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保育士です。発達支援の現場で働いています。発達や遊び、子育てなどについて情報発信できれ…

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保育士です。発達支援の現場で働いています。発達や遊び、子育てなどについて情報発信できればと思っています。

最近の記事

発達支援で使える玩具③

こんにちは。とととです。 早いもので「発達支援で使える玩具」も第3弾となりました。 今回は、ボードゲーム(幼児編)の紹介をしたいと思います。 ボードゲームはテレビゲームと違い、必ず相手とプレイをする必要があるという点で社会性の支援でよく使われる玩具です。 今回は幼児編ということで3〜6歳くらいで楽しめるボードゲームをご紹介しますね。 順番交代を学べる「黒ひげ危機一発」 誰しも一度は遊んだことがあるパーティゲームだと思います。 「黒ひげ危機一髪」の良い点は、ナイフを順番に刺

    • 発達支援で使える玩具②

      こんにちは。とととです。 連続シリーズ「発達支援で使える玩具」第2弾です。 今回は私の大好きな玩具「ポテトヘッド」を紹介いたします。 ※第1弾はこちらとなります。 アメリカでは定番?「ポテトヘッド」 映画「トイ・ストーリー」にも登場する「Mr.ポテトヘッド」というキャラクターに見覚えがある方も多いのではないでしょうか。 この玩具は意外と歴史が古く、アメリカのシリアルのおまけとして1940年代から存在していたそうです。当時は本物のジャガイモなどの野菜につき刺して顔を作るパ

      • 発達支援で使える玩具①

        こんにちは。とととです。 今回から連続シリーズ『発達支援で使える玩具』というテーマで実際に私が使用している玩具の紹介をしたいと思います。定番の玩具ばかりになってしまうかもしれませんがご興味がある方はどうぞ読んでくださいませ。 KUMONの名作玩具『くるくるチャイム』 はじめに大定番の玩具「くるくるチャイム」のご紹介。 ボールを入れると回転しながら落ちていき、最後に「チーン」とベルが鳴っボールが出口から転がってくるという単純と言えば単純な玩具です。 一見するとなにが面白いの

        • 遊びを通して育てる共同注意 Part2

          前回から大分時間が経ちましたが遊びの中で育てる共同注意について書いてみたいと思います。 前回のnoteはこちら。 #1 共同注意の種類 Part1でも書いたように、共同注意とは、相手と対象物を分かち合う目的で行われる行動のことです。つまり目的は物や活動の要求ではなく、相手からの注目という極めて社会的なものなのです。 定義だけでは、分かりづらいため具体的な行動を下記に挙げてます。 共同注意のために見る パズルを完成させたとき、大好きな物を見つけたときなど相手と注意を共有

        発達支援で使える玩具③

          遊びを通して育てる共同注意 Part1

          はじめに みなさんお久しぶりです。とととです。 先日、Xで以下のポストをしたところ思ったよりも反響があったため、今回は遊びを通して育てる共同注意について書いてみたいと思います。 ちなみに共同注意の説明はこちらに書いております。 #1 共同注意は社会的学習における重要な基盤  共同注意とは、相手と対象物を分かち合う目的で行われる行動のことです。つまり目的は物や活動の要求ではなく、相手からの注目という極めて社会的なものなのです。  典型的な発達では9ヶ月ごろから共同注意行

          遊びを通して育てる共同注意 Part1

          共同注意について

          お久しぶりです。 月1更新と言っていたのにもう3月になってしまいましたね。 今回のテーマは「共同注意」です。 共同注意と言われる行動の例としては、お子さんが大人の視線や指差しを追って対象に注意を向けたり、お子さんから指差しや物を見せるなどして大人の注意をひく行動です。 子どもの発達において共同注意は、他者から学ぶための土台となるスキルと言えます。ある研究では、乳児期の共同注意の量や質がその後の言語発達を予測すると言われています。言語発達だけでなく、コミュニケーション全般の発

