【検証】男鹿高原にえっちな人妻は居るのか?
※今回は小説ではなく検証です。
男鹿高原駅にえっちな人妻が⁉️
どうしてこんなことを言い始めたのかというと、ちゃんと理由がある。私だって常に支離滅裂なことばかり言ってる訳ではないのだ。
スパムと自動生成の弊害
男鹿高原と人妻。どう考えても関連しようがない両者を結びつけたのは、Twitter(現X)での出来事がきっかけだった。
数年前のTwitterでは、下記のような投稿が数多く見られていた。
皆様お分かりであろうが、これらは詐欺などを働く迷惑なアカウント、いわゆるスパムアカウントによる投稿だ。含まれる内容はもちろん虚偽である。このスパムアカウントは大抵の場合、ツールを用いて自動投稿を行っている。(いわゆるbotというもの)
この自動投稿こそが、男鹿高原と人妻を結びつけてしまった。生成の際、文章中の「◯◯駅」の部分に、全国の駅名がランダムで入力されるように設定したのだろう。明らかにおかしい駅にまで人妻が出現する事態となってしまった。
そのひとつが竜飛海底駅だ。竜飛海底といえばご存知の方もいらっしゃるだろうが、青函トンネルのど真ん中に位置する駅だ。非常時の乗客の避難所と、工事で使う資材の保管場所として海底に設置されている駅である。当然、そんな場所に人妻が居るわけがない。というか居たら大問題だし、救助に向かわなければならない。(なお竜飛海底駅は平成26年を以って廃止)
スパムアカウントは何食わぬ顔で、こんなとんでもない投稿をしていた。そして男鹿高原駅も、そんなスパムアカウントの餌食となっていたのだ。男鹿高原駅の周辺にえっちな人妻がいる、そんな投稿がインターネットの海に流れ出ていった…
男鹿高原駅って?
男鹿高原(おじかこうげん)駅は、栃木県に位置する野岩鉄道の駅である。この駅の特徴はなんと言っても、駅の周辺に「何もない」ことだ。航空写真で見ての通り、かなり山深い場所に立地している。また、駅周辺にこれといった施設なども見当たらない。インターネットでもその秘境駅っぷりが度々話題になり、テレビ番組で取り扱われたこともある。
訪れる人も滅多に居ないであろう男鹿高原駅。しかし、男鹿高原にえっちな人妻が居るかもしれないという、一縷の望みに賭けない訳にはいかなかった。
さあ行かう 一家をあげて 男鹿高原へ
3月某日。男鹿高原の人妻を探すため、筆者は福島県の会津若松から、車で国道121号線を延々と南下していった。えっ電車で行かないのかって?
はい。
道中で会津鉄道の芦ノ牧温泉(あしのまきおんせん)駅に寄り道。ここは猫が駅長として勤めていることで有名な駅だ。ちなみに私が訪れた時は、駅長はすやすやとお休み中。勤務中に寝られるだなんて素晴らしい職場♡
南会津(駅で言うと会津田島)の市街地を抜けると、いよいよ山深くなってきた。本当にこんな場所に駅があるのだろうか…….
カーナビを頼りに、国道から脇道に逸れる。この道こそが、男鹿高原駅までたどり着く唯一の経路だ。写真が無く恐縮だが、山と崖に挟まれたこの道は一車線しかなく、もし対向車が来れば間違いなく行き違いに苦労するであろう。
そして……
着いた……!!!!!!
早速入ってみよう。ホームが崖下にあり、入口から階段を下りる形となっている。
コンクリート造りの駅舎は、無人駅とは思えないほど綺麗に管理されていた。構内には待合室もあり、万が一駅の周辺で遭難しても安心(?)だ。
標高700mの山間(やまあい)に位置する男鹿高原駅。3月半ばでも雪が残り、冷たい風が頬を突き刺した。
線路を挟んで、こんな看板が立っていた。そういえば、以前はこの駅から浅草まで直通列車が出ていたそうな。(2年前のダイヤ改正で廃止)
こんな山奥から東京まで一本で行けたなんて感慨深いなあ。
階段を上り駅舎を出ると、目の前には一面に深い森が広がっていた。野生動物が出てこないか心配になる……(ちなみに駅に向かう道中でニホンザルを目撃)
駅からほど近くに開けた空き地があった。看板を見ると、ヘリポートと書かれていたが、周りに何があるわけでもない。使われたことがあるのかが気になるところだ。
そして男鹿高原駅の探索を終えた筆者は、次の目的地である湯西川温泉を目指し、再び国道を南下していった。
えっちな人妻は?!?!?!?!
えっちな人妻が居るっていうからはるばる男鹿高原まで来たのに!人妻どころか人影もなかったんだけど!!!
落涙。
<了>
2024.04.06 北板良敷