「ただいま。」
誰もいない薄暗い部屋に音が響く。
1年経って自炊も諦めた。コンビニで買った割高の料理。あまり腹も膨れるものではない。
1人、孤独に食べる食卓。実家のうるさいほどの賑やかさが恋しくなる。あの安心感、安定が恋しくなる。ただ味が美味いだけではない、味覚とは別のおいしさがある。
そんなことをぼーっと頭に思い浮かべてはあの空間を思い出しては懐かしくなるのです。
1人は時間が無いようで余ってしまい、無駄に消費する日々です。
そんなことをふてぶて呟いてたら家につきました。
ドアノブに手を掛ける。
ガチャッ、
キュー
パタン。
「ただいま。」
お後がよろしいようで。
それでは、ばいばい。