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その一片を美しいと思うこと


生きていると、綺麗なものばかり見れる訳ではない。
目を背けたくなる事の方が多い。
かく言う私も、聖人ではない。
人を恨んだり、憎んだりもする。
悲しんだ事が嬉しいことより多い気がする。

なぜ、私だけこんな思いをしなくてはいけない
なぜ、誰もわかってくれない

世を儚む

いわゆる自暴自棄

そうなると、全てから目を背けて
自分自身からも遠ざかってしまう

綺麗なかたちのキャンドル
キラキラした欠片がちりばめられている。
キャンドルの溶け方は、一つとして同じものはない。
灯す人間の今をよく表すように思う。

どれ程、灯していたか
今日はそんな日だった。
世を儚むと時間の感覚がなくなる
それに「春の嵐」が吹き荒れ
生活の音がよくわからない

目の前のキャンドルが
均整のとれた輪郭が
灯した時間で姿を変える。

嗚呼、変わってしまう。
崩れてしまう
そう嘆いた時に一欠片が目に入る

荒ぶる風に心は乱れ
落ちる暗雲に目が曇る
嘆く声は届かず
空の青さも忘れかける
そんな時

その一片が美しいと思った
思える事が今のすべて
その桜色の一片に
春が来ることを思い出す

些細な一で
世界が色付く事がある

そんな些細な事に助けられる事がある



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