【雑感】間口を広げる前に待遇改善かなぁ、と。
アスリートのセカンドキャリアとの視座でみると、部活動の顧問などであればいいのではと、一見は思えます。実際にウチの息子(大1)も中学時代の部活顧問は外部招聘された方で、専門性の高いコーチングを受けることができていましたし、今でもお付き合いさせていただいているようです(つい先日もフリーバスケに呼ばれてました)。
部活動での一環であれば、集団性・社会性を身に着けるための指導なども含めてむしろお願いしたいところではありますが、ただ、”学校”との線引きはどうなのかな、との点は気になりました。
大学などで専門教育でも受けていればまだ別ですが、各種教育法規に関連する知識不足は否めないでしょうし、指導案などの事務系作業への抵抗感もありそうな、、実習などは大丈夫そうな気もしますが、それにしても限界はあるでしょう。
東京都の社会人特例選考のように「免許取得までの一定の猶予期間を設ける」とかならまだいいのかなぁ、とも思いますが、これは別に免許なしで働けるわけではなさそうなので、ちょっとレイヤが違うのかな。
とどのつまりはこれじゃないの?、「待遇が悪いから人材が集まらない、定着しない」、、そこを無視して数だけ合わせようとしてもどこかで破綻するんじゃないのかな、とは思います。
それでふと思い出したのが、かつてJRAで導入されていた調教師試験における一次試験免除規定について。1987年~2002年の期間に「通算1000勝以上を挙げた騎手の方は、調教師試験の一次試験免除の特例」が設けられていました。
導入された経緯、廃止された経緯の詳細は把握していませんが、こちらの特例制度の対象となったのは9名、加賀武見さん、河内洋さん、郷原洋行さん、小島太さん、柴田政人さん、田原成貴さん、増沢末夫さん、的場均さん、南井克巳さんになるようです(Wikiベース)。
一説ではとある騎手さんの為になんて話も見かけますが、かなりの難関とも言われる一次の学科試験を、1000勝とのかなり高いハードルとはいえ、実技で実績を残された方に下駄をはかせるとの判断は当時はそれなりに妥当だったのかなと、調教師の定年制導入(1989年)などでの若返りもあわせて図っていた事とあわせて、個人的には見ています。
その後に「1000勝との閾値の妥当性」や「大麻や暴力事件、各種舌禍事件」といったこともあったのか、2002年でその特例措置は廃止されてしまったわけですが、、これはこれで制度を定期的に見直しているのだな、との前向きな判断です。
また個人的には、学科試験そのものというよりは、学科試験の準備を継続して行い、真摯に競馬と向き合っていくとの姿勢が求められているのかな、とも感じています。
なんとなく、まずは間口を広げて、問題が出たら絞っていくとの流れなのでしょうけども、、今回の「教員免状」について、部活動の行き過ぎた指導といった懸念も散見される中、同種の問題の呼び水とならないような注意も事前にしていただきたいなぁ、なんて思いながら。
そういった意味では、本日のニコ生で小林鷹之先生が仰っていた「定年・退職などで一線から退かれている研究者を教育の現場に」といった内容であれば妙案と思います、、大学の非常勤講師などではよくある風景ですし。