第41回名乗りの重要性について
1、導入
昨日、中国からVIPのお客様があり、観光課からの要請で案内にご一緒しました。
独特の感性で立ち止まって写真を撮り始めたり、合掌し始めたりして全然予定の行程通りにはいかなかったし、
通訳さんが頑張って私の解説を訳してくれたのがどこまで通じたのかも疑問でしたが
面白い体験でした。
たが、名刺交換をした際に
ふとなんと名乗っていいか分からなくなりました。
2、自己規定
職名として拝命しているのは学芸員ですが、
以前もnoteで触れたこともありますが
資格自体は大学での単位取得だけで取れてしまうので
能力を示す指標には全然なりません。
しかもGoogle翻訳にかけると「学芸員」は「館長」でした。なんかしっくりこない。
「考古学者」と名乗ってしまいたいところですが、大学の研究者でもないのに公的な場で堂々と名乗ってしまうのは少し抵抗があります。
日本人相手なら「教育委員会で文化財を担当しております。」と言うのが多いです。
ただ外国の方には基礎自治体に学芸員がいて、という枠組みをすんなり理解できるのでしょうか、という疑問が湧きます。
自己を規定すること、他者に理解してもらうことの難しさを改めて思いました。
3、なりたい自分から考える
結局は自分がどうなりたいか、ですよね。
私の理想の学芸員像は
地域の子どもが道端で拾った土器を拾ってくるんですよ。
なんか歴史に詳しい地域のおっちゃんくらいのポジションで、気軽に立ち寄ってくれる感じ。
そして私は子どもが持ってきた小さな土器の破片から、彼らが目をキラキラさせる物語を語る。
そんな存在になるためには
本業の行政内での文化財業務もこなしつつ、住民にわかりやすく歴史文化の魅力を伝える。
専門分野の研究を進め、論文を発表して学会を活発化する。
従来の学芸員とか文化財担当者とかの枠組みに収まらない発想と行動力で理想の社会実現を目指していきたいと思います。
青臭い所信表明ですみません。