SIERAの紹介
要点
投手評価指標としてのERAの限界と投手成績をより良く評価するためのDIPSの開発について論じている。 ボロス・マクラッケンによるDIPSの発明が大きな前進であり、投手はBall in playよりも三振、四球、home runをよりControlできる事を示した。
これはFIPのような指標を生み出す事に繋がった。FIPは、防御率や運に左右されない投手の真の才能levelを推定するために、これら3つの結果に焦点を当てた計算式を使用。 しかし、本塁打はこれら3つの要素の中で最も予測しにくいものと指摘し、実際の本塁打を、リーグ平均フライ数あたりの本塁打率に基づいた推定値に置き換えるxFIPの開発に繋がった。
次にFIPとxFIPを更に改善するために開発した独自の新しい指標Skill Interactive Ard Run Average(SIERA)を紹介。 SIERAは、失点防止に影響する四球、奪三振、出塁率の相互作用をよりよく説明する事を目的としている。
SIERAの主な改良点は以下の通り:
1)高出塁率は、double playの可能性があるため、より多くの打者を歩かせる投手にとってより有用である事を認識
2)低fly率は、多くの打者を三振させる投手にとってあまり有用でない事を認識
3)GB/PAの代わりにGB/BIPを使用するQERAの問題を修正する事
新datasetでtestした場合でも、SIERAが他の推定値と比較して将来のERAの最良の予測因子として浮上したと説明している。 著者らはSIERAの完全な計算式を提示しており、この計算式は、三振率、四球率、出塁率を、これまでの評価基準よりも微妙な形で組み込んでいる。
重要なのは、SIERAの強みは、これらの主要な投球skillを単独で扱うのではなく、それらの相互作用を適切に考慮する事にある点である。 これによってSIERAは、FIPのような単純指標では十分に捉えきれないヨハン・サンタナのような投手のskillを、より適切に評価する事ができる。
結論として、この新しい指標が従来統計を超えた投手能力の評価における重要な進歩であると信じているため、SIERAの派生と performanceについて、今後の記事でさらに詳しく説明することを約束している。
SIERA = 6.145 – 16.986*(SO/PA) + 11.434*(BB/PA) – 1.858*((GB-FB-PU)/PA) + 7.653*((SO/PA)^2) +/– 6.664*(((GB-FB-PU)/PA)^2) + 10.130*(SO/PA)((GB-FB-PU)/PA) – 5.195(BB/PA)*((GB-FB-PU)/PA)
パート2の要点
SIERAがFIPやQERAのような以前の指標を基に、投手の統計から防御率の影響を取り除く進化したSTEPである、 本塁打率(HR/FB)に内在する運を完全に考慮できていないFIPの限界について詳しく説明。
リーグ平均のHR/FB率に基づく予想本塁打数を使用する事で、xFIPがどのようにこれに対処するために作成されたか、ネイト・シルバーによって導入されたQERAが、四球率、奪三振率、出塁率の間の非線形な関係や相互作用を取り入れる事で、別の進歩をもたらした事を説明。
しかし、QERAには、1登板あたりの出塁率ではなく、1Ball in playあたりの出塁率を使用するなどの限界があった。 SIERAは、(GB-(FB+PU))/PAという変数を用いる事で、出塁、飛球、POPUPを一貫して扱い、修正する事を目指す。 この記事では、SIERAの回帰 approachによって、これらの主要な投球skillの間の非線形で相互作用的効果をどのように捕らえる事ができるかについて、更に詳しく述べている。
QERAは暗黙の内にこれらの非線形returnや相互作用を考慮しているが、その関数形は非常に限定的であると指摘している。 SIERAの回帰 approachでは、各項を個別にtestする事ができ、4つのparameterを10に置き換えてより良い関係を推定する事ができる。
この記事では、次回はSIERAの計算式を導き出すために使われた具体的な方法論とDATAについて深く掘り下げる事を約束している。 著者は、投手がControlできる要素に基づき、投手の真の失点防止能力を最も正確に捉えるERA推定値を作成する事が目標であると強調している。
SIERAの強みは、三振、四死球、盗塁を単独で扱うのではなく、それらの相互作用を適切に考慮する事にあると説明している。 これによって、FIPのような単純な指標では十分に捉えきれない、ヨハン・サンタナのような投手をよりよく評価することができる。
結論として、今後の記事でSIERAを他の推定指標と比較検証し、この新しい指標が彼らのskill baseの貢献度をより正確に評価する特定の投手に焦点を当てると述べている。
SIERA = a + b*GB%^2 + c*GB%
+ d*BB%^2 + e*BB%
+ f*SO%^2 + g*SO%
+ h*GB%*BB% + i*GB%*SO% + j*BB%*SO%
抜粋したポイント:
SIERAは最新のERA推定統計であり、投手を成功に導く根本的skillをより正確にmodel化する事を目的とした。 FIPやxFIPのような従来の指標は、主に奪三振、与四球、被本塁打に焦点を当てているが、SIERAはBall in playのnuanceを考慮するため、より複雑な要素を加えている。
SIERA は、三振がFIPが示唆するよりも更に価値がある事を教えてくれる。三振の多い投手はcontactが弱く、BABIPと本塁打率が低いからだ。 また、四球は四球の少ない投手をそれほど苦しめない事、出塁率は四球率と相互作用してdouble playの可能性に影響を与える事も示している。
SIERAは投手の将来のERAを予測するのに最も正確な統計である。 SIERAは直感的に、三振はよく、四球は悪い、三振の多い投手はより弱いcontactを誘発し、極端なゴロ投手はより野手の出やすいゴロを生む、といった要素を説明する。
SIERAの背後にある統計的回帰は複雑に見えるかもしれないが、基本原理は単純で理解しやすい。 SIERAは、投手のperformanceを評価し、将来の成功を予測する上で進歩したものである。
記事は、SIERAは貴重な新しいツールであり、筆者は今後SIERAが実際に使われるのを見るのが楽しみだ、と結んでいる。 SIERAの更なる詳細については、FanGraphs Libraryのページをチェックすることを勧めている。