36.放射線治療のマーキング
2021.6.16
胸の張りが気になり、水を抜いてもらったことで、当初の予定より放射線治療の開始が1週間延期になった。
2021.6.22
主治医の先生のGOサインをもらったので、安心してスタートが切れる。
検査着に着替えて、検査室へ。
手術の時同様、検査着から腕を外す際は看護師さんが前を布で覆ってくれるのだけど、CTに横たわった時には両腕を挙げて、上半身丸出しなのだが、あの一時的に隠してくれる動作は必要なのだろうか...。
まだ手術の際は意識の有無があるのでわかるのだが、今回のCTは意識がハッキリあるので意味がないと思うのだが(笑)
もう検査を始め、入院やら手術やらで恥ずかしいとかそんな事考えていたら毎日が辛過ぎるので、その辺の思考回路は停止しよう。
〇無の境地〇
私の体のド真ん中をグリーンのレーザー光線が走り抜けていた。
CTのマシンに体を通され、その後3人がかりで、私の体にシルシが書かれた。
➖だったり、➕だったり。
かなり目立つなぁ...。
私の頭に過ったのは、このシルシを付けてサウナに入れるものなのかだった。
マーキングされた後は、スプレーを吹き付けられて終了。
今日はマーキングのみ。
このマーキングされたままで1週間後に放射線治療開始。
私への課題は、
シルシを、消さないこと
薄くなったら、書き足してくれるらしいが、書き足すだけのためにまた病院に行くのもめんどくさいので、とりあえずこの1週間はサウナやお風呂はガマンして、大人しくしておこう。
マーキングされた夜シャワーを浴びたが、くっきりシルシは残っていた。
落ちにくいインクで書かれていると言っていたので、このペースなら1週間は余裕かもしれない。
水曜日、木曜日と普通に過ごしても、シルシは落ちる気配がなかったので、シャワーは普通に浴びても大丈夫そうだ。
金曜日の夜、シャワーを浴びる際にシルシを確認したら、脇のシルシが消えかけていたのを発見し焦る。
しかも金曜日の夜...土日は病院がやってないので、書き足してもらうことができない。
消え始めた私の体のシルシは月曜日、いや火曜日の放射線治療が始まるまでもつのか。
週末の闘いが突然始まった。
土日はできるだけ、肌と服が接しないように過ごし、腕と脇が擦れないように、常にマッチョのポーズのような空間を開けて過ごすようにした(笑)
鞄なども触れないように、脇を開けて持つ。
不自然極まりない。
仕方ない。
最悪、月曜日までうっすらシルシを残せれば書き足してもらえる。
何とかやり過ごしたい。
そんなこんなで迎えた日曜日の夜。
週末の努力が功を奏したのか、辛うじて、シルシは残っている気がする。
これなら、火曜日の放射線治療開始まで持つのでは...。
また明日から仕事が始まるので、床に就いた。
4:30
空が白み始めた頃、トイレで目が覚めた。
ムクっと起き上がりトイレでシルシを確認した。
えっ!?
さっきまでハッキリあった胸の谷間の➕がほとんど残ってない。
慌てて、消えかけていたおへその上や鎖骨辺りにあったシルシを確認したら、跡形もない。
愕然とした。
いつの間に!?
私は寝ている間に何をしたのだ(凹)
諦めて目覚ましの時間を変更し、病院へ行くことに決めた。
朝いつもと同じ8:00発の電車に乗り、駅に着いてから病院に電話した。
事情を話して、病院へそのまま向かった。
すぐに担当の看護師さんが来てくれて、検査着に着替えて、CT室に通された。
シルシの有無を確認することなく、CTに横たわるよう指示された。
検査着を脱ぐと、看護師さんも
「確かに消えて...ますね(汗)」
フォローも出来ないほどの無惨な私のシルシ...跡。
先週同様、技師さんたち3人がかりで私のシルシらしき跡をレーザー光線に合わせようとしてくれるが、
「(左脇側)こっち、合わせようにも跡形もないんだけど」
「ってか、そもそもシルシ合わなくない?」
私に向けられた言葉というより、技師さん同士のやり取りなのだが、麻酔にかけられているわけではないので、丸聞こえである。
埒が明かないと判断されたのか、奥からお偉いさん的な先生が出てきて、さらに大事に。
体をずらして、なんとかレーザー光線と微かに残ったシルシと合わせようと奮闘してくれたのが、
合わない
というか、
シルシがない
諦めた先生は、
「合わないし、シルシも消えちゃってるので、もう1回CT撮りますね」と、ちょっとキレ気味。
ホント、すみません(汗)
(ココロの声)
私も私なりにがんばったんです。
ってか、そもそも合わないのは私のせいじゃなくない?
あ〜でもホントすみません。。
予定外の労力を使う羽目になってとにかく平謝りの気持ちだった。
無事にまたくっきりシルシを書いてもらって終了。
看護師さんに、
「今日来てもらえてよかったです。明日この状態だったら...(苦笑)」とフォローしてもらった。
確かにこの状況を先生がみたら、呆れるだろうし、また治療開始が遅くなるところだった。
シルシを残す1週間、なかなか過酷であった。
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