※音声・文章、どちらでも楽しめます。

おはようございます。
山田ゆりです。



今回は
それは「見えている」のではなく、あなたが「そう見えるように引出している」
ということをお伝えいたします。



私はこれまでの人生で
一番落ち込んだ時がある。
それはおよそ30年前の出来事だ。


当時私はＡさんと仲が良かった。
Ａさんは少し怒りっぽいところがあった。
でも私はそう言うところも含めて
Ａさんを受け入れていた。

あの日、些細なことでＡさんは怒り出し、
私たちはその日を境に絶縁状態になった。

私たちの仲は、
私たちだけのことで終わっていたと私は思っていた。


しかし、ある人から
「あなたについて、たくさんの悪い噂を聞いているけれど、
それらは本当なの？」と言われた。

そこで初めて私は
Ａさんが私に関する悪意に満ちた嘘を吹聴していたことを知った。

私はとても傷ついた。
信じていたのに。
私はその後、かなりの期間、人間不信に陥り食事も喉を通らず
体重は40㎏を切り、頬がこけてしまった。



ある日、幼なじみにその事を話した。
彼女だったら、私のその噂話を嘘だと分かってくれると信じていた。

しかし、サバサバした性格の彼女から出た言葉は
「人の話は、片方の話だけじゃわからないよね。」だった。

保育園の頃からの付き合いである彼女は
Ａさんの言葉を全否定してくれると思っていた。
だから、彼女のその言葉は衝撃的で
私は彼女のその言葉に傷ついた。




場面は現在の勤務先に移る。

私と上長が社長に呼ばれた。
何事かと思ったら
社内のＢさんが不穏な動きをしていると小耳に挟んだとのこと。

「これは大問題だ。
とにかく火は小さいうちに消さなければいけない。
私はこれからＢさんの営業所へ行ってくるから。」
と社長はおっしゃった。

翌日の朝、再度私たち二人は社長室に呼ばれた。


「昨日、直接Ｂさんにお会いして
いろいろとお話をお聞きしました。
当初、これは大問題だと思ったが
話をしてみると、Ｂさんが思っていることと
私に人づてに伝わってきたことは違っていました。
人の話は、直接、ご本人と対話するのが一番だと感じました。」と社長は終始にこやかに話された。

私は昨日の段階で、どうなる事やらと思っていたので安堵した。



そして、30年前のあのＡさんとの一件で、
幼なじみから言われたひと言を思い出した。

「人の話は、片方の話だけじゃわからないよね。」

つまり、
同じものを見聞きしても人によって捉え方が違う。


どういうことかというと
自分だけがそう見ている。
自分にはそう見えているのは
相手が自分に「そのように見せてくれている」のだ。


自分がその人のその部分を
そう見るように自分の心が導いたのだ。
自分がその部分を引出したのだ。
見えているものを判断するのは自分の心なのだ。


だから
自分に見えているものだけが「正しい」とは限らない
と言った幼なじみの言葉を
今なら納得できる。


あなたは正しいかもしれない。

でも、あなたから見えているものだけが正しいとは限らない。





今回は
それは「見えている」のではなく、あなたが「そう見えるように引出している」
ということをお伝えいたしました。

本日も、最後までお聴きくださり
ありがとうございました。　

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日をお過ごし下さい。

山田ゆりでした。



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