4°Cが”ダサい”という印象
洋服やアクセサリーにまっっっっったく興味がない僕のタイムラインに、こんなツイートがまわってきた。
「不幸になる人を救うべく私は今年も声を大にして言うぞ」というセリフに嫌悪感しか湧いてこないけど、このツイートに対して僕が思うことを書いていこうと思う。
1.不幸になる原因を新たに作り出しているのでは
僕が思うに、このツイートは新たに不幸になる人を作り出している可能性がある。この人のいう「不幸になる人」って多分、「良かれと思ってこれらの商品をクリスマスプレゼントとして渡し、ダサいなと思いながらもこれを受け取る人たち」のことを指しているんだろう。
確かにそのような人たちが一定数いるのかもしれない。
その一方で、これらの商品を実際に作っている人たちは?
この商品を可愛いと思っている人たちは?
不幸になる人を救ってるのかもしれないが、新たに不幸になる人を無視している。
そしてこの類のツイートがクリスマスシーズンが来たら毎年話題になっている気がするが、これらのツイートが「4℃のこと知らないけど、ダサいって言われてるブランドだよな...」って思う人たちの数を確実に増やしている。
本来なら4℃を可愛いと思ってたかもしれない人を、先ほど書いた「ダサいなと思いながらもこれを受け取る人たち」に変換しているのは、まさにこういうツイートだと思う。
不幸になる人を救う、とか言いながらこういうツイートの連鎖が、不幸を感じる人たちを増やす。。。
2.各々のマーケティングもバカじゃないんだろうって話
4℃のマーケターもバカじゃない。
絶対にこの商品が刺さる層があるだろうし(ツイッターを見てると18~22の若い大学生くらいの人たちがターゲットらしい)、もし馬鹿にされるような商品が本当にウケるなら、他社が参入しない分ブルーオーシャンだろう。
だからと言って、商品のイメージを下げられるようなことをされたらたまらないけれども...
そして、このツイート主もバカじゃないって話だ。
この人のフォロワー数は7万人超え。他人の共感を集めて、参考になるようなツイートをして、アカウント設計をしっかりした人しか達成しない数字だと思う。SNSに携わる身として、とても尊敬する。
でも、他人の共感は必ずしもポジティブなものじゃなくていい。
むしろ、負の共感の方が深く刺さる場合も多い。
4℃もツイート主も、マーケティングに長けているのだとしたら、両者は「ポジティブな共感」なのか「ネガティブな共感」なのかで違いがある。
だって僕もツイート主のツイートを拡散してここまで話題に挙げているのだから、一つのツイートとしてはこれ以上ないない成果をあげていると思う。
このツイート主は、元から4°Cを買うつもりはないだろう。なのにわざわざサイトを訪れてスクショまで撮って「不幸になる人を救いたい」なんて、赤ちゃんでもわかる嘘だ。
ほんとは、もともと4°Cが好きな人のことは考えず、これがダサいと思えるような人の共感を集めてバズらせたいだけだ。もともと4°Cが好きな人に向けたツイートの方がバズりやすいなら、ツイートの内容は180度変わったものになっていただろう。184℃になる。
結局、インフルエンサーはバズればなんでもいいのであり、こんだけ影響力を持った人がこう考えていることが透けるのはなんだかとても残念なことだった。
本当に不幸から救いたいのなら、4°Cの意見箱みたいなところに意見を入れてデザイン力を向上させたり、そもそもこのような偏見を払拭させたり、4℃から選ぶならこの商品がオススメですと商品をけなすのではなく、あげる方がいい。
はあ、数字が全てのこの世界においては、誰かの感情をどれだけ大きく動かせるかが重要だ。ベクトルはどうでもいい、大事なのは絶対値。
100円で救える命があります。