泣けない
残酷ですよね。
初めて感じた寂しさを忘れる事が出来ないまま
涙を流す事が出来なくなりました。
一度きりの人生ですよね。
同じ寂しさや哀しみに、何度も襲われるのに
同じ涙がどうしても流せない。
いくつになっても不意に暗い哀しみが私の胸を塞ぐのに。
哀しみを知る事は大切だと人は言うけれど
哀しみを知る私には、そんなに大切な事のようには思えない。
出来る事なら寂しさなど知りたくなかったし
哀しい涙など流したくはなかった
自分を可哀想だと思う人間になど なりたくはなかったのです。
私の人生は残酷なのですね。
誰かのようには愛されず
誰かのようには生きられない
私だけの残酷で わずかな人生。
溢れるものを待ち続けている。
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