個展「最果てファントム」
「最果てファントム」2019年11月10日(火)~11月10日(日)
The Artcomplex Center of Tokyo
感慨深い個展期間・・でしたね。
「深い森」この世を離れて
「天蓋の鴉」あの世に帰って
「最果てファントム」生まれ変わる
個人的に3部作、としてやってきたのでどう終わらせるか試行錯誤しながら制作をしてきました。概略などにも「三部作でやってます!」と言えばよかったのでは・・とも思いますが初めての個展でしたし絵と文を組み合わせるのはどうかと揺れていた事もあって胸を張って言える度胸がありませんでした。
文章と合わせてやるのであれば、概略を考えて起承転結を組んで計画的に制作しなくてはいけない。
漫画もストーリーがあって絵があり台詞が有る。
映画も原作や話が合って脚本にして撮影して音楽などを合わせる。
台詞=人の感情を言語化して説明など出来るのですが、絵は無言。
無言劇、それも動きがない。
それをどうやって見せて行こうか、悩んだ制作期間でした。
「深い森」「天蓋の鴉」をいれて一通りの流れを作りました。
この時には脚本学校で習ったことが役に立った気がします。
制作以外にもアクシデントが多かったので集中するのが大変でした。
ですが、人とのつながりや些細な事の大事さ・・人を思いやるという事などで感情が研磨されて初個展より成長できたのではないかと思います。
この個展を終えてから改めて木々にどうして惹かれるのか、考えるようになりました。
今では樹や花々・・不変ではないものへの興味は尽きません。
「最果てファントム」2020年
生まれ変わる、廻りゆく。
その言葉をイメージして制作しました。
個展の概略を載せておきます。
ファントム(死霊)、思念を残しこの世に漂う霊魂
【死霊】死者の魂。対義語:【生霊】生きている人の怨霊
【怨霊】恨みを持つ死者の魂
【霊魂】魂。肉体は死んでも霊魂は生き続けるという事。
【霊】魂。死者の魂。人知では計り知れない不思議な力をもつもの。
【魂】身体に宿り心の動きをつかさどるとされるもの。霊魂。気力。精神。
辞書を引けども堂々巡り。
「霊」といえば恨みのこもったものとなり
「魂」といえば神聖なものになる
その身体が無くなってしまえば、生きている年数に生まれた思いや言葉はなくなるのだろうか?恨みではなく、神聖な精神ではなく
只
生きて愛して苦しんだそのものの行き場所は
木のうねりに苦悩を
絡み合う根に執着を
伸びる枝に幸福を
枯れる花に悲哀を
なにも語らぬ樹の姿に「魂」をかさね、行き場の無い「霊」の安住の地を
願いも込め、その在りかを描きました。
ただ生まれる
ただ生きる
その人生に意味を成すのは
どう生きて
何を感じたか
その思いにほかならない
(2019年「最果てファントム」概略)
疲労困憊しながらの在廊だったので、ギャラリースッタフの方々の心づかいに感謝する毎日でした。
絵の制作は独りの日々が多く、在廊時に来場して頂いた友人や方々の言葉に励まされました。
現在は実際に人と触れ合い交流する場が設けられない日々が続きますが、
私の絵を見たい
と言っていただけた言葉を励みに制作を続けています。
*キャンドル作家のアグモさんからの差し入れです。とても嬉しかったです・・有難うございました。
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