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やってみたかったこと その5
梅雨の中休みの、とある日の午後。
不意に浮かんだ アレをやろう‼️
やってみたかったこと その5
「本を積み上げて 読みふける」
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「マツオヒロミさんの『百貨店ワルツ』がお好きなので
きっとお気に召すと思いますわ」と
友人が貸してくれたのは
日高ショーコさんの『日に流れて橋に行く』。
かれこれ1年以上借りっ放しな上に
先月だったか、最新刊まで貸してくれた。
早く読みたい と
早いとこ読まないと と
落ち着いて読みたいし と。
思いながらも日々の雑事に流されて
いつ借りたんだかの記憶さえ、曖昧になっていた。
ようやく、読みたい と 読める の
タイミングがピタリと合った。
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石鹸できれいに手を洗ってきた。
スマホは、隣の部屋に追いやった。
机の上に、最新刊までの8冊を積み上げる。
準備万端😊
表紙の質感を味わいながら
帯の文字も丹念に追う。
ページをめくり
進んで戻って、また進んで。
読み終えて窓の外に目をやると
日がすっかり傾いていた。
最も印象に残った場面
8巻の第三十三候
呉服店の新装開店初日に
集まったお客さまを前にしての
あいさつの中の言葉
「ひとつひとつの商品に“物語”があります」
「日本国中 ーーー いや世界各国の商品が
様々な職人の手を経て生み出され…」
「皆様に見つけていただくのを待っているのです‼︎」
(出典:『日に流れて橋に行く』第8巻 日高ショーコ 集英社)
📝つむぎの ひとこと ふたこと✒️
百貨店が舞台の物語だったので、
自然とそこにまつわる思い出が蘇ってきた。
どうしても下りのエスカレーターに乗る
タイミングがつかめず、両親に手をつないでもらい、
ブランコのようにしてのせてもらったこと。
エレベーターガールの、ことに
帽子と白手袋をうっとりとながめていて、
降りそびれそうになったこと。
デパートでなく百貨店と表現するとき、
おちびの頃の自分を思い出しているのかも。
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