジュールを組み楽しむことができました。
ミクロ視点
次はミクロ視点について。
海外に行くと真新しいものが多いですし、特に美術館などで生で絵画を見る場合、気になるポイントは人によって変わってくる部分もあるかと思います。
例えば、今回フィレンツェのメディチ家礼拝堂にも行きましたが、特に天井が圧巻でしたので下記のようなやり取りをしました。
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【質問】
メディチ家礼拝堂の天井の絵は誰が書いたのですか?
【ChatGPT回答】
**メディチ家礼拝堂(Cappelle Medicee)の王家礼拝堂(Cappella dei Principi)**の天井装飾は、複数の芸術家によって制作されました。ただし、特定の一人がすべてを手がけたわけではなく、長い期間にわたって完成されました。
天井装飾の特徴
素材: 天井は主にモザイク技法を用いて装飾されています。
高価な石や貴石(ラピスラズリ、ジャスパー、アラバスターなど)が使われ、豪華な仕上がりになっています。
色とりどりの石材を用いたインタルシオ(象嵌細工)も多く見られます。
テーマ: 天井には、聖書の場面やメディチ家の栄光を象徴するモチーフが描かれています。
宗教的テーマとメディチ家の権威を誇示する内容が融合しています。
2. 制作を手がけた人物
初期設計:
王家礼拝堂の全体設計は、16世紀末から17世紀初頭にかけて建築家の**マッテオ・ニゲッティ(Matteo Nigetti)や、最初の設計を行ったドナート・バンベルティ(Donato Bambelli)**が関わりました。
天井装飾の計画もこの時期に始まりました。
装飾制作:
天井の細部の装飾は、後の世代の職人や芸術家によって完成されました。
インタルシオ技法やモザイクは、フィレンツェの熟練した工芸家によるものです。
特定の画家:
天井に直接描かれた絵画ではなく、モザイク装飾が主流のため、特定の画家よりも建築家や工芸家たちの手によるものが中心です。
3. 王家礼拝堂の完成時期
天井装飾を含む礼拝堂全体の完成は、17世紀後半から18世紀にかけて行われました。
長い期間をかけて制作されたため、複数の世代の職人や建築家が関与しました。
4. 天井装飾の見どころ
煌びやかな色彩と素材:
天井全体が光を反射するよう設計されており、豪華な雰囲気を醸し出しています。
メディチ家の紋章:
天井の一部にメディチ家の紋章やシンボルが描かれ、権威を強調しています。
宗教的モチーフ:
聖書の物語を象徴するシーンが、モザイクで丁寧に表現されています。
まとめ
メディチ家礼拝堂の天井装飾は、建築家のマッテオ・ニゲッティをはじめとするフィレンツェの職人たちによって制作されました。天井は主にモザイク技法で装飾されており、宗教的テーマとメディチ家の権威を象徴する豪華なデザインが特徴です。この装飾は、ルネサンス後期からバロック時代のフィレンツェの工芸技術の粋を集めたものといえます。
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そもそも絵ではありませんでした(笑)
上記のようなきっかけから他にも疑問に思うことをやり取りすることで、旅の深みが増してきます。
五感の体験とともに生成AIを組み合わせることで自分だけのオリジナルの旅になるということが実感できるので、是非試していただくことをオススメします。
今回は以上になります。
講演依頼.comでは、澤円さん以外にも、生成AIをテーマとした多くの講師陣を紹介させていただいております。
参考:ビジネスを加速させるDX・ChatGPT・AI -おすすめ講師特集-