【厳選!】迷いやすい・間違えやすい同音異義語の使い分けチェックリスト
よく使う「言葉」なのだけれど、漢字に変換するとき「あれ?」と迷う熟語がいくつかあります。同じ音・読みで意味も似ているけれど、厳密に言えばニュアンスが微妙に異なる、そんな同音異義語。だくさんありますよね。
私が迷うのは「タイセイ」。「体制」「態勢」「体勢」。他にもいくつかあるけれど、この3つの使い分けが紛らわしい……( ;∀;)
先日、クイズ番組でも出題され、林修先生が解説していました。
あなたは、きちんと使い分けできていますか?
せっかくの機会なので、どんなふうに使い分けるか、下記にまとめてみました。
「体制」⇒組織などを統一するための仕組みや、長期的に運用されるシステム・制度など。
例)政治体制、社会体制、新(旧)体制、反体制、体制側、戦時体制
「態勢」
⇒ある物事・事象に対する身構えや態度、一時的かつ部分的な対応のこと。
例)受入態勢、厳戒態勢、万全の態勢、態勢づくり、24時間体勢で当たる(常の場合は、24時間体制)
「体勢」
⇒体の構えや姿勢、フォームのこと。
例)無理な体勢、体勢を崩す、射撃体勢
他にも迷ったり、間違えたりしやすいのが、
「意思」と「意志」、「精算」と「清算」、「制作」と「製作」、「異常」と「異状」などです。
簡単に違いを解説すると、
・「意思」は、自分の考えや思い。「意志」は、ある行動を「するぞ!」と強く決意して、その気持ちをキープしようとする積極的な心の有り様。「意志」のほうが「したい」という気持ちが色濃く反映された言葉です。
「意思疎通」「意志薄弱」という四字熟語の中で、比べてみるとわかりやすいかも。
・「精算」は、料金などの過不足を計算し処理すること。「清算」は、金銭の貸し借りや、それまでの人間関係や事柄にカタをつけること。
例文としては、「経費を精算する」「駐車料金を精算する」、「借金を清算する」「不倫関係を清算する」のように使い分けます。
・「制作」と「製作」は、両方ともモノを作るときに使いますが、「制作」は美術作品・映画・放送など芸術系のもの、ハードではなくソフトに対して使い、「製作」は具体的で実用的、大量生産できる機械や器具に対して使うという違いがあります。
「卒業制作」「アニメーション制作」「鉄鍋製作所」といった具合です。
ただ、プロデュースすることは「製作」と書くことが多く、「風の谷のナウシカ製作委員会」のように表記します。
・「異常」は正常でないこと。「異状」は普段とは違った状態のこと。ほぼ同じニュアンスの言葉です。もっとも大きな差は、「異状」は名詞のみで使われること。つまり、形容動詞として使われる場合は、「異常に興奮する」「異常な暑さ」となるわけです。
迷うのは「異常あり(なし)」か「異状あり(なし)」かというような、名詞で使われるケース。
「異常なし」=「正常」、「異状なし」=「通常」と覚えておくとわかりやすいかもしれません。検査で何事もないときは「異常なし」。警備の見回りで、不審者の気配を感じたら「異状あり」「異常事態」です。
ちなみに、このように紛らわしい同音異義語、もっとも多い言葉はなんだと思いますか?
日本漢字能力検定のHPによると「こうしょう」の48個が最多らしいです。
校章、交渉、高尚、公証……気になる方は、自力で調べてみてください(笑)
漢字、難しいけれど、楽しいですね。
手書きの機会が少なくなったとはいえ、電子入力の際でも、変換候補の中から何を選べばよいか迷うという場面は起こりえます。
そうした時に調べていく中で、ボキャブラリーを増やせると、使える言葉も増えて、文章を書く時に役立ちますよ。
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