澱
ポタリ
滴り落ちるばかりにみえた鍾乳洞を這うしずく
生い茂る木々の合間をぬう小川
大地に消える湧き水
最古の湖サイコパス
人脈に似た等級河川
森林保護言い訳ダム
明らかに人を寄せ付けない海原
水は
生き物の側で多くの絶望を飲み込んできた
波に関係なく水面下で鎮まらない元を食む
痛みは流れはしない
必ず傷跡を残すもの
ポタリ
滴り落ちるばかりにみえて本当は
呼吸する私達をもジワジワと変形させてきた
見えないけれど感じる
私の内を流れる水にも
懐かしいと思うその場所にも
水が
いつかは見えるあの場所にも
ほら
その中に