
「能力は発見し、育てるもの」
---人生のレシピ---
人は誰でも種々様々な能力を
持っているものなのに、
自分がどんなに優れた能力が
あるかを知らずにいる場合が
多いと思う。
どの世界でも、
偉人というものはたいてい、
自分で自分の能力を発見し、
育てていった人であろう。
盛田 昭夫
------メッセージ-------
私たちの能力は必要に応じて
開発され、成長していきます。
それは無限の可能性を秘めて
います。
しかし、多くの人は、
自分の能力をしらないまま、
開発のしないままで、
自分の能力に無頓着な人も
少なくありません。
能力を最大限に引き出して
くれるものは「必要性」です。
人は必要に迫られた時には、
潜在能力を発揮するものです。
その必要性は常に「不便」という形で
その人の前に現れます。
逆に言うと、その能力がないと
不便だから必要になるのです。
「不便」という言葉を
さらに言い換えるなら、
「試練」です。
「試練」という名の「必要性」は
あなたの能力を開花させて
くれるのです。
もし、お金がないという試練に
見舞われれば、
あなたはアイディアを生み出すことや、
チャンスを引き寄せる行動力を
磨くことになるでしょう。
忙しくて、もうこれ以上時間がない
という試練に見舞われれば、
より良い仕組みやシステム、
人材の活用などについて、
画期的な方法を考えることに
なるでしょう。
実績がなく、信用もないという試練
に対しては、
どんなことにも素直に行動し、
いろんな人にも協力を仰ぎ、
すばらしい人脈を築く能力を
鍛えることになるでしょう。
すべてはあなたの中にすでに、
与えられている能力です。
あなたの遺伝子に書き込まれている
DNAのようなものです。
内なるリソースを引き出しましょう。
リソースフルに生きましょう。
「試練」という名の「必要性」が
あなたの中に眠っている才能を
次々と引き出してくれるのです。
あなたはそれを自分で発見し、
育てていくことなのです。
「発見」とは
目の前にあったのに、
見えなかったものが、
見えるようになることです。
あなたの能力をしっかりと
見つけてください。
ソニーを世界最大級の
エレクトロニクス企業へと
育て上げた創業者のひとり、
盛田昭夫は今から半世紀ほど前、
発明した小型ラジオを
アメリカに売り込むために
渡米しました。
売り込み先の会社は
その製品は採用し、
彼は10万台の注文をもらいました。
しかし、彼はその発注を断りました。
その理由は、ソニーがまだ、
無名の小さな会社なので、
製品には相手の会社のブランド名を
使用するという条件が
あったからです。
彼の目的はソニーを
世界一の企業にすること。
それは彼にとっての「試練」と
なりました。
相手はアメリカで半世紀も続いた
有名な会社。
彼の苦悩の結果、断言しました。
「あなたの会社も半世紀前は
無名の会社だったはずだ。
私は今、半世紀後への一歩を
踏み出しているのだ。
私は必ず会社を有名にしてみせます」
彼は挑戦への道を選びました。
そして、
持ち込んだ小型ラジオを
自社ブランドとして、
アメリカで大ヒットさせました。
24年後、小型ヘッドホンステレオ
「ウォークマン」を開発します。
周囲の意見は商品化に大反対。
彼にまたも試練が訪れました。
58才の彼は断言しました。
「もし3万台売れなかったら、
会長を辞める」
そして、ウォークマンは
世界中で2億台を売り上げたのです。
彼は約束どおり、
半世紀をかけてソニーを
世界で有名な会社にしました。
78才、死去。
告別式には
世界の著名人が訪れた。
「アイディアの良い人は
世の中にたくさんいるが、
良いと思ったアイディアを
実行する勇気のある人は少ない。
我々はそれをがむしゃらに
やるだけである」
不便を歓迎しよう。
あなたの必要性を引き出すから。
試練を喜ぼう。
あなたの能力を開花するから。
勇気を持って、
情熱を持って、
絶対出来ると断言しよう。
あなたの言葉が人生をつくる。
人生は成功するように出来ている。