Tuko I : 感想家

何百回、何千回繰り返し聴いても、飽きることのない「音楽」がある。文章が美しすぎて、数ページ暗記してしまうほど読む「本」がある。観劇中に号泣してしまう「舞台」がある。感じたことを、どんなに稚拙でも、自分の言葉で伝えたい。

Tuko I : 感想家

何百回、何千回繰り返し聴いても、飽きることのない「音楽」がある。文章が美しすぎて、数ページ暗記してしまうほど読む「本」がある。観劇中に号泣してしまう「舞台」がある。感じたことを、どんなに稚拙でも、自分の言葉で伝えたい。

マガジン

  • 平沢進ライブ

    P-MODEL「ランドセル」のツアーから始まり、 途中、カタギに戻ろうとしたこともあったが、 結局「BEACON」のインタラクティブライブより出戻り。 生ライブ、配信も含め観たものすべての感想を書く。 音楽の故郷は「平沢進」と言ってはばからない、 感想家による、ただの感想。

  • カミーユ・クローデル

    彫刻家、ロダンのミューズであり、自らも天才彫刻家であったカミーユが、ロダンと結ばれることなく、自らの作品を破壊し、精神病院に入れられる。その後、作品を制作することもなく、亡くなるまでの30年間を過ごした精神病院での日々と心情を描いた舞台の感想です。

  • 音楽の出身地(P→マンウィズ→平沢進)

    「美術館で会った人だろ」の歌詞を読んで、どんな曲なのか聴きたくてレコードを買った。当時、高校生。親を説得して、「JAM」というライブハウスへ行った。ど真ん前での初ライブ参加。そのインパクトを纏ったま社会人となり、人生に迷い、聴くべき音楽に迷い、心が折れ過ぎて、燃え尽きていたら、マンウィズが火種を見つけてくれた。そして、ついうっかり会社を辞めて、今、再び「平沢音楽」にもどってきた。誰も尋ねてはくれないけど、間違いなく私の音楽の出身地は「平沢音楽」なのである。

最近の記事

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記憶草の万象歴 /平沢進

曼荼羅なのか、宇宙なのか、 静かに、円形の図が回っている。 これが、落ち着く。 中井さんは、 「MV=がっかりするもの」という私のイメージを、 いつも軽く覆す。 このMVは、観る人、聴く人を、 「ある境地」へ導いてくれる力を有しつつ、映像は優しい。 平沢氏の音楽からも、柔らかな光が放たれる。 ※中井さん→映像のディレクター

    • 「植物電子の本」 平沢進 ①

      昨日届いた、 平沢氏のギターアルバム。 ギターアルバムは二作目とのことだが、 私にとっては、「初」。 声はあるものの、歌詞も、歌もなくて、 どこまで楽しめるのだろう???と、 疑心暗鬼のままの初聴となった。 一度しか聴いていないのに、 感じたことを言葉にしようとする「バカ度胸」を与えてくれたのは、 歌詞のない音楽の持つ「自由さ」だ。 とにかく、 色彩鮮やかな世界。 植物から放たれる青々しい匂いが部屋中に充満する。 人々の営みも見えた。 あれは日本ではない。 広い海の何

      • 千年女優-ロタティオン(LOTUS 2)

        「ロタティオン」を、 呆れるぐらい何度も聴いていたら、 何かしらの鉱物を一心に磨いたかのように、 曲が、光を放ちだした。 そうしたら、 「もっと、この曲を堪能したい」と、 妙な欲が出てきて、 映画、「千年女優」からのエンディングだ!!となる😁 アマゾンのプライムビデオで、 視聴開始。 会いに行くという『約束』を果たすために、 「鍵の君」を探す。 そして、 背中を追いかける。 すべてをかきわけて、 時空も飛び越えて、 必死に、優雅に、靭やかに、 走る。 ロマンチック

