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好きな歌を勧めたい〜Jungle Smile『希望』〜
とんでもないタイトル詐欺&超マイナーな『希望』という曲を細々と語りたい。
ただたた好きな曲を限界オタクがボソボソと喋っている内容なので、温かい目で見ていただけたら嬉しい。
Jungle Smileとは
Jungle Smile(略してジャンスマ)は1994年に結成された音楽ユニットで、『片思い』と『おなじ星』が定番曲である。
1999年の人気絶頂期にボーカルが声帯結節の為活動休止。復帰後2000年に出された7番目のシングル『翔べ!イカロス』から2年後、本格的な活動休止を発表した。
ボーカルの休止前と、休止後で歌詞を見比べると天と地、陽と陰ぐらい違う。
そういう所もこのアーティストの醍醐味であり、面白いなと思える部分だと思っている。
『希望』という曲
さて、本題の『希望』はボーカルの高木さんが声帯結節となった後に作られたジャンスマ後期の楽曲である。
歌詞は歌ネットというサイトから掲載。そして引用する。
僕らの未来に待つのは深い闇、失望、孤独……
誓った愛でさえ死が2人別つだろう
こんなに夢も希望も無いことを言ってくるわけだが、『希望』という曲はこのような「人生って辛いよ」という事を淡々と語りかけてくるバラードである。
「あとどれだけ勝てば僕は許されるのだろう」「もう二度とは這い上がれぬほど落ちればいい」「深い森には君の声すら届かないよ」
など、要所に鬱っぽさも感じる。
高木さん自身も「歌う事は苦しみだ」と語っていて、この曲は歌手であることへの責任だったり重荷だったりが主人公「僕」の視点から綴られている。
この『絶望』ともつけれるタイトルを『希望』にしたのは「こんだけ暗い内容だから、曲名には希望を持たせたい」という理由からなんだとか。
個人的には2番の歌詞が好きだ。
気づくと僕は裸足のまま道端に立っていた
行くあてなど失くしたのに歩いてたよ
僕の前を足のない猫が走り抜けて
集めた餌 子猫たちに食べさせてた
この歌詞、僕と猫を対比させているところが面白い。声帯結節の歌手と足を欠損した猫。
両方これから生きていくにしては致命的なハンデがある。
餌を求める子猫に与える事が親猫の本能であるなら、僕を必要としているファンに向けて歌い続けることが歌手の本能なのだろう。
足が無い猫はこれから先長く生きる事はできない。声を潰した僕の歌手生命ももう直ぐ終わる。
けれど、求められる限りは与え続けようとする。
例えどれだけボロボロになったとしても僕は僕を求めてくれる君(ファン)が好きだから。
だからこそ最後の「僕は歌うよ」という言葉に重みがあるんだろう。
そう考えると、この曲は「僕」から聴いてくれている「君」への痛切なラブレターなのかもしれない。
そんなリアルな悩みや葛藤が歌われた『希望』という曲がリリースされた2年後の最終ツアーで、ステージを降りてしまった高木さん。
今では地元の新潟で細々と歌い続けているが、その姿は邪気がとれたように晴れ晴れとしていて、本当に楽しそうである。
これからも、高木さんは自分の歌を必要としてくれている人の為に歌い続けるんだろうなぁと、そんなふうに思う。
この曲が刺さる方もいれば、苦手という方もいるだろう。
非常に聴く人を選ぶ楽曲だと思う。
そんなわけでこの限界オタクの記事を読んで、ちょっと聞いてみようかなと思ってくれた心優しい方へ、動画を貼り付けて終わりたいと思う。