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平沢 進氏の歌詞は難解なのか

私の「出身地(地元)」は、
新幹線を降りた時の空気、
見上げた空や、行き交う人々の微かな訛り、
すべてが「甘美」なものでしかない。

さて、
音楽の出身地、平沢氏の「歌詞」は、と言えば、
カラオケで歌ってみると分かりやすいが、
とにかく、「尖っている」。
平易ではない。

これが、私の知っている日本語なのかというぐらい、
言葉の組み合わせが斬新で、
急勾配の流れの如くスリルに満ちている。

難解かどうかはともかく、
少なくとも「鋭利」であることは間違いない。
妖気すら放たれているので、
軽々しく、解釈などすれば、祟られる。多分。

昔の曲の歌詞は、まるっと覚えているものも多いが、
カセット版「SCUBA」に付属していた、
歌詞カード兼、おまけ兼、読み物本の中にあった、

「日は照りつけ、
花咲き乱れても気の持ちどころは冬だと言ってはばからない〜」

から始まる散文的な言葉の並びが好きすぎて、
今でも、全文が、きっちり頭の中に刻まれ、
心には、その「ロマンチックさ」の残骸が残ったままだ。

今でも、曲の中に「得も言われぬフレーズ」を見つけては、
頭でぐるぐる回りだして止まらなくなる。
これは師匠の曲にしかできない匠の技だ。

「平沢進の歌詞は難解だ」

と、豪語する方々の中には、
「難解な歌詞の、高尚(変な)音楽を聴く自分って、
偏差値高めっぽいよね〜」と、
何かと差別化を図っているのかも知れない。
(なんか、かわいい)

今の所の結論(仮)としては、
平沢進氏の歌詞は、
「決して生易しいものではない」
ってとこか。

続く

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