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バセドウ病体験談

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バセドウ病の体験談です。2013年に発症してから再発を繰り返し、アイソトープ治療を経て2022年ついに断薬。バセドウ病の方にもそうでない方にも、お読み頂けたら幸いです。
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#闘病

はじめに | バセドウ病体験談#1

体験談を書くきっかけ はじまりは、バセドウ病で体験した症状をまとめたイラストをTwitterで公開したことでした。 このイラストを掲載した時、思っていた以上に大きな反響があってとてもびっくりしました。 反響が大きかった理由のひとつに、体験談の情報が少ないということがあると思っています。 バセドウ病は調べれば情報はそれなりにヒットしますが、体験談はあまり無いように感じていました。バセドウ病で苦しんでいた時、アイソトープの決断に悩んでいた時、私が欲しいと思っていた情報はバ

私のバセドウ病歴 | バセドウ病体験談#2

今回の記事では、私のバセドウ病歴について、発症から現在に至るまでをお伝えします。 私のバセドウ病歴と特徴 私のバセドウ病歴を図にまとめました。 私の場合、それほど重度のバセドウ病ではなく、発症当初は首の腫れもほとんどありませんでした。問題は、再発を繰り返す不安定さと、バセドウ病以外の様々な不調が生じることでした。 数値が良くなっても不調は残ったままなので、数値が落ち着いてからが戦いというタイプです。恐らく私以外にも、このタイプの方は多いのではないかと思います。 甲状

手の震え | バセドウ病体験談#5

今回のテーマは「手の震え」です。 手の震えは些細な症状なので「気のせいかな」とスルーしやすく、自分も周囲も気が付きにくい症状だと思っています。バセドウ病はいろいろな症状が少しずつ出てくるので、後になって考えてみたらおかしいけれど当時は気が付かなかったということがたくさんありました。 バセドウ病の手の震えは実際にどんなものなのか、私の体験をお伝えしたいと思います。 震えているのが見てわかる 実際に震えているのが分かります。両手の指を広げてじっと見つめていると、震えている

アイソトープ治療その1 決断の経緯と葛藤 | バセドウ病体験談#10

きっかけは医師の勧め アイソトープ治療を考えるきっかけは、医師の勧め。主治医の不在時に診てくださった医師が「バセドウ病歴がこんなに長いのにアイソトープ治療を勧められていないのか」と驚いたことがはじまりでした。 アイソトープ治療を強く勧められて、資料を貰ったり詳しい説明を聞くことに。 バセドウ病を発症した2013年以降、このような話は初めてだったので、最初は戸惑いしかありませんでした。 アイソトープ治療ってなに? そもそもアイソトープ治療とはどのような治療なのでしょう

アイソトープ治療その2 ヨウ素制限と検査と治療あれこれ | バセドウ病体験談#11

治療までの長い道のりアイソトープ治療の第一歩は、スケジュールを組むこと。 前回の記事でお伝えした通り治療自体はカプセルを服用して一瞬で終わりますが、その前後に長い道のりがあります。 私のアイソトープ治療までの道のりは下記の通り。 2018年7月アイソトープ治療を医師に勧められ承諾。翌月に眼科の各種検査を受け、11月にMRI検査。眼科の検査で異常が無かったため、アイソトープ治療が可能であることが確定。(もしここまでの検査で異常が見つかれば、アイソトープ治療ができなくなる可

アイソトープ治療その3 治療後の経過 | バセドウ病体験談#12

治療後の経過 もともと数値が安定しないタイプだった、私のバセドウ病。 アイソトープ後も数値が安定せず、2018年11月に治療をして、断薬にたどり着いたのは2022年6月でした。 ちょっと細かいですが、治療後1年のTRAb推移です。 TRAbの基準値は2.0未満(IU/L)ですが、2018年の夏に再発しているためもともと高値で、2018年11月の治療当日では8.7でした。 アイソトープ治療前のメルカゾール服薬禁止期間にまた再発、3月には10.1まで悪化。そこからはゆる

あとがき | バセドウ病体験談#13

不安感から生まれた体験談バセドウ病の症状、経過、治療の効果、これらは人によって全く違うもの。 頭では理解していたつもりだったけれど、アイソトープ治療を通して改めて実感しました。 治療後何年も数値が安定しない方、1年後には元気になっている方、手術をされた方、眼症で苦しんでおられる方・・・。 同じ病気でも皆それぞれ違った闘病のかたちがあります。 だから私にできるのは、ひとつのケースとして自分の体験をお伝えすることだけ。 この体験談を書くきっかけのひとつは「わからない事が