        • Believeー君にかける橋ー

          凄いドラマだった。 ずっと、主人公(狩山・キムタク)の本当の味方は誰なのか、 権力や金に屈することなく、 真実に向き合い、戦える、気概のある人は誰なのか、 それをずっと探り続けなければならないドラマだった。 登場人物のセリフ、言動、表情、目の動き、 すべてを捉えても、 役者の方が、何枚も上手(うわて)で、 分からない。 斎藤工氏の表情は、 特に、白黒をつけさせない。 彼にしか表現できない、 憂いのある、ゆらぎに惑わされた。 正直、今でも、彼の本意は分からない。 そし

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        • 平沢進ライブ
          8本
        • カミーユ・クローデル
          5本
        • 音楽の出身地(P→マンウィズ→平沢進)
          8本

        記事

          FUN WITH A MISSION TOUR 2024 東京体育館公演(6/9)

          セットリストがエモかった。 高いポテンシャルを有しながら、 今ひとつ日の当たらないところでくすぶっていた曲たちが、 本来のあるべき場所にあるべき姿で登場して、 輝いていた。 「evils fall」から、 涙腺故障。 頭では、 「おっ、激しいので攻めてくるねぇ〜」なんて冷静なのに、 目から塩水が滴り落ちる。 一瞬、浮かんだのは、 マンウィズファンになりたてで、 「The World's On Fire」が出たばかりの頃、 カラオケで、 「アカツキ」から順番に歌っていた

          FUN WITH A MISSION TOUR 2024 東京体育館公演(6/9)

          平沢 進 を説明するな

          そういうことをしてはいけないという話。

          平沢 進 を説明するな

          終わってしまった・・・平沢祭

          ライブが終わり、 配信が終わり、 楽しすぎた平沢祭が、いよいよ終了となった。 後は、やるかどうか定かではない、 BSPを待つだけ。 さて、 「ハイブリットフォノン2566+」を大きく振り返る。 平沢氏のライブ鑑賞は、 スタンディングか着席か問題。 配信ありきなら、 何も見えなくてもスタンディングは悪くない。 どんなにムチムチと詰め込まれても、 身体は自由だから、 腕を上げても下げても、 揺れても刻んでも、 とにかく自由。 細かいところは家でゆっくり配信を観ればいいから

          終わってしまった・・・平沢祭

          平沢進+会人「HYBRID PHONON 2566+」二日目(夜・配信)

          夜はホテルの部屋でLive配信鑑賞。 「叫ばない」から始まったライブは、 既視感ありあり。 昨年9月の東京公演に参戦しているのだから、 これは当然のこと。 追加公演では、 セットリストが本公演とほとんど同じだったため、 「余韻と復習」のプレイリスト聴き込みが功を奏し、 更に「メモカ」の助力も相まって、 ライブの世界観を能動的に楽しむことが出来た・・・と思う。 それにしても、 数多ある平沢楽曲の中から、 こんなにクリアにコンセプトに合致した選曲が出来て、 説得力のある構成

          平沢進+会人「HYBRID PHONON 2566+」二日目(夜・配信)

          平沢進+会人「HYBRID PHONON 2566+」二日目(昼)

          二日目は天気が荒れた。 こちらはホテルでのうのうとしていたけど、 冷たい雨の中、 物販に並んだり、 入場の時間まで外で待っていた方々は、 ライブ前に結構、体力を奪われたと思う。 それでも、 「熱狂」は増々で、 ステージで音が鳴った時の会場の熱と興奮に、 まんまと飲み込まれ、 鳥肌が立ちまくった。 今回は、 70番台と素晴らしい整理番号だったため、 入場した際、 はやる気持ちを抑えて、 1階の最前列を目指してみたけど、 すでにムチムチ。 即ざに切り替えて2階へ。 2階

          平沢進+会人「HYBRID PHONON 2566+」二日目(昼)

