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テッセレアワールド:清蓮(2)昔話・悲蓮:ほぼ日刊ファンタジーを創ろう

清連という地名を付けた後VRChatというVRSNSのいつも会う知人の名前とほぼ同じだなでした。


今日は清蓮の物語を書こうかなと……テッセレアの世界も人魚の肉を食べれば不老不死になれるという話がありまして、真偽は今後証明されることはほぼないと思いたいですがね。

今はそんな話なんかより、実物の人魚が清蓮の海岸や水路に現れ遊ぶ姿が見ることができ、そのほうが人気である。


そんな話から生まれた昔話です。


昔、まだ清連とも呼ばれてないころ大河交易という金回りの良い話もない細々と暮らしていた頃のお話だ。

海岸沿いの小さな入江、その洞窟に、人魚が現れると言われていた。正直集落の奴らは見たこともないので、行くこともない場所であったがそれを確かめにいったものがいる。集落のいずれ長になると期待されていた青年。

人魚話にうつつを抜かしてと老人共は言っていたが、青年は仕事もこなしてたまに覗き行くというものであった。好奇心や探究心のものだろうか。そして実際に人魚に出会う。美しかった人魚に青年は一目惚れして、また人魚も青年に惹かれるというもの。よくある話である。

ただ、親交を深めていた二人であったが……その人魚を集落の者が見つけてしまう。上流の金持ちや隣国の皇帝など、不死を求める者、物珍しいものを求める者は多かった。

あくる日、集落の外が騒がしく、青年はその騒ぎを見て唖然とする。昨日まで笑いあった人魚が死んだ魚よろしく生気のない目を青年に向けていた。いや、向けてるようにそう見えるだけだった。腹を割かれ解体されようとする人魚。青年は叫び声を上げてその人魚を奪い、どこぞいなくなったという。どこから聞こえる雄叫びの絶叫の声に集落の者たちも気が触れそうであった……金のためにとやった結果まるで呪いである。

困り青年を探すも見つからず、それでも良くした連中は金のために代わりの人魚を手に入れようとするも入江に現れることはない。

ただただ何処から聞こえるその青年の声にいつしか病んで手を合わせて止むのを願うようになっていく。

願いが通じたか雄叫びが聞こえなくなり、集落の者たちは安堵した。だが、次に起きたのは川の魚は消え去り、海も海藻の切れ端すら流れ着かなくなった。

欲に眩んで人魚を殺したばっかりに水からの恵みを失ったわけである。冬に入れば陸の食べ物もなくなり、途方に暮れ荒んでいくばかりである。海に供物を贈ろうとも生贄を贈ろうとも、何も変わらず、この土地から人が逃げたし、残った者も弱り果てていく。

それでも残っていた若者の一人が、食料を得るために当時は森だった中洲に近い対岸、その先に分け入る。青年をずっと探し続けた青年の弟である。

雪深く、森は深くなるばかりで人の食べれるものはなかった。だが、若者はより深く進めばなにかあるのではと進んでいった。進むに進み、だが冬の寒さに弱り、眠気が襲ってくる。このまま眠れば苦しみから助かるだろうかと思ったところ。

不意に足が軽くなる。雪の薄い場所にたどり着く。進んでみれば、そこには小さな池が見つかった湧き出る水で出来た泉だろうか。だが、それ以上に目を引くのは、青い花であった。


青い蓮の花が咲き、静かな場所だった。冬の森の幻覚のような光景である。

水の底には着物が沈みそこから、蓮の根が伸び広がったように見えた。幻覚のような光景に若者はしばらく座り込み眺めていた。着物の主に何があったのかを想いつつ……そして、その蓮の花を一輪摘み取り、自分でつけた雪道を戻った……青い蓮の花を手に、若者は集落でなく、青年と人魚が出会った入江へ、誰もいるわけもなく波の音しかない波際にその蓮の花を流した。青い蓮の花は海に攫われ海の青と程なく混ざった。


集落に戻れば、何も手に入らなかったと伝え、皆は落胆の中目覚めないかもしれない眠りについた。夜が明けてすぐ、外が騒がしい。
若者に漁師や他の者が尋ねる。

『何をして許してもらったのか?』

いなくなった魚が川に戻り、海にも海藻やら流れ着くように元の様相に戻った。皆は久しぶりのまともなものを食べ、若者に何度も聞くわけである。

若者は、浅ましく愚かであったことをただただ頭を深く下げ海に許しを求めたと嘘を言う。森には危険な獣がおり、近づかないほうがいいと加えてまた言う。それから、前と変わらぬ生活を取り戻していき、冬を乗り越えた。

奇跡を起こしたということで若者は長に祀り上げられた。その若者は、入江の海に亭建てさせ、人魚と青年像を彫らせた。秋の頃から冬にかけて、二人を偲ぶ行事を行うようにした。

森は危険だといったが、いずれ見つかるもので森の池の蓮も見つかった。夢ではなかったとわかるも、きれいなその花をむやみに手を出し、取らぬようにとした。人魚と同じ過ちはしてはいけないと言いつけて。それから、若者の一族は代を重ねて集落が町から、都市へと移り変わりを見続けたわけである。町となるときに清連としたの名付けたのもの玄孫だとか。

そして、今もその一族が池の蓮と入江を管理しているという。

ちゃんとかける人に書いてもらいたい内容になったけど、口伝や言い伝えってこんぐらいで……個人的には初期のものとしてはうまく書いたと思ってる。清連の由来の蓮の話でした。

それと、雪が降ると言えば降る土地には予定してたが書く勢いで雪深くなってしまったが昔話とこの世界の現在の清蓮は違うだったり、魔力の力すごいで理屈をたてようと思います

カバー画像等イラスト
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