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各社のペレットエクストルーダー比較

家庭用3Dプリンターに取り付けられるペレットエクストルーダーの比較記事になります。
現時点では選択肢が殆ど無いですがペレットエクストルーダーを使ってみたいと考えている人の参考になれば幸いです。
随時修正予定。
(為替レートは1ドル=107.7円、1ユーロ=121.0 円で計算)

V4 PELLET EXTRUDERのスペック

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mahor.xyz社が販売するペレットエクストルーダー。
公式サイトにWikiがあり現時点では一番情報が充実しています。(スペイン語)

ペレットエクストルーダーは組み立て済みで495.04ユーロ。(約6万円)
ペレットを供給するフィーダーも組み立て済みで329.75ユーロ。(約4万円)
Artillery Sidewinder X1とエクストルーダ-のセットが1066.94ユーロ。(約13万円)
Artillery Sidewinder X1とエクストルーダ-とフィーダーのセットが1396.69ユーロ。(約17万円)
Anycubic Chironとエクストルーダ-とフィーダーのセットが1644.63ユーロ。(約20万円)
補修部品(ホットエンド&スクリュー)の単品販売あり。

エクストルーダーの主なスペックは、
重量750g。(ペレット供給用ホースの重量を除く)
最高温度は300℃。
搭載しているヒーターは50W。
最高出力速度は60mm/s。
最大流量容量は200g/h。
使用可能なペレットサイズは5mm未満。
使用可能なノズルはE3D v6, MK8の一般的なノズル。
使用可能なノズル径は0.2~2.0mmでフィラメント径1.75mm用と3mm用のどちらのノズルを使っても大差はないようです。

フィーダーの主なスペックは、
ペレットを約3㎏収納可能。
エアーポンプを用いてペレットをエクストルーダーヘ輸送。
光学式センサー搭載で自動ON/OFF。
エアーポンプの稼働時間をプログラムで変更可能。
金属製で頑丈。

V4 PELLET EXTRUDERのペレット供給口は漏斗の様な構造をしている為、フィーダーを使わずに手動でペレットを供給する使い方も可能です。

The LILY Kitのスペック

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recycl3Dprint社が販売するペレットエクストルーダー。
2020年6月中旬頃にβ版の注文受付て第1ロットを発送済み。
7月頭以降に一般販売の予約受付を開始予定。

β版の出荷が行われたばかりなのでV4 PELLET EXTRUDERと比較すると情報が殆どありません。
現時点ではrecycl3Dprintの公式Twitterを見るぐらいです。
DMやメールで質問を受け付けているので詳細が知りたい場合は問い合わせるのが一番です。
2020年7月1日時点でマニュアル製作中との返答を貰いました。

ペレットエクストルーダーとディスペンサーの組み立て済みキットが1199ドル。(約13万円)
ペレットエクスとルーダートディスペンサーの未組み立てキットが999ドル。(約11万円)
必要なパーツを自分で出力するキットが799ドル。(約9万円)

エクストルーダーの主なスペックは、
重量940g。(ペレット供給用ホースの重量を除く)
最高温度は350℃。
搭載しているヒーターは80W。
最大流量容量は600g/h。
使用可能なペレットサイズは最大8mm。
使用可能なノズルはM6サイズの一般的なノズル。
ノズル径1.0~3.0mmのノズルが同梱。
50%が3Dプリンターの出力品で作られたパーツ。
過去のツイートや筆者が行ったβ版購入に関してのやり取りメールをみるに746g版のエクストルーダー(細かい仕様不明)も存在するようだが、一般販売時に746g版が販売されるのかは不明。

ディスペンサーの主なスペックは、
ペレットを約2.5㎏収納可能。(カスタマイズ可能)
エアーポンプを用いてペレットをエクストルーダーヘ輸送。
80%が3Dプリンターの出力品で作られたパーツ。

The LILY Kitでは出力テスト済みの素材を公表していて、ABS、HIPS、PC、PLA、PS、LDPE、HDPE、PPがテスト済み。
リサイクルPET、PETG、Ultem (PEI)、TPE/TPVの素材がテスト予定になっています。

2製品の比較

V4 PELLET EXTRUDERの利点

・価格面で優位
(フィーダー無しでも運用が可能。)
・保守パーツの購入が現時点で可能
・Wikiに最低限の情報がまとまってる。
・VerUPパーツが存在するので新型に買い替える必要性が低そう。
(Ver3→Ver4にする金属パーツが販売中。)
・フィーダーが高機能。
※フィーダーのWikiは製作途中なので注意
・公式サイトでPLAペレットが販売中。
・公式サイトで3Dプリンターとのセット商品が販売中。

The LILY Kitの利点

・ヒーターのスペックが高いので高温を必要とする素材も利用できる。
・最大流量と使用可能な最大ノズル径が大きい。
(大型の出力に向いている。)
・使用可能なペレットサイズが大きい。
・テスト済みペレットの種類を公表している。
・テスト済み機種を掲載予定。
(現時点で公式が使用している機種はAnet A8 PLUS)

まとめ

3Dプリンター出力パーツが多いので自分で改良するのであればThe LILY Kitの方が良いかもしれないが、現時点では先に発売されているV4 PELLET EXTRUDERの方が利点が多い。
(The LILY Kitのマニュアルはβ版購入者にはURLが送信されているが、正式販売前なので公式サイトでは非公開)

The LILY Kitが一般予約開始されたり、色々と検証をしたら修正予定。

サポートして頂けたら欲しいものリストにあるフィラメント等を購入して色々な検証記事を書いていく予定です。 https://www.amazon.jp/hz/wishlist/ls/3RKZOFBZP9FWU?ref_=wl_share