濃霧の夜

三日月の笑う夜は悪魔が出る。
風のような笑い声を上げて、
心の澄んだ子を、
心に穴を持つ子を、
優しい優しいあの子を攫っていく。

出口のない迷路に突然扉が現れたらどうする？
ついついその扉に希望を見出して、ドアノブに手をかけるのではないだろうか。

グルグルと長い長い螺階を降りる。
その深く深くにある地下には、何があるのか。

気を抜けばあの闇の腹の中に飲み込まれてしまうのだろう。
あの闇には近づくな。
闇の中から無数の手が手招きしているように見えるのは、
蝋燭の光が風で揺らいでいるからだろうか。

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つむは中々にチキンです。
ちょっと怖い思いをしました。
ビビるとホラーばかり書いてしまいますね。。