          平沢進+会人「HYBRID PHONON 2566+」一日目

          平沢氏の追加公演一日目。 整理番号が2000番台だったので、 開演間際にのこのこ会場入りしたら、 想定外の熱気、 会場を埋め尽くし、溢れかえっている客は、 明らかにキャパオーバーで、 絶対に、チケット販売枚数を間違えたとしか思えない。 どうにか潜り込んで、 後ろにより掛かる柵がある場所をキープ。 すぐに演奏は始まったけど、 全く平沢氏は見えず。 ちらっと会人をかすめただけでは、 ライブというより、 平沢音楽だけがかかっているクラブといった感じ。 平沢氏、 お姿が見えな

          平沢進+会人「HYBRID PHONON 2566+」一日目

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          2013年『ワルツ〜カミーユ・クローデルに捧ぐ〜』初演。当時89歳の女優・丹阿弥谷津子の朗読抜粋。

          丹阿弥谷津子さんの声で「カミーユ・クローデル」と名前を発せられた瞬間、 初めて『ワルツ〜カミーユ・クローデルに捧ぐ〜』を観た時の"心の震え"が蘇りました。 そして、宮本さんが、カミーユのドラマチックな人生ではなく、 精神病院での彼女の「生き様」を表現せずにはいられなかった「想い・心情」を垣間見ることが出来たようでもありました。

          2013年『ワルツ〜カミーユ・クローデルに捧ぐ〜』初演。当時89歳の女優・丹阿弥谷津子の朗読抜粋。

          再生

          ③ “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム ZCON

          配信も終わって、 平沢音楽ロス状態。 配信最終日に、 「21時にみんなで見よう」みたいな企画にこっそり参加した。 大阪公演の配信もそうだったように、 最終的に「音」が良くなったり、改善が著しかった。 (最初は、「中音」じゃないかというほどバランスが素人が聴いてもイマイチで、会場で味わった臨場感には程遠かった) さて、気を取り直して。 ******************************************************* 「共時性、共時性えいえっ」

          ③ “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム ZCON

          「徒然の雑感」 9/17 東京国際フォーラム“HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN http://frozenbeach5.blog.fc2.com/blog-entry-1188.html

          「徒然の雑感」 9/17 東京国際フォーラム“HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN http://frozenbeach5.blog.fc2.com/blog-entry-1188.html

          ② “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム 

          「叫ばない」 「はい!」 ******************************************************* まさかの師匠、やりやがった!! そんなこんなで、 東京公演は、 「え゛ーーーーーー」っと驚いて笑っていたら、 曲は進み、 曲中の「はい!」で我に返る。 平沢氏が登場するまでも、 随分と、「期待値」を隠さない、 拍手や声援で盛り上がっていたが、 してやられた。 オープニングの曲は、 初聴とも言える曲だったので、 メロディラインを追うのが

          ② “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム 

          ① “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム 

          ある日、平沢師匠が呟いた。 『 埼玉県蕨市のライブハウスで3人の客を前に演奏していた男が次に目を開けた時には東京国際フォーラムの舞台に立っている。 私ならこう言う。「ウケる」 』 ****************************************************************************** 平沢音楽を「音楽の出身地」と言ってはばからない私も、 「カタギ」のふりして平沢音楽から離れていた空白期間がある。 空白が長かった分、

          ① “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム 

          「天賦の才」を超えていく人(羽生結弦)

          遠くから見ても、 双眼鏡越しに見ても、 スケートのために、ムダなものをすべて削ぎ落とした「肢体」や、 演技中の「強い顔つき」、 オープニングやフィナーレで、誰もを虜にする「笑顔」はもちろん、 「羽生結弦」は、 どんなに大勢のスケーターに紛れていても、 威光を放ち、 美しく輝いていた。 自らを「負けず嫌い」と言い切ってはばからない。 そこには、 一番であること、 絶対王者であること、 それ以外の自分は許さないと言わんばかりの、 常人には、(少なくとも私には) 到底、知り

          「天賦の才」を超えていく人(羽生結弦)