勇気
誰ひとりいない世界へ行きたい。誰ひとり私に干渉しないで!放っておいて、イライラさせないでよ! と、わめき、騒ぎたてる事も、ひとりの世界を作って ずっとひとりでいる事も簡単に出来る。その世界は君だけのものだし、いられるだけいればいいとも思う。長い期間か短い期間かは ひとそれぞれだろうけど。ひとりでいたい時は必ずあるし、それには必ず理由もある。
失うものは勇気だけだ。
生を楽しめる喜びの時。時の経過を感じながら後悔に溺れ、焦る時。少しずつ歩く勇気を失っていく感覚を感じながら、ごまかして生きる時。始まりから終わりまで、時は寸分の狂いもなく経過している。
ミイラになった我が子を抱き続ける母猿も、いつかはそれを無意識に放り投げる時が来る。私も無意識に手放したい現実や感情を抱えている。けれど、どれもいまだ生々しく腐臭を放ち、私を苛立たせる。時は確実に経過しているはずなのに、カワカナイ。そんな・・・
死に向かう限られた個々の時を、誰も止めることは出来ないはずだ。だとしたら、記憶は干からびず心中で決して動かぬ感情は、死ぬまで ごまかし続けるしかないという事か。
私は
私には
勇気など残っていないというのに
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