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【バリ島#4】飛べ!神鳥の如く…?後編

あれからどのくらい経っただろうか。気がつくとシートベルトの着用サインが消え、人がウロウロしているのが見えた。どうもしっかり眠っていたらしい。友人は私が目を覚ました途端、話しかけてきて止まらなかった。彼女もよほど怖かったようだった。

よく眠れるね。

友人にそう言われて確かにそうだと思った。実は今でも離陸中に眠ってしまうことが多々ある。スーッと気が遠くなって寝落ちしてしまうのだ。でも、この時はそんな私で良かったと思った。

順調に飛行時間と飛行距離を稼ぎ、私たちもようやく落ち着いて機内食を食べたり(何が出たかは覚えていない)、旅先で何をするか?といった楽しいことを話す余裕も出てきた、その時だった。

客室乗務員が一人ひとりに何かを配り始めた。食べ物ではないらしい。何か紙っぺらのようなもの。入国時に提出する書類は既にもらっていたし、今度は何だろう? ドキドキしながら順番を待つ。

「Please」と手渡されたのがコレ。

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そう、ちょうど赤道を通過したときだったのだ。「おぉ~」友人と二人、成田についてから「帰りたい」気持ちの方が勝っていたけれど、ここへきて初めて「思えば遠くへきたもんだ」と旅気分に浸ったのだった(ちなみにこれはシールだった)。

こうなると「早く着陸しないかな」とガルーダから降りたくって気が逸る。もう神の鳥は十分だ。色んな意味で「神の鳥」だった。

機長から着陸態勢に入るというアナウンスが流れた。その途端、まるで宴会場だった機内に静寂が走る。「え?なんで?」そう思うほど、一瞬にして静まり返る客室。周りを見ると、みんな硬い表情でまっすぐ前を向いている。

えー、最後に何なんだよ~~~。

そうこうしている間も、飛行機はどんどん降下していく。離陸とは違って酸素も濃くなるからか眠くもならない。友人と顔を見合わせ、なぜか頷き合い前を見る。

ガガガガガーーーーー。とても美しいとは思えないランディングだったが、車輪は無事滑走路に接着したようだった。その瞬間、機内は拍手喝采、指笛を吹く人あらば、ピースサインを掲げる人もいる。喜びの雄叫びをあげる人あらば、握手し合う人もいる。

・・・。神の鳥ってそういうこと?

知らないということは、時に大きな武器になる。強みにもなる。いずれにしても、神の鳥の初飛行はこうして幕を閉じた。ようやくバリ島、深夜のデンパサール空港へ着いた。あとはホテルへ行って寝るだけだ。明日は青い空と海が待っている!

はずだった…。


後編も読んでいただきありがとうございます。ガルーダインドネシア航空は実は事故も多く、こうした記事を書くことに少しためらいもありました。 しかし、そうした現実も含めてこの時の印象深い飛行について綴りました。今後の安心・安全な空の旅を願いつつ。




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