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「言の葉の舞う夜に」4日目:漂い彷徨う流木

本日で開催4日目
曳舟のgallery hydrangeaで行われている企画公募展
「言の葉の舞う夜に」

今回出展した作品は新作一枚と過去作品2枚です。

感情を木々の枝や幹に宿して制作する事を始めたのが初個展の「深い森」でした。今回出展した過去作品はその表現での一番最初の作品です。

今回は新作の「流木~漂流~」についてです。

流木というのは海に漂う倒木。

波に揺られて削られてかさついた表皮も剥がれ落ちむき出しの樹。

なので余り「痛み」に似た表現はしたくはありませんでした。

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ペン画に転向した当時は誉め言葉と思いたいのですが

「刺されそうな線」「痛い線」とよく言われました。

記事で良くかいていますが

【人の手から生まれたものは、その人となりを表す】

誰よりも自分がそうなので、人の作品を見る時も色の柔らかさや線の強弱はよく見るようになってしまいました。

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人生の中でいくら一人で生きていると意気込んでも誰かに支えられて生きているものです。実感しなくても間接的に、誰かを支え・・支えられているものです。それに気付いたのは、大切な人を亡くした後や挫折を繰り返し「孤独」を知り「痛み」を知ったからです。

この「流木」というモノは【優しさ】を表したくて制作したものでした。

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離れないようにしがみ付いているのか、支えているのか

その腕の力の加減、肌の触れ合い

「優しさ」はとても柔らかいもので「儚いモノ」だから放さないように、しかしきつく抱きしめすぎ壊さないように・・そんな事を思い制作しました。

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「流木~漂流~」2021年

333×242㎜ インク/紅茶/アクリル/ケント紙/木製パネル

*画像の無断転載禁止


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卯月螢 /心の風景を描く「心象画」
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