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【詩の森】730 99%の数の力
99%の数の力
防衛費が倍増されて
増税必至だという
10兆円といえば人口1億人としても
一人当たり10万円だ
どうせ取られる位なら
使ってしまえと消費すれば
10%の消費税が待っている
まさにふんだりけったりである
ところが大金持ちとなると
そうではないらしい
消費税の逆進性といって実は
低所得者ほど負担が重くなる仕組みなのだ
その理由はなくてはならない食費に
同じ税率が課せられているからだ
さらには俗にいう
一億円の壁というのもある
これは
所得が1億円を超えると
逆に税負担率が下がっていくというものだ
株などの利益に掛る税率が
20%に固定されているために起こるという
何だかあべこべのようだが
税制上の厳然とした事実である
税の仕組みが格差を広げている
人口比で1%にも満たない
1億円超の所得者が優遇されるのは
彼らには社会的影響力があるからだろう
彼らの持っているのは一票ずつだが
組織を動員して
何十万もの票を動かせるのだ
だとすれば彼らは何があっても
この既得権を死守しようとするだろう
そのことに気づいて
99%の僕らが全員投票所に足を運べば
世の中はきっと変わってゆくだろう
社会保障費と税金を含めた
国民負担率はすで48%―――
1970年の24%から50年で倍増している
それでも猶僕らは自己責任といわれ
政府から見放されているのだ
僕らの押しを押し上げて
政治の世界に送り込もう
できることなら若い人を拒み続ける
公選法を変えていこう
そそり立つ一億円の壁は格差を容認し
壁の向こう側の人々を絶対優位に導いている
そうなる前に僕らが立ちはだかるのだ
99%の数の力で―――
選挙となれば彼らはまた
投票抑制キャンペーンを始めるだろう
選挙に行ってもムダとか
ダントツで政権与党有利だとか言いふらす
これらは全て投票に行かせない戦略なのだ
2009年政権交代時の投票率は
高々69%にすぎなかった
それでも山は動いたのだ
1%対99%
彼らが世界中の富を握ったとしても
民主主義が奪われない限り
絶対多数は99%の僕らなのだ
主権者とは希望の社会をデザインする人々のことだ
僕らが政府にもメディアにも騙されない
ほんとうの主権者になるとき
この国は着実に変わっていくだろう
2024.10.6