誰かの一行

僕は楽しい音楽が好きだ。
好きになるきっかけは必ず一行の詩だ。

聞き慣れたフレーズを聞き流していて
突然頭の中で何かが引っかかり その後突然脳天チョップをくらったような衝撃が身体中に走って最後はウワーッと気持ちが盛り上がって「スゲェスゲェこんな詩 僕は思い付きもしないや!」って、やたら興奮して気持ちが治まらなくなる。何度も何度も聴く。
その人が気になり始めて その人が書いた他の詩もどんどん聴いてみる。
そしてとりあえず生身を見たい衝動にかられる。
力一杯、精一杯、叫ぶように全身で歌う本人を裸眼で見て、すっかり魅了されるかサッと冷めるかは分かれるんだけれど。
音楽って不思議だ
詩にメロディを乗せて声に出したり、メロディだけ音が鳴るだけでも音楽。

僕は詩に衝撃を受けたい。

ランランするようなメロディや夢みたいな舞台も素敵だし
俺のこの本物の気持ちがお前らにどれだけ伝わるんだ?
優しくそっと届ける時間なんてないぜ!心に刺すから感じて帰れよ!
おら叫べ〜〜という激しさも好きなんだけれど。

やっぱりその人からしか出てこない言葉に夢中になる。
人間だから言葉に反応するのか、脳内で勝手に妄想するのが好きだからなのかは自分でも分からないけれど、こんな風に言っても伝わるんだって思う時、とても感動する。

熱い激しい。無音で優しい。一生懸命な人の心、大好きみたい。

色々な人の色々な心が透けて見える一行の詩が、大好きみたい。

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