【やさしい】不妊治療でよく用いられる略語~M、N【不妊症ガイド】
たなかゆうすけです。
不妊治療のよくわかる(と思う)略語解説です。今回はM、N編。
MESA メサ
Microscopic Epididymal Sperm Aspiration 精巣上体精子吸引術.
TESE(TEsticular Sperm Extraction;精巣内精子回収術)に対し、精巣上体から精子を吸引、回収する手術。より成熟した精子を回収したい場合に行うことがある。この略語を聞くたびに、某修正されちゃった人を思い出す。
NGS エヌジーエス
Next Generation Sequencer 次世代シーケンサー
シークエンシングとは、DNAの塩基配列を決定すること。シーケンサーとはシークエンシングを行うための装置。次世代シークエンサーはその中でも飛び抜けて性能の高い新時代の技術。ADSLと光回線くらい違う。知らんけど。NGSなどの技術により、網羅的遺伝子解析によるPGT(Preimplantation generic testing;着床前診断)が可能となった。とにかく凄い技術。
NOA エヌオーエー
Non-Obstructive Azoospermia 非閉塞性無精子症
射出精液中に精子を認めない例(Azoospermia;無精子症)のうち、精路の閉塞がないもの。精路の閉塞がないのに射出精液中に精子を認めないとは、すなわち高度の造精機能障害を意味する。無精子症は、基本的に2回以上の精液検査で診断する。NOAに対して、micro-TESEが適応となるが、Y染色体微小欠失検査(AZoospermia Factor)の検査結果によって精子が回収できる可能性が予測可能である。NOAの原因として、停留精巣、染色体疾患、精巣捻転、精巣炎、性腺機能低下症(先天性、腫瘍性、薬剤性など)、精巣静脈瘤などがある。