第214回 内より外に活路が
1、明るい挑戦
本業の公民館講座で
資料の展示キャプションを作ってみよう
という体験を受講生の皆さんと一緒にやってみました。
前回の講座で資料の見方についてお話しして、各自で興味を持った資料を選んでもらいました。
出土遺物として古銭と瓦と陶磁器、文字資料として江戸後期の刊本をチョイス。
少人数の講座でもあったので、後輩学芸員とともにマンツーマンに近い形で助言しながらなんとか作品を仕上げました。
最初は
文章力がないから
といって渋っていた受講生も
出来上がった作品はすごくステキなものでした。
来月には清書してうまくレイアウトして公民館で掲示するようにすれば皆さんもより自信を持ってくれることと思います。
思いつきで実施した講座でしたが、結果的にはいい形になりそうです。
本業の活動はFacebookでご覧になれますので興味のある方はチェックしてみてください。
2、仲間が増えることはいいことだ
その中で陶磁器を選んだ受講生さんが、参考資料として用意していた展示図録を気に入ってくれて、しばらく貸してくれとのこと。
陶磁器好きの仲間が増えるはとても嬉しいです。
私は大学生時代、発掘調査のアルバイトで中世の平城を調査した経験から出土陶磁器に興味を持ちました。
以前のnoteにも書いたことがありますが、大学の卒業論文でも取り上げたほどです。
嬉しくなって最後まで受講してくれた皆さんに私の卒業論文をまとめて投稿したものの抜き刷りと、比較的最近書いた瓦についての論文の抜き刷を進呈しました。
在庫として自宅で埃をかぶっているよりはいいかと思いますので、至らないところが多くて恥ずかしいとか言わないでどんどんばらまいていこうと考えを改めました。一回パラパラ見てもらえれば、捨てられても構わない精神で。
何歳になっても新しいことを知りたい、という意欲を持った方達に
町の歴史を調べるきっかけを提供できる存在になっていきたいと思いを新たにしました。
3、それに比べて
一方で、うちの部局のボスが
毎日夜寝ることくらいしか楽しみないな
という呟きをしていて、驚きました。
こちとら毎日寝るのが惜しいくらいやりたいことあるっていうのに。
この組織の行く末が不安です。
また別件でとある民間事業者と夢のある話をしていて、直属の上司に報告したら
甘いな。うちの組織がどれだけ足の引っ張り合い激しいか。
という発言頂きました。
こちらは冗談が入っているという信頼があるから絶望感はありませんが
暗い気持ちになりますね。
うちから変えていくのはしんどそうなので、外の活動で実現していく方が現実的な気がします。
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