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私の中にある〝反芻〟という特性を振り返る | hsp

私には〝反芻〟という、体験したことや感じたことを一度飲み込んだ後に何度も思い出し、味わうという特性というか癖というか…性質のようなものがある。


私にとってその性質は長い間とても辛いものだった。何度も嫌なこと、嫌な映像、嫌な場面、嫌な音、嫌な言葉を思い出しては感情が揺さぶれ思考がそこに囚われる。それは半ば自動的起こり、確実に私の心を削っていく。そういう、厄介なものでした。

自分が反芻をしていることを知ったのは2008年、心療内科に通っていた時。そして、また別の場所でカウンセラーの先生にお世話になりながらHSPの性質などを学んでいた時のこと。

特に何も起きていないのに、気持ちが落ち込み不安定になる。そのきっかけが、この反芻によるネガティブな思考を何度も繰り返す癖だったのだと知って、とてもとても驚きました。

頭の中は見えないから人と比べることはできないので、自分は普通だと思っていたけど、どうやらこの性質をここまで持っている人はそんなに多くはないらしい。(HSPの人はほぼあると思う。)



例えば朝、駅で駅員さんに怒鳴る人を見かけたら、私はその日1日その光景で頭がいっぱいになる。次の日も、その次の日もそれが頭から離れず、一週間くらいはずっとモヤモヤとした気分が続く。

そしていつしか、その朝の出来事自体の記憶はなくなっているけれど、生じたモヤモヤだけはしっかり残り、ある時、突然起き上がれないほど気持ちが落ち込んで引きこもりたくなってしまう。

という、これって全員に当てはまるものではないと聞いて当時は本当に驚いた。それに、度々気持ちが不安定になったり、引きこもりたくなっていた理由が、数週間前の出来事からきているなんて本当に驚いた。

因みに、「多くの人はその日の午後には忘れてる。長くてもせいぜい2、3日かなぁ。」と先生が言った時はあまりの衝撃で世界がガラガラと崩れたような感覚になったのを、今でも鮮明に覚えている。

すぐに夫に聞いてみたら、夫は「電車に乗ってる時にはもう忘れてるかな。」と言っていた。笑



この反芻は、そんな風に何度も思い出しながら深く深く理解をしたり、ゆっくり処理をしていくものでもあるから一概に悪いものではなく、楽しいことや、嬉しいこと、幸せな気持ちも反芻して何度もじっくり味わえるというポジティブな側面も持っている。

でも、どうしてもネガティブな感情の方が強いのでそちらに引っ張られやすい。ネガティブなものばかりを反芻しやすくなる。という傾向はあるみたいだ。

私は正直、長い間ずっと、楽しさや嬉しさを反芻する間もなくネガティブなものを思い出してしまっていたので、反芻の良い面をなかなか感じることができなかった。

けれどこの数年、楽しかった日のことを何度も何度も思い出してはこうして文章に綴ったり、受けたセッションや見た動画からの気付きや発見が、何日も何日も続いては深まっていることに気がついて、あぁ…こういうことなんだなぁと感じることができました。



一度体験して終わりではなく、何度も何度もふとした時に、その体験からの気付きや学びが浮かんでくる。そうか、こういうことだったんだ。って長い時間をかけて楽しむことができる。(それゆえに、予定や学びを受ける間隔が詰まると、その反芻する数が多くなってごちゃごちゃと頭の中が混乱してしまったりもするのだけど…笑)

この反芻という性質を少しづつ
受け入れられるようになってきた気がします。

皆さんの中にも、この性質を持っている人は沢山いると思います。もしかしたら、この思考や性質を知らない人、自分がやっていることに気づいていない人もいるかもしれません。

〝性質〟だから、治さないといけないものではなく、治せるものでもないようです。でも、気持ちが不安定になってくると、その性質が強く偏って出てしまうなど、自分自身や、自分の性質について知ることでうまく付き合っていくことは、きっとできるんじゃないかなぁと思っています。



私もまだ、その途中。少しづつ少しづつでも確実にこの〝反芻〟というなんとも可愛くて厄介な性質と仲良くなっていきたいなと思っています。





#紡ぐ日々

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ことごと紡ぐ、






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