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人工甘味料の侵食。

人工甘味料が苦手だ。

健康がどうとか、糖質がどうとか、そんなことはどうでもよくて、人工甘味料の味が苦手だ。
舌に残る独特の後味が不味い。
ステビアはまだマシだがなるべく避ける(人工甘味料じゃないが)。スクラロースはもうダメ。アセスルなんちゃらKだの、L-フェニルなんちゃら化合物だの、もう目も当てられない不味さ。
昔ポン菓子に使われていた「サッカリン」とほぼ変わらない違和感が口の中に広がる。体内に入れていいものじゃないぞ!と、舌が警告を鳴らす。

最近は糖質オフや低カロリー商品の台頭に伴って、これらの人工甘味料が増えた。
コカコーラゼロが筆頭だが、コカコーラはまだ選択の余地を残しているだけ良心的といえる。
驚いたのはカルピス。本家本元の真っ白なカルピスウォーターにこそ入っていないものの、カルピスソーダやフルーツカルピスなど、ほとんどのペットボトルのカルピス製品に使われている。昔からカルピスは好きで、うっかり「美味しそう」と手を伸ばしては裏を見てガッカリ、或いは買ってしまって飲んでガッカリ、なんてことがザラである。
スポーツドリンクについては、昔からポカリスエットが味が濃くて苦手だったので、対抗馬のアクエリアスをよく選んでいた。しかし今はアクエリアスが人工甘味料を使っているので飲めなくなり、ポカリスエットを水で薄めて飲むようになった。
お腹の調子を整えようと、ヨーグルトを食べたりヨーグルトドリンクを飲んだりしていた時期があった。R-1とかPA-3とか、色々な商品があるなか、唯一人工甘味料が入っていないのがLG-21のノーマルタイプだけだった。
缶チューハイや缶カクテルも然ることながら、アルコールに弱い私にとって近年のノンアルコール飲料の開発は喜ばしいことだが、そのほぼ全てが人工甘味料を使用している。
その他にも、カロリーゼロとかカロリーオフと謳われている商品には、須らく人工甘味料が使われていると言っても過言ではない。

とにかく「選択の余地がない」のだ。
あ、これ美味しそうだな、と手に取ったらまず裏を見て、人工甘味料が無いかを確かめる。そして原材料のいちばん最後に、あの忌まわしき名前が並んでいれば、心の中で「Fxxk you‼︎」とも唱えたくなる。

1番困るのは自販機だ。
「ジュース」と呼ばれる商品の場合、かなりの確率で人工甘味料が入っている。
だから自販機でジュースを買うのは、私にとってはある種博打のようなものだ。
なるべく入ってなさそうな商品を選ぶが、買って一口飲んだ時の、入ってた場合のガッカリ感といったらない。我慢して飲む時もあるが、ほとんどの場合家族送りである。
自販機にポンジュースがある時は迷いなくポンジュース一択だ。自販機におけるポンジュースは、さながら広大な砂漠の中のオアシスに等しい。

そんな博打を打ちながら生活していたら、そのうち家族まで甘味料を察知し始めた。「これ入ってるでしょ!」と言いながら裏面を見て「ほら、入ってた!!」と嬉しそうに見せてくる。見せてくるまでは良かったが、そのうち「俺も苦手になってきたかも」と言い出す始末。ハズレを横流しする人も居なくなってしまう。危機である。

先日テレビを観ていたら、甘味料でも脳が糖と錯覚するが、糖じゃないのでエネルギーにはならないから、もっと摂取したくなってしまうっていう、何とも本末転倒な説もあるとか。これが本当なのかどうかまでは知らないが、糖分の摂り過ぎが健康に害をもたらすなら、糖分そのものを控えればいいわけであって、糖分の代わりになるものを探す必要があるのか。

だからお願い、何にでも甘味料を入れるのはもうやめて欲しい。ちゃんと糖分やカロリーを摂る覚悟をもって飲むし、食べるから。


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