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〜その子以上に可能性を信じ続けた結果 -その2- ~

メルマガに掲載された記事を転載します。

〜その子以上に可能性を信じ続けた結果 -その2- ~


サイタコーチングスクール認定講師の松友喜美です。

私は、子別指導、集団授業のどちらも担当しています。
2月から新学年を担当し、半年ほど経つと
どちらの指導風景にも変化が起きています。

今回は、集団授業の変化をお伝えします。

集団授業の新年度がスタートしても、
遊ぶのが楽しくて塾をお休みしたり、
授業中に夢の世界にいたり
なかなか学習に集中できない状況が続きます。

特に、受験クラスは、
テキストの内容が難しくなっていたり、
一回分の授業で学ぶ分量が多くなっていたり

学びが苦手な子どもたちにとっては、
おそらく苦痛なスタートであろうと思うのです。

授業は、予定通り進めながらも
塾に来てくれた時は、
「今日は会えたね」
「元気だね」

私の授業をお休みして、塾に来てくれた時も
「おっ!!会えて嬉しい!」と、
すれ違う廊下で声をかけます。

テストの結果や授業態度の「ない」を見るのではなく、
ただ「そこにいてくれること」にありがたいという気持ちを込めて…

コーチングの「存在承認」

授業に参加してくれたときは、
一人ひとりの得意なことに焦点を当てます。

大問全てが解けることがゴールなのですが、
小さな成功体験ができる場面を作ります。

「〇〇くん、計算得意だから、この最後の式、の計算してほしい」
とお願いします。

それまでの解法の手順を理解していないので、
テストでは得点できる可能性は低い問題です。

しかし、お願いされたその子は、
誰よりも早く正確に解答を導き出してくれます。

「できた!答えは、10」
「大正解!!」
「お~、〇〇くん、スゲェ~」

空間認識が強い子には、
「この3点できた図形を切り分けると、どんな形になるの?」
と問いかけると、

その子の頭の中でイメージをして、さっと正答を出してくれます。

「すごい!!なんで分かるの?」
苦手な子どもたちから歓声が上がります。

一人ひとりが自分の得意分野で活躍できて、少し優越感も味わっているようです。

そうした「声かけ」や「小さな成功体験」が実を結んだのでしょうか?

天王山と言われる夏休みの序盤、私も驚くべき変化が訪れました。授業中のある一コマ。

A 君「先生、この問題を教えて!」
私「いいよ」
A君「黒板じゃなくて、となりで教えて」

マンツーマンでやってほしいようでした。
環境を整えて、彼の望みを叶えようとしました。

すると、
他の生徒からも
「いいなぁ。僕もやってほしい」
と、声が上がりました。

少し工夫をして、
子別対応できるような授業スタイル(時間)を作りました。

子どもたちは、自分だけの時間を作ってほしかったのでしょう。

集団授業の中でも、できることを見つけて取り組みました。

様子を見ていると、競争心も出てきて
「あいつがもう解き終えてる!」
「この授業までに、◯ページまで終わらせる!」
と、こんな会話も聞こえてきました。

2月から、授業を一緒に取り組んできていた子どもたちは、夏前には、自学自習ができるようになっていました。

ですから、
先述の子別対応をしている間も、
自分たちで問題を解き進め、
分からないことを調べたり質問したりしていました。


その子以上にその子の可能性を信じること。
できうる範囲の最大限で寄り添ってあげること。

その結果、訪れた変化なのではないかと思っています。

この光景が、すべての子どもたちに再現できる!

そう信じて、今日も現場に行ってきます。

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