人生何が起こるかわからない
大阪に行っていた。初節句の人形を買いに。
無事に気に入ったものが見つかった、その帰り道、以前から行きたかったところへ寄ってみた。
人形の街から歩いていかれる場所だった。
そこは娘夫婦が知り合った場所。
ご縁をもらったところ。
たまたま周年記念のパーティがあって、そこに娘夫婦と孫と私の3世代でお邪魔した。
どんなところか話には聞いていたけれど、行ってみたらとても気持ちの良い場所だった。
作家さんのやってる文学バー。壁は一面本棚で囲まれている。
ちょっと敷居が高いのかとおもっていたら、全然そんなこともなくて。
まずは、素晴らしいご縁をいただいたお礼をマスターに伝えた。
そう、マスターが手引きをして、二人を引き合わせてくれたのだった。
そうやって、すでに何組もカップルが誕生している、そんなバーなのだ。
「どうしてこの二人って思われたのですか?」
と前から聞いてみたくて尋ねてみた。
そしたら
「お店で二人が初めて話してた時の雰囲気がよかったから。」
さすがの作家の視点は鋭い。
そこからトントン拍子で、あっという間に結婚して子供が産まれたのだった。
うちの義理の息子さんにマスターが尋ねる。
「まさか数年後にこんなことになるなんて思ってなかったでしょ⁉️」
娘と知り合う前、彼は毎週のようにそのバーに通っていたそう。
「本当に‼️」
と、とても嬉しそうに彼は答えていた。
その顔を見て、ああよかったなあ、いい人に娘が出会えたんだなあって心の底から思った。
そして私も自分の変化にびっくりしたのだった。
まさかこの数年の間に、義理の息子ができて、更に孫と会えるなんて、
全然思っていなかったから。
けれども、ふと考えてみると、娘が子供を産んだのは、私が彼女を産んだ歳と同じだった。29歳だった。
何だか嬉しかった。
そして思った。
人生何が起こるかわからない。事実は小説より奇なり、なのだ。