          共同注意について

          プレイルーティンってなに?①

           みなさんこんにちは。とととです。  ひさしぶりの更新となってしまいましたが、「遊び」について書かせていただきます。 ※遊びの発達段階については以前の書いた記事や下記の遊びの発達段階表を見ていただければと思います。  今回、取り上げるのは「プレイルーティン」です。聞き馴染みが無いかもしれませんが、JASPERでは遊びの幅を広げ、コミュニケーションの場として機能する重要な介入戦略です。 プレイルーティンと聞くと難しく捉えがちかなと思うかもしれませんが、要はある程度決まった流

          プレイルーティンってなに?①

          久しぶりに書きました。

          お久しぶりです。 更新が1年以上滞ってしまいましたが2024年は定期的に書いていければと考えています。 内容については主に自閉症の早期発達支援プログラムについてマニュアルや研修、実践から学んだことを書いていきたいかなと思います。 ただ、それだけだと長続きしないので子育てについてや仕事のこと、最近読んだ本や観た映画など趣味に関することも書いていく予定です。 読みたい人がいるかどうか分かりませんが継続は力なりでやってみますね。 それでは今年もよろしくお願いいたします🙇

          久しぶりに書きました。

          遊びの発達段階(その②)

           引き続き、遊びの発達段階について書いてみようと思います。前回は単純遊びから組み合わせ遊びまでご紹介しました。今回はその先にある前象徴遊びと象徴遊びについてです。 象徴ってなに?  まずはじめに象徴遊びの「象徴」とはなんぞやというところからお話してみたいと思います。象徴を英語にすると「Symbol(シンボル)」です。例えば、「☀」この記号を見て多くの人は「晴れ」や「太陽」を表していると考えるようにシンボルと言えば記号を思い浮かべる人も多いでしょう。こうした、目の前にないも

          遊びの発達段階(その②)

          遊びの発達段階について(その①)

           こんにちは、とととです。今回は先日Tweetした遊びの発達段階について書いてみようと思います。    まず遊びというのは「認知」「運動」「コミュニケーション」と様々な要素が入っているものです。全てを網羅して語ることは私の手に負えないので、ここで取り上げるのはその一部だけです。一般的な発達の段階については書籍を読めば良いかなと思ったりするのでここに書くのはJASPERプログラムという主に自閉症のお子さん向けの早期介入プログラムにおける遊びの発達段階です。JASPERでは遊び

          遊びの発達段階について(その①)

          JASPERプログラムって知ってますか?

           JASPERプログラムという名前を聞いたことがありますでしょうか?JASPERとはUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)のコニー・カサリ教授を中心として開発された自閉症のあるお子さん向けの介入プログラムのことです。  自閉症のある方向けの介入プログラムはTEACCH、ABA(DTT・PRT)、ESDM、DIR、SCERTSなど様々なものが開発されています(ここでは詳細については書きませんがSCERTSは介入技法と若干異なるかもしれません)。JASPERとはそういった

          JASPERプログラムって知ってますか?

          「できる」ってなんだろう?

           「◯◯はできますか?」とお子さんのことについて尋ねられた経験はないでしょうか。よくよく考えてみると「できる」とはどこまでどうできたら良いのか曖昧に感じることもあります。今回は、「できる」について考えてみたいと思います。  まず扱い方や振る舞い方を知っていることは前提でしょう。そして、知っているだけではなく、適切に使用できる技術も必要です。さらにはやってみようと思うやる気がなければ、果たしてできる言えるのか?なんて考えてしまいます。いま挙げた3つの観点「知識」「技術」「意欲」

          「できる」ってなんだろう?

          遊びについて

           大人にとっての「遊び」とは、いわゆるプライベートでの楽しみ、余暇という認識ですが、子どもにとっての「遊び」とは様々なことを学ぶための機会となります。とくに乳幼児期のお子さんは遊びを通して発達が促されていくのです。  ここでは滝川一廣先生の著書「子どものための精神医学」を参考に「発達とは子どもたちが世界を識り分け、関わっていくことである」とひとまず定義します。  まずはじめに乳児期のお子さんの遊びは触る、なめる、聞くなど感覚的な遊びから世界を識っていきます。その中で「◯◯した

          遊びについて