素直になれた日
素直になれた日とタイトルにしたが
実は複雑な気持ちも入り混じる
そもそも、、私は実家を逃げる様にして
まーしゃんと結婚した訳で
今更?と言えば、そうだけどね
きっと、そんな風になっていたのかもね
私の父親は、ギャンブル好きで
仕事はきちんとする奴。
ある日私を呼んで、川の前で呟いた
「お前生まれて来なければ良かったのに」
「そっかー」
それくらいの気持ちだった。
だけど、脳にずっと流れてる、言葉が音になり
耳に触る
「いたい。」
素直になる意味が時々分からなくなるくらい
オリンパスのカメラに収まってる、幼子の私
笑ってる。
決して嫌では無かった、カメラに罪はないから
あんなに、逃げる様にして、まーしゃんと
結婚しようと決めたあの時。
父親が私をリビングに呼んでポツリと言った
「嫁に行くなら、これ、持っていけ。」
「イヤ!いらないです。」
そんなオリンパスのカメラが、私の元に嫁に来た、もう50歳近いおばさんだが、、、
私も同じ様な、年齢だから、ほっとけなかったかなり傷んでいたから、カメラ屋さんに
持ち込んだ
「これねー!当時は、高かったんだよ」
「そうですか。」「で、どうして、貴方が?」
「父親が売ると言うので」
カメラ屋さんに「今は、使うよりファッションで、若い子が持つくらいかな?」
「使いたいんですけど」
あれやこれやとカメラは、人間ドックみたいな事して、フイルムを入れて、ガムテでバチバチにされて戻って来た…
まぁ、美人とは言えないけど、帰り道に気が付いたら大事に抱えていた。
父親がパチンコで勝ち、我が家に突然現れて、ずっと終われていたから、眩しかったかもしれない位に、夏の日差しが痛かったから。
誰もが、痛い思いなんてしたくない
ただ一つ困ってる、愛おし過ぎて、シャッターがキレナイ!「使いたいんですけど」って…
言ったのになぁ。
「ゴメン」
多分、冬ごろにはシャッター音を聞くつもり
だから。
#ノンフィクション
#短編
#自伝
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