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ヒロアカってあるじゃん(2)

結論から言うと、ヒロアカはアカデミア、つまり学校組織からギリギリ出て行かなかった。

いや、お話としてはもうめちゃめちゃはみ出してるんだけど。
その点においては矛盾がすごくて。
そこ言い出したら、そもそものヒーローシステム自体が公権力によって
あんまり保証されていない機構で、個人責任に負わされた活動である、っていう
すごい問題点がある作品なんだけれども。
そんで、これは作品が長大化した結果としての瑕疵だと思うので、
まあ、それは置いとくとして。

少年が成長するための機関、としてのフォーマットをギリ守り続けた。
周りの大人は全然彼らを守れてなかったし、
少年たちがあそこまで自己犠牲する時点で全然「学校というゆりかご」は
機能してなかったんだけど。
でも、ああ、これがしたかったんだな、とは思えた。

自分の能力以上のギフトを手に入れて、夢に届いてしまった少年。
現実となった夢は、少年の身には重すぎて、自分自身を削っていくしかなくて。
はっきり言って分不相応。
それはもう最初からわかっていたことで、本人が一番自覚してる。
いわゆるヒーローの資質として仲間たちに釣りあえていないことも。

だけど、「かっこいいヒーローである」ことは、強大な力が必須ではなくて。
主人公の心に残った「かっこよさ」は、隣の席にいる女の子の、なんでもない行動だったりした。
オールマイトに変身できなくてもヒーローにはなれるし、
「ヒーロー」たちとの間に優劣なんかない。
最初からあの世界には「警察」がいて活躍していたように誰かのためのヒーローはたくさんいて、
その在り方を主人公が知っていくための「アカデミア」だったんだな、と。

そこに着地した「ヒーローアカデミア」だったな、と。

その割にはやっぱり代償がでけえんだよ! とは思うけれども、
ちょっとだけほっとした最終回だった。

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