「書くスピード」に悩む前に考えたいこと
「書くスピード」は、関心の高いテーマです。
受講生さんのお悩みを聞いても、「記事を書くのに時間がかかりすぎて困る」というのは、確実に三本指に入ってきます。
だから気になるのですよね。「ほかの人は、1記事書くのにどれくらいの時間をかけているのだろう?」って。
さて、あなたは、どれくらいの時間をかけて記事を書いていますか?
■「書くスピード」を気にするメリット、デメリット
1記事書くのに2~3時間かかる(かける)という人もいれば、15~20分でサクッと書き上げてしまうという人もいます。
また、力を入れた記事は寝かせる時間も含めて、4~5日かけてじっくり書くという人もいます。
書くスピードは、その人のスキルや経験に負うところも多いのですが、テーマや書く内容にもよりますし、何よりもその人の「スタンス・意志」によるところも大きいと考えます。
アフリエイトなどで「ともかく1日2記事書く!」と決めて取り組む場合と、「書けた時に投稿すればいい」と思っている人の書くスピードは、おのずと差が生まれます。
もちろん、思うような文章がスラスラ書けたら最高です。書くのが楽しくなりますし、書く量を増やすこともできるでしょう。
でも。
「スピード」だけにフォーカスして考えると、大事なことを見失っている可能性もあります。
「書く」は単純作業ではありません。スピードだけ上がっても、「質」や記事がもたらす「成果」が下がっては、「書く」行為自体の意味がなくなってしまうからです。
なぜ、「スピード」を上げなければならないのか?
「スピード」を上げた結果、何が手に入るか?
「スピード」を上げるために、必要なことは?
この3点から考えていきましょう。
■「稼ぐ力」と「投資」について考える
フリーランスは「自分の値段(時給)」を自分で決めることができます。サラリーマンは月給いくら、拘束時間が何時~何時と決まっていますが、フリーランスなら稼ぐ金額も働く時間も自分で決めることができる。そこが醍醐味です。
自分がいくら「稼ぐ力」があるか、わかりやすい指標は稼いだ金額を「時給換算」することでしょう。
記事で言えば、
(記事がもたらす報酬)÷(記事を書くのにかけた時間)=時給
ということになります。かけたコスト(時間・労力)と報酬のバランスに自分が納得できるか。その「妥協点」を探りつつ「書くスピード」を上げる努力をしていくことになるのです。
「時給」はなるべく高いほうが嬉しいのが人情。だから、「時間」という投資を少なくしたいと考えます。これが「効率化」になると考えて。
でも、この考え方には落とし穴があります。
あらかじめ報酬が決まっている請負仕事であれば、時間短縮が「効率化」となり、自分の時給をアップさせることにもつながります。
しかし、アフィリエイターや個人事業主でまだ稼げてもいない人が「時間短縮」を考えたらどうなるか?あんまり意味はありませんよね。
むしろ時間を惜しんで楽をしようとするほど、提供するものの質は下がり、肝心の報酬が増えていかないことになる危険大です。
ブログやSNSなど自己発信の媒体を運営するということは、自分でビジネスを始めようと会社を起こすのと同じ。儲かっていない時点で、給料が発生することはありえません。まずは、時給ゼロから労働力を「投資」していかなければならないはずです。
今、あなたがある程度稼げているなら、「効率化」を考える段階にきていると言えます。書く時間の短縮を考えるのも意味があること。でも、そうでないなら、「効率化」を考えるよりも先にするべきことがあります。
もっと「書くこと」だけに集中する。報酬を運んでくる記事や投稿を書けるように頑張る。
そう。「書くこと」に「時間を投資」するのを、ためらってはいけないというわけです。
■「書くのに時間がかかっている」本当の理由は?
ところで、「書く時間」「書くスピード」に関して、忘れてはならないことがあります。
あなたにとって「書く時間」とは、何をもってカウントしているかという点です。
「書くのに時間がかかる」という人は、パソコンに向かってから「今日書くこと」を考えているケースが非常に多いです。
書くことが決まっていない段階でパソコンに向かうと、無駄にネットサーフィンをして時間があっという間に過ぎてしまったり、情報に触れすぎて書きたいことがまとまらなくなったりします。最悪の場合、「世の中には優れた情報・文章がいっぱいあるのに、自分が書いても意味があるのだろうか?」などと余計なことを考えて、発信をする意欲をなくしてしまうことも。
ライターの心得として「書く前の準備8割(9割という説も!)」と言われています。パソコンに向かったら、あとはキーボードを打ち込んで集中して書ける状態をつくる。これが「書くスピード」をアップする唯一にして最大のコツと言えます。
ただし、準備期間があまりにも長くて、いつまでも書き出せないのはでは困りますが……(笑)
とりあえずは、整理がついていなくても、頭の中のものを一度文字にしてみる。そこから始めてみましょう。よろしければ、以下の記事を参考にしてみてください。
私自身、子供が小さい時には書く時間の確保が難しく効率化に頭を悩ませてきました。今でも、決して「馬力」のあるほうではないので、「書くスピード」は永遠のテーマです。
また、機会を改めて書いていきますね。
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