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堕ちた先で再会しよう

大学院に行きたかった。小学生の頃から。

当時は、

「16歳で結婚して東大に行って20歳で子ども産む!」

という小学生ならではの世界観でのニュアンスで使っていた。

高校生の時にやりたいことを見つけた。
その資格を取るのに大学院卒業は必須だった。

そして大学に入り、その夢が一度緩んだ時があった。
大学院進学を考えていた周りの友人が就職を選択し始めていた。
どこか裏切られたような、置いていかれたような、そんな気がした。

それから私は現実を見るのを辞めた。

といってもそれは上手くいかずにもう試験まで2ヶ月を切った。
受験勉強に1年は必要と言われているのに、本格的に勉強を始めたのは1か月前から。
間に合わない。
間に合わないと何処か自分に保険をかけている。(これをセルフハンディキャッピングというらしい)
そして1週間前、勉強を辞めた。
辞めた、と言うよりかは出来なくなった、の方が正しいかもしれない。

自分は中学は公立、高校も市内で1番賢い学校から願書変更をして2番目の公立高校を選択し、大学は推薦で入学した。
今振り返ればイージーモードだった。

真面目すぎる自分には大きな失敗経験がない。
それがある意味失敗経験なのかもしれない。

試験まで2ヶ月。
今日も天井を眺めながら一日を終える。
締切ギリギリに間に合うように大学の課題に手をつける。
このままじゃやばいなと思いつつも布団の中で踞る。
今まで何事も従ってきた私の反骨精神。
受験を応援してくれているバンドマンには申し訳ないなと思いつつもアラームを止めてまた眠りにつく。
それが少し気持ちよかったりもする。

大好きなバンドマンに会うために上京したい、
でも何故か頑張れない、
真面目だけど、その分、弱い。

一度堕ちるところまで堕ちよう、
そしてお互い強くなってその先でまた、再会しよう

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