第179回 戦略的に伝えること
1、プレゼンテーションの改善
今日は研修二日目。
人に伝わるプレゼンテーションの構造についての座学と、実践を行いました。
通常の業務においては、当たり前のように紙資料やパワーポイントで説明してますが、もっと体系的に、本質的な問いが必要になってくるということがよく分かりました。
2、戦略的プレゼンの好例
まず、もっとも見本となるようなプレゼンの例としてあげられたのは
東京オリンピックの招致のためのプレゼン。
滝川クリステルさんの「おもてなし」で話題になったアレです。
これについてもAPMPというプレゼンのプロ団体に所属するイギリス人コンサルが徹底的に戦略を練っていたというお話。
最初に描かれている導入の部分は東日本大震災の被災地でバスケットボールに興じる少年。
たまたまボールがゴールに引っかかって落ちてこない。
近くをどこかの国のナショナルチームが通りかかり、バスを止めて手を差し伸べる。そこからしばし交流。最後にとあるリストバンドを渡して別れる。
時は流れ、舞台はアメリカ。
現地の少年たちがバスケットボールに興じる、どこかで見た光景。同じようにボールが引っかかる。今度バスから降りてきたのは東洋人。その手にはあのリストバンドが。
みたいな感じらしいです。
少しYouTubeを探しても見つからなかったので、後で差し替えます。
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3、説得力の出し方**
そして登場するのはフェンシグの太田選手。メダリストが東京オリンピックはアスリートに優しい五輪になる、とアピールする。
なぜ、彼が選ばれたのか。
実は次期IOC会長に内定していたバッハ氏がフェンシグ出身であったことを意識していたからだという。
そして極め付けは、安倍総理。
当時東日本大震災の後で、原発事故の影響を懸念して選手の健康を不安視する国が多かったと言います。
そこで元首である、安倍総理が
Under control
と言って不安感を払拭したことが大きかったということです。
もちろん国内的には批判されましたが、諸外国には重みを持って認識されたのでしょう。
4、学びを生かすべきところは
ここまでの教訓としては、やはり戦略的にプレゼンすることの重要性ということでしょうか。
国際社会で選ばれることと比較すると、私が実践するレベルはすごく小さいものです。
とはいえ考え方は同じです。
誰をターゲットにして、
その人はどんなニーズを持っているのか
どのようなポイントをプッシュしたら心を動かしてくれるのか
受け手がプレゼンを受けた結果、どのようなアクションをしてくれれば成功なのか
そのような戦略を立てて臨むことはどのレベルでも必要なことです。
私の場合は、歴史文化への興味を掻き立て、もっと文化財を大事にしてもらえるようなアクションを起こしてもらうことが最終目標です。
学んだことを早速実践してみたいと思います。