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生産性重視だと思っていた祖父も、チマチマ暮らしを愉しむ人だった。

暮らしのことを愉しんでいると、
そんな悠長なことしてられへんわー!
ていねいな暮らし乙!
と、嫌味を言われる気がしていた。

研究を愉しんでいると、
そこまでせんでいいんちゃうの?
もっと緩んで緩んで!
頑張らない。頑張らない。
と、否定されてしまう気がしていた。

写真やアカウント作りを愉しんでいると、
オシャレやねぇー!映えってやつ?ww
そこまで気にしてられへんわぁー!
と、馬鹿にされてしまう気がしていた。



〝世間〟って、私みたいに生産性のないことをチマチマと愉しんでいる人のことを、小馬鹿にするでしょう?…って、そんなイメージがあった。そんな思い込みがあった。だから私の頭の中には、いつもそんな声がきこえていた。

これは理美容師&お商売家系で育った影響…特におじいちゃんの影響なのかもしれない。と、ふと思った。

「そんなことしてどうやって食うていくんや!」
「早飯早糞、貧乏人は食うていくために
寝る間も惜しんで働かなあかんねん。」
「お前も美容師になるねんぞ!」
毎日のようにそんなことを言っていた。

そんなおじいちゃんが育てた三人の子どもは母を含む全員が、まさに休みも講習やら勉強会に明け暮れ、年末年始も休みのない美容師になっていた。笑



けれど今思うと、当のおじいちゃんは休みの日は毎週おばあちゃんと一緒に全国各地へ山登りに行き、

毎週車で近くの山まで行って水を汲み、湧水をいつも飲んでいて、ドクダミやら山菜やらを摘んできてドクダミ茶をつくったり、山菜の佃煮や天ぷらを食べたりしていた。笑

(つららを折って持ち帰り、ウイスキーに入れて飲んでいたこともある。笑)

山登りのために毎朝5時に起きて散歩に出掛け、筋トレをし、毎日キノコヨーグルトを育てたり、体にいいというものを試して取り入れたりしていて、登山用品を沢山買ったり、山で拾ってきたり。笑 好きな物に囲まれて暮らしている。

しかも自分の店を構えていて、80歳を過ぎても現役の理容師だった。(昨年、引退した。)



…いや、めちゃくちゃ豊かに暮らしを愉しんどるやないかい !!!!! と、どの口が、理容師に休みなんかないやねん!と、笑

もちろんバリッバリに働いて稼いではいたけれど、同時に今の私と同じようなことしとるやいないかい!日常をめっちゃ愉しんでたやん!

と、思った。笑

おじいちゃんが言っていた言葉は、「休みなく働け!仕事以外するな!」というものだったけど、ほんとうに言っていたことは、「しっかり稼いで豊かに暮らせ。」だったのかもしれない。



そんなことを、ふと考えた今日。

子どもの頃に何度も連れて行って貰っていた山と、アイゼンで踏んだ霜柱の感触を思い出した。





#私はわたしと私する

/ 𝟤𝟢𝟤𝟦𝟣𝟢𝟤𝟦


ことごと紡ぐ